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430万円超え! “シビック価格”なホンダの爆速「“車いす”」どんなモデル? 60km/h以上出る「翔」と業界を支える「計測技術」とは

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430万円超え! “シビック価格”なホンダの爆速「“車いす”」どんなモデル? 60km/h以上出る「翔」と業界を支える「計測技術」とは

■ホンダの“車いす”!?

 ホンダが“車いす”を作っているのはあまり広くは知られていないかもしれません。2026年2月27日にフルカーボン製車いすレーサー「翔 KAKERU」の技術詳細と、漕ぎ力計測機器などの革新的な計測ツールがメディア向けに披露されました。

【画像】超カッコイイ! ホンダの車いす「翔 KAKERU」を画像で見る!

 ホンダの車いすレース技術開発の始まりは、1981年のホンダ太陽設立に遡ります。

 1993年に車いすレーサー研究会が発足し、1999年にはホンダアスリートクラブが正式なクラブとして社内で誕生。

 その後、2000年にホンダ技術研究所が開発に着手し、2002年に試作第1号車が誕生しました。2014年には「極 KIWAMI」で量産を開始し、2019年に現行モデル「翔 KAKERU」を発表。現在はホンダ、ホンダ太陽、三社共創でこの活動を推進しているといいます。

■フルカーボンレーサー「翔 KAKERU」とは

 ホンダの車いすレーサーの現行モデルとなる翔 KAKERUは、どことなく1960年代に活躍したホンダの「葉巻」型F1マシンを思わるデザインが特徴的です。

 最も注目すべきポイントは、従来外部に露出していたダンパーやスプリングを内蔵したビルトインダンパーステアリング機構です。

 ホンダの車いすレーサーを担当する本田技術研究所 先進技術研究所 知能化・安全 研究ドメイン チーフエンジニアの池内 康氏は「この機構が、空力であったり、ぶつけたりしても壊れないなど優位に働く」と説明します。

 また車体後部には独特なウイング形状を採用しています。これについて池内氏は「この形によって、風の流れをスムーズにします。ホンダの車いすレーサーの後ろは走りづらいと選手たちの中では有名です」と語ってくれました。

 ちなみに、車いすレーサー競技での巡航速度は平地で32km/h程度、下り坂では60kmを超えるといいます。「30kmでも自転車乗られる方は分かると思いますが、かなり速いです。なのでやっぱり空力っていうのはすごく大事になってきます」と前述の池内氏は補足してくれました。

 ホイールは、カーボンファイバーを2プライで構成することで軽量性と剛性を両立。さらに注目すべきは、ダイヤモンドコーティングハンドリムの採用です。「細かい粒子のダイヤモンドをこちらにまぶすことによって、雨でもドライでも、摩擦力がほとんど変わらない、オールウェザーのハンドリングを作っております」と池内氏は話します。

 前部に設置されるハンドルにもこだわりがあります。このパーツは金属3Dプリンターで製造されており、徹底的な軽量化が図られています。

 ちなみに翔 KAKERUの価格は438万円。ホンダ車で言えば「シビック」ぐらいの価格です。

■漕ぎ力計測機器による技術革新

 今回翔 KAKERUの説明とともに、“漕ぎ力計測機器”についても紹介がありました。

 漕ぎ力計測機器は、業界全体のレベル向上を目的とした画期的なシステム。池内氏は同装置開発の背景について「翔 KAKERUはやはり、そこまで安価なものではないので、すべての選手に使っていただくといったことは厳しい。我々としてもそれでは、この業界に対してしっかりと貢献できてないよねっていうことで、開発しました」と説明します。

 この漕ぎ力計測機器の核心は6軸力センサーです。「手首とか足首についているようなセンサーを内蔵し、車輪のハンドルのどこに、どっちのほうに力が加わったのかっていうのがすぐ分かるようになります」と池内氏は技術詳細を説明。従来の感覚的な判断から、科学的データに基づく技術向上が可能になっています。

 漕ぎ力計測機器による計測結果は即座に表示されます。池内氏は「計測を終えて、5分ぐらいですぐに、選手にお見せすることができます」と迅速性を強調します。

 従来この測定を担っていた光学モーションキャプチャーシステムでは「研究所に専用部屋に連れてきて、準備に学生さん集めて、一日かけて準備して…計測しても解析にまた半日かかった」といいます。それを5分でできるようになったというのだから驚きです。

※ ※ ※

 ホンダの車いすレース技術開発は、トップアスリート向けのハイエンド機材開発と、競技全体の底上げを目指した計測・解析技術の両軸で進められています。

 このような取り組みは、ホンダの車いすレース競技そのものの発展と選手のパフォーマンス向上に寄与する包括的な取り組みとして注目されます。(くるまのニュース編集部)

文:くるまのニュース くるまのニュース編集部

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