BMW 7シリーズ(G70世代):BMW 7シリーズのテストレポートを含む全ての情報。静粛性、パワー、豪華さを兼ね備えたバイエルン製高級サルーン、しかし、充電能力は低い。
2022年より、BMWは7代目「7シリーズ」を生産している。この大型車は全長5.39m、最良の座席は左前ではなく右後部座席だ。7シリーズが「アウディA8」や「メルセデスSクラス」と、政治家や経済界のトップを誰が輸送するかをめぐる争いを繰り広げているのも当然のことだろう。
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防弾・装甲VIPが高度なセキュリティを必要とする場合、BMWには「特別保護リムジン」である「7シリーズ プロテクション」も注文できる。このモデルは、装甲された乗員室、防弾窓、損傷しても走行を継続できる特殊なランフラットタイヤを装備している。
装甲仕様でも、BMW 7シリーズは優れた走行性能を発揮する。これらの特別な機能により、この車の車重は4トン近くに達する。ミュンヘン発のこのような安全車両の歴史は1978年にまでさかのぼる。2023年のIAA(ミュンヘンモーターショー)で、BMWは初めて装甲電動セダン「i7 プロテクション」を発表した。
価格:バイエルン州のラグジュアリーはこれだけの価値がある「7シリーズ」はさまざまなパワートレインが用意されている。最も手頃なモデルは、115,900ユーロ(約2,038万円)からの電気自動車ベースモデルだ。ディーゼル車も同様の価格帯で、118,400ユーロ(約2,072万円)から購入できる。
プラグインハイブリッドモデルは126,500ユーロ(約2,213万円)から。トップモデルは659馬力の「i7 M70 xDrive」で、最低価格は182,400ユーロ(約3,192万円)だ。
デザイン:大型の7シリーズ前モデルとは異なり、現在の「7シリーズ」は1種類のホイールベースのみとなっている。車軸間の距離は3.21mと非常に長く、全長は5.39mと、前世代のロングバージョンよりも13cm長くなっている。これは重量にも影響しており、この巨体は最大2,770kgもの重量がある。しかし、そのサイズだけでなく、標準装備の照明付きXXLサイズのグリルや2分割のヘッドライトも、賛否両論を呼んでいる。「G70」のボンネットとリヤは、2015 年から2022年にかけて製造された前世代の「G11」よりも明らかに高くなっている。この分厚い、しかし印象的なデザインで、BMWはとりわけ中東、アメリカ、アジアの市場にアピールしたいと考えているようだ。
「7シリーズ」には初めて、「iX」を彷彿とさせる埋め込み式のドアハンドルが採用された。また、2種類のツートンカラーも選択可能だ。2色の境界線は、デイタイムランニングライトからリアライトまで続く明確なエッジに沿って引かれている。上部は、「ブラック」または「オキシドグレー」から選択できる。後者は、サンドカラーとベージュが混ざった、やや暖色系のグレーだ。下部には、上部と同じ色の繊細なコーチラインが入っている。このデザインは、BMWが子会社であるロールス・ロイスからインスピレーションを得たものと思われる。
サイズ一覧:・全長:5,391mm・全幅:1,950mm・全高:1,544mm・ホイールベース:3,215mm・重量:2,255~2,770kg・トランク容量:500~540リットル
駆動:すべて電動化BMWは「7シリーズ」に3種類の駆動方式を提供している。ディーゼル1種類、プラグインハイブリッド2種類、そして純粋な電気自動車の3種類だ。出力に関しては、299馬力(ディーゼル)から、最も強力な電気自動車である659馬力まで、幅広いラインナップが用意されている。ディーゼルはマイルドハイブリッドである。
充電に関しては改善の余地ありプラグインハイブリッドは、純粋な電気駆動で最大80kmの走行が可能となっている。しかし、このタイプには大きな弱点がある。17.6kWhのバッテリーは、タイプ2プラグで11kWの交流電流しか充電できないため、フル充電には2時間もの時間がかかる。
純粋な電気自動車である7シリーズの充電能力は195kWと悪くはないが、卓越しているわけではない。たとえば、「ポルシェ タイカン」は(バッテリーのサイズに応じて)最大270または320kWで18分で充電でき、ほぼ2倍の速度だ。
装備:快適性を最優先「7シリーズ」は、標準装備でも豪華さを誇っている。すべての「7シリーズ」には、パノラマガラスルーフ、電動開閉ドア、Bowers & Wilkins製のサラウンドサウンドシステムが搭載されている。ドライバーには、計器画面に加えて、14.9インチのインフォテインメントシステムとヘッドアップディスプレイが備わっている。後部ドアにはスマートフォンサイズのタッチスクリーンが組み込まれており、4ゾーンオートマチックエアコン、自分の座席、後部および後部サイドウィンドウの電動サンシェードなどを調整することができる。
後部座席用の巨大スクリーン「エグゼクティブ ラウンジ パッケージ」は約6,800ユーロ(約119万円)の追加料金で、31.3インチの「シアタースクリーン」が搭載される。このタッチ操作のスクリーンは、ボタンを押すと折りたたまれ、同じくパッケージに含まれる「エグゼクティブラウンジシート」と組み合わせて、後部座席を移動式のホームシアターに変える。
テスト:BMW 740d xDrive「7シリーズ」では、快適さと便利さが最優先されている。巨大なレザーシート、ソフトクローズドア、後部ドアのディスプレイは、この車がまるでエグゼクティブチェアのような快適さを提供していることをはっきりと伝えている。
ボンネットの下には、スタータージェネレーターがサポートする3リッター6気筒ディーゼルエンジンが搭載されている。8速オートマチックはスムーズなシフトチェンジを実現するが、ブーストモードでは少し荒くなる。印象的なのは、2.2トンという重量にもかかわらず、テストでの燃費がリッターあたり14.4kmだったことだ。
しかし、これほどの高性能車には、マイナス面もある。全長5.39mという大きさのため、全輪操舵や3Dビューにもかかわらず、駐車は困難だ。さらに、小さな不満点もある。コンビネーションメーターには従来の表示がなく、iDriveコントローラーの反応は鈍く、ドライブモードスイッチは見つけるのが難しい。
結論:この「7シリーズ」は、静粛性、パワー、豪華さを兼ね備えた素晴らしい車だ。テストではリッターあたり14.4kmという、ディーゼル車としてはまずまずの燃費も記録した。しかし、全長5.39mというサイズは、日常的に使用するにはかなり扱いにくい。
Text: autobild.dePhoto: BMW Group
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みんなのコメント
これだから売れないんだよ。