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スタートから悪い流れに。接触は「見てくれているファンに対して本当に残念なこと」/ホンダ山本MDインタビュー

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スタートから悪い流れに。接触は「見てくれているファンに対して本当に残念なこと」/ホンダ山本MDインタビュー

 3連戦の締めくくりとなった2021年F1第14戦イタリアGP。チャンピオンを争うマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)とルイス・ハミルトン(メルセデス)の戦いは、接触により両者リタイアに終わった。

 ホンダF1の山本雅史マネージングディレクターはイタリアGPを振り返って、今回の結果はレッドブルにとっても、そしてイタリアに拠点を置くアルファタウリにとっても残念なレースであり、接触については「見てくれている多くのレースファンに対して、本当に残念なこと」だったと語った(注:このインタビューは、フェルスタッペンに次戦3グリッド降格ペナルティが出される前に行われたものです)。

フェルスタッペンとハミルトンの接触は「両ドライバーが回避できた」とロス・ブラウン/F1第14戦

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──大変なレースでした。

山本雅史マネージングディレクター(以下、山本MD):そうですね。イタリア・モンツァ、3台がリタイアになって非常に残念でした。特に地元のアルファタウリにとっては残念ですし、ホンダにとっても残念なレースになりました。

──スタートで、まずつまずきました。

山本MD:モンツァでは20台が拮抗している。そのなかでレッドブルやアルファタウリも、もちろんスタートはいいのですが、マクラーレンも比較的速い。そんななか、今日はマックス(・フェルスタッペン)がちょっとホイールスピンしていたようです。昨日と同じスタートをマックスが切っていれば、(マクラーレンのダニエル・リカルドと)ほぼ互角で1コーナーに進入できると予想していたのですが、ホイールスピンした分、リカルドに負けてしまった。

 今回のレースはスタートの1コーナー、2コーナーがひとつのキーポイントになるとレース前にチームも話していました。もし1コーナーを押さえ、リカルド、ランド・ノリス(マクラーレン)がそれに続いて、その後にルイス(・ハミルトン)という順番で行けば、戦略的にもレッドブルにとっていい形になると思っていたんですけど、結果的にはそうならず、リカルドをオーバーテイクすることが厳しくて、タイヤ交換の時に右フロントに時間を要し、ポジションを落としてしまった。スタート、ピット作業とだんだん悪い方に動き出してしまったなと感じていました。

──そして、その直後にフェルスタッペンとハミルトンの接触事故が起きました。

山本MD:一個人の意見ですけど、ルイスはアウトラップなのだから、あの状態でアウトから来たマックスに寄せていったのは、よくないと思いますよ。いくらタイヤウォーマーで温められているといっても、ピットアウトしてアウトラップの1周目にベストの状態で走れるわけはない。そういう状況のなかで並ばれているのにスペースを空けなかったことに、個人的にスポーツマンシップがないかなと思っています。ピットアウト後、2周目だったらともかく、アウトラップであの動きは……。昨年までのルイスだったらスペースを空けてひとつ落ちても後で抜かすというくらいのパフォーマンスを見せていたと思うのですが、今年のルイスにはそんな余裕がないのかなと思った。いずれにしてもスペースを空けるべきだと思います。

──今日のふたりはスタート直後の第2シケインでも小競り合いがありました。

山本MD:第2シケインは左、右というコーナー。マックスがターン4のイン側をとっていて、タイヤ1個半前にいたので、あれはルイスが下がるか右側にコースオフするしかない。だから、マックスは何も悪くないと思います。インを取ったのはマックスだし、タイヤ1個半前にいますから。

──ピットに帰ってきたフェルスタッペンは、なんと言っていましたか。

山本MD:まずピットインするかしないかの話で右往左往したんです。一度入ろうとしてやめて、一旦タイヤをしまって、次の周に入ることにした。珍しいなと思いました。そのピットストップではタイヤ交換作業でタイムを大きくロス。ドライバーからしたら『どうなってんだよ』っていう感情があったと思う。そのあと、(ハミルトンが)スペースを空けるべきじゃなかったのかという話をしていたと思います。マックスも興奮気味でした。

──ペレスもターン4でのインシデントがなければ表彰台に上がることができていたのに、残念な結果に終わりました。

山本MD:ペレスはいい仕事をしたと思っています。コースオフした直後にペレスは『どうしたらいい?』とチームに確認していたのですが、チームが大丈夫じゃないかと判断したようで、ペレスには申し訳なかったと思います。たらればですけど、すぐに順位を入れ替えていれば、シャルル・ルクレール(フェラーリ)を抜くことはできたと思いますから。

──そんな波乱のレースをマクラーレンが制しました。

山本MD:個人的にですけど、マクラーレン1-2はおめでとうという感じです。だって、まだレッドブル・ホンダでも1-2をしてない。悔しい思いもあるけど、おめでとうという感じです。俺たちもできていないことを先にやられちゃったって。今のマクラーレンはザク・ブラウン(マクラーレン・レーシングCEO)ももちろんそうですけど、やっぱり(チーム代表のアンドレアス・)ザイドルがいい仕事をしているなと僕は思います。会えば、おめでとうと言いたいです。

──今回の接触はチャンピオンシップを考えると、どちらの方が痛いですか?

山本MD:私たちはファンに対してしっかりレースを見せるべきなので、ドライバーズチャンピオンシップの1番と2番の人がああいうふうにリタイアするのは、見てくれている多くのレースファンに対して、本当に残念なことです。だからマックスとルイスがリタイアしてしまったことに対しては何もないです。レースをしていれば、どちらかが前に行き、どちらかが抜かれるのは当然なのですが、今日みたいな形でチャンピオンシップのトップふたりが接触してリタイアするというのはモータースポーツ、F1ファンにとってはなかなか残念なこと。極力コース上でバトルをしてほしいです。

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みんなