ダイハツはコンパクトハイトワゴンのトールやコンパクトSUVのロッキーでコンパクトクラスにも注力を感じるようになったが、日本に限っては「軽自動車メイン」というイメージが強いメーカーである。
しかしダイハツはインドネシアとプロドゥア社という合弁会社を持つマレーシアといった東南アジアではコンパクトカーを造っており、その中には面白いクルマも多い。
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現在日本で買える東南アジア製のダイハツ車はトヨタで販売されるタウンエースとライトエースのバンとトラックという小型商用車のみとなるが、当記事では東南アジア製のダイハツ車を日本導入の期待も込めながら紹介する。
文:永田恵一/写真:DAIHATSU
【画像ギャラリー】ダイハツの東南アジア専売車は侮れないカッコよさ!!
テリオス(インドネシア)&アルズ(マレーシア)
日本では1997~2006年まで販売されていたテリオス。インドネシアでは日本のビーゴもテリオスとして販売され、写真の現行モデルは3代目となる
発売してから大人気となっているダイハツのコンパクトSUVのロッキーはFFをベースにしているが、元来ダイハツのコンパクトSUVはテリオス、ビーゴと続いたFRベースのレイアウトを採用してきた。
かつては日本で販売されながら現在日本では販売されていないテリオスは、東南アジアでは継続中だ。
アルズはデザインが若干違うがテリオスとコンポーネントを共用。スタイリッシュな3列シートSUVとして日本で販売しても面白い
2017年11月登場でトータルすると3代目となるテリオス、2019年1月登場のアルズは全長4435×全幅1695×全高1705mmという日本の5ナンバーサイズで、最低地上高も220mmと高く、おまけに3列シートで7人が乗れる。
パワートレーンは1.5L、直列4気筒ガソリンに4速ATと5速MTの組み合わせで、駆動方式はFRのみとなり、アズルには自動ブレーキも設定される。
アズルのマレーシアでの価格は200万円程度とリーズナブルだ。
インドネシア版がテリオス、マレーシア版がアルズとなるが、デザインほかそれぞれがオリジナリティを発揮しているのでまったく同じクルマではない。
全長は4435mmと特別ロングではないが、しっかりと座れる3列目シートを備えているのがテリオス/アルズの大きな魅力となっている
現在ホンダBR-Vや三菱エキスパンダーといった東南アジアで販売されるシンプルな3列SUVやクロスオーバーが日本に導入される気配がない。
それだけに4WDの設定などの日本向けの対応をしてトヨタブランドも含めて日本でも適価で販売すれば、需要をゴッソリ奪える可能性を感じる。
シリオン(インドネシア)&マイヴィ(マレーシア)
マイヴィはウェストラインが高く、ルーフラインも抑揚があり非常にメリハリのあるデザインのコンパクトカーに仕上げてられている
マイヴィはマレーシアで生産され、マレーシアで販売されている。それに対し、シリオンはマイヴィをインドネシアに輸出して販売されているモデルだ。ただし、エクステリアの細部、仕様はそれぞれ独自路線を行く。
シリオンといえば、ブーンの海外販売車名でかつては欧州でも販売されていたがすでに絶版となり、現在は販売されていない。
2018年2月登場のシリオンと2017年11月登場のマイヴィは全長3895×全幅1735×全高1525mmというボディサイズを持つコンパクトカーである。
フロントからリアにかけて競り上がるウェストラインのデザインがポイント。シリオンはマイヴィのインドネシア版だが、細部はオリジナル仕様となる
パワートレーンは1.3Lと1.5Lの直列4気筒ガソリンで、それぞれに4速AT、1.3Lガソリンには5速MTも組み合わされる。
なかなか精悍なスタイルをしており、マレーシアでの価格も約110万円からとボディサイズなどを考えればリーズナブルだ。
インパネのデザインにこだわりを感じる。運転席、助手席は適度なタイト感があり、コックピット感覚に仕上げられている
アイラ(インドネシア)&アジア(マレーシア)
