5月4日、ポルシェとペンスキーが提携し『ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ』として、2023年からIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権とWEC(世界耐久選手権)にポルシェのLMDhマシン2台体制で参戦することが発表された。
ポルシェとペンスキーのタッグはこれまでにも、北米のスポーツカーレースを中心に成功を収めてきた。1972年と73年にはポルシェ917でCan-Amのタイトルを獲得。2006年から08年にかけてはRSスパイダーLMP2で11連勝を飾るなど、アメリカン・ル・マン・クラスを3連覇している。
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ペンスキーは昨年まで、IMSAのDPiクラスでアキュラARX-05を走らせていたが、2020年シーズン限りでその提携が解消していた。
ポルシェの声明によると、ペンスキーとの提携は”何年も”継続されるとのことだが、その具体的な期間は明らかにされていない。
ポルシェ・モータースポーツの責任者であるフリッツ・エンツィンガーは、次のように述べている。
「ポルシェとペンスキーは、成功を収めてきた実績を共有している」
「チーム・ペンスキーは、ほとんど類を見ないサクセス・ストーリーを持ち、モータースポーツ界で名を馳せている。しかしこれまでの長い優勝記録の中で、ル・マンの名前はない」
「2023年には、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツで勝利を収め、ラ・サルトでのポルシェの20回目の総合優勝を達成したいと思っている」
ペンスキーがル・マン24時間レースに最後に参戦したのは、ノースアメリカ・レーシング・チームのバナーをしたフェラーリ512Mを、マーク・ダナヒューとデビッド・ホッブスが走らせた1971年が最後だ。
ロジャー・ペンスキーは、かねてより1971年以来のル・マン24時間レースへの復帰を望んでいることを公言しており、ポルシェとの発表を「ペンスキーの組織全体にとって誇らしい日」と表現した。
「我々は60年以上にわたり、サーキットやビジネスでポルシェを代表してきた。我々が共に享受してきた遺産と成功は、我々の歴史の中で他に類を見ないものだ」
「勝利とチャンピオンシップを争う、ポルシェのグローバルなレースプログラムを構築していくのが待ちきれない」
ポルシェのオリバー・ブルーメ会長は「ポルシェ・モータースポーツの歴史の中で、当社が世界の2大耐久シリーズに参戦するグローバルチームを持つのは初めてのことだ」と語った。
「そのために、我々は大西洋の両側にチームの拠点を設置する。これによりル・マン、デイトナ、セブリングなどで総合優勝するために必要な最適な体制を構築することができる」
LMDhのファクトリーレースプログラムは、ノースカロライナ州ムーズビルにあるペンスキーの本社を拠点とするが、WECのプログラムをどこで指揮するかはまだ明らかにされていない。
また、ポルシェは2023年のプログラム開始時から、WECとIMSA両シリーズでカスタマーチームに車両を供給する意向があることを改めて表明した。
ポルシェのファクトリーモータースポーツ部門の責任者であるパスカル・ズーリンデンは、「我々は、当初からファクトリーカーとカスタマーカーを混在させることを考えている」と述べた。同氏はポルシェのLMDhコンテンダーが今年末までに稼働する予定であることを明かしている。
LMDhマシンは、次世代LMP2マシンをベースとするが、LMP2マシンの製造を許可されている4社のコンストラクターのうち、どのコンストラクターを選択したかについては発表されていない。
ズーリンデンはシャシーパートナーやエンジンの選択など、主要コンセプトは全て決定されており、今月末にはさらなる発表があると述べている。
また先週、同じフォルクスワーゲン・グループのアウディがLMDhプログラムの発表を行なった際、ポルシェとアウディが協力関係にあると言及されたが、その詳しい範囲についても明かされなかった。
ポルシェのシャシーパートナーはマルチマチックなのではないかという噂もあるが、ズーリンデンはポルシェおよびアウディがマルチマチックとの提携を選択したのか、同じエンジンを使用するのかといった疑問について、確認を拒否している。
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