上下に分割されたヘッドランプユニットとグリルをつなぐライン、複雑なバンパー&サイドステップのデザインなど非常に塊感があるアイラ
2013年9月登場のアイラと2014年9月登場のアジアは日本のパッソ&ブーンとの関係も感じる、両国の国民車を目指したエントリー級となるコンパクトカーである。
ボディサイズは全長3640×全幅1600×全高1520mmとなる。
マレーシアで販売されるアジアは、アイラとコンポーネントを共用。リアビューはオーソドックスながら、リアバンパーのデザインにこだわりを感じる
パワートレーンは1L、直列3気筒ガソリンと4速ATか5速MTが基本となるが、インドネシアで販売されるアイラには1.2L、直列4気筒ガソリンもある。
またマレーシアで販売されるアジアには若干最低地上高を上げ、フェンダーに樹脂パーツを加えクロスオーバー的にしたスタイルも設定するなど、両国のニーズに合わせた対応も入念に行われている。
V字デザインのダッシュボード+大型の盾形センターコンソールが個性的なアイラ/アジアのインテリア。日本車にはないデザインが新鮮
シグラ(インドネシア専売)
ダイハツはかつてコンパクトなボディに3列シートを備えたブーンルミナスを販売していたが、そのインドネシア版。フロントマスクが凛々しい
シグラはインドネシア専売となる、全長4070×全幅1655×全高1600mmというボディサイズながら3列目シートを持つコンパクトミニバンだ。
クルマ自体の成り立ちはアイラ&アジアと同じプラットホームを改良し使うFF車で、エンジンは5速MTのみとなる1L、直列3気筒ガソリンと、4速ATと5速MTが設定される1.2L、直列4気筒ガソリンの2つとなる。
3列目は日常的に使うには狭いものながらイザという時には使え、普段はシートを収納すれば広いラゲッジスペースとなる便利そうなクルマなので、トヨタ向けも用意し日本対応したうえで安価であれば日本でも案外売れるかもしれない。
4070mmのショートボディながら3列目シートを備えるシグラ。3列目シートの快適性は低いかもしれないが、エマージェンシー用以上の広さを誇る
ベザ(マレーシア専用)
日本ではコンパクトセダンの人気が低迷しているなか、東南アジアではいまだにセダンの需要は高い。そのニーズに合わせて投入されたのがベザだ
ベザはマレーシア専用となる、全長4170×全幅1620×全高1525mmというボディサイズを持つコンパクトセダンだ。
プラットホームはアジア&アイラと共通で、日本人からするとパッソ&ブーンのセダン版に近いという捉え方もできるかもしれない。
かつてトヨタが販売していたベルタを彷彿とさせるコンパクトセダンのベザ。セダンは奇をてらうよりもオーソドックスなのが好まれる
パワートレーンは5速MTと4速ATがある1L、直列3気筒ガソリン、4速ATのみとなる1.3L、直列4気筒ガソリンの2つで、後者の上級グレードにはアイドリングストップも付く。
またベザはマレーシアのプロドゥアが初めてスタイリングとアッパーボデーの開発を担当したことや、ボディサイズを考えれば巨大な500Lというラゲッジスペースを持つ点も大きな特徴となっている。
エクステリア同様にインテリアもオーソドックスで破綻がない。ただし、メーター類の色遣いなどは日本との違いを痛感する
まとめ
東南アジアで生産されるダイハツ車の中でテリオス&アルズとシグラはコンセプトに魅力を感じる。
ダイハツは冒頭に書いたタウンエースとライトエースで東南アジア生産車を日本で売る経験もあるだけに、トヨタも巻き込んだ東南アジア生産車の日本導入拡大を考える価値はあるのではないだろうか。
ダイハツのインドネシア、マレーシアで販売しているクルマはフロントマスクをはじめとするデザインに強くこだわっている点が共通している
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みんなのコメント
魅力的なクルマだろうけど、
しかしあんたらの記事でどうせスライドドアが
どうとか、乗降性がどうとか、フルフラットが
どうとかくだらない揚げ足を取るんだろ。
ダサいんだよ。
ホンダを見習え。
セコい方法使ってN-BOX超え実際ダイハツ工業タント自社登録して6位大転落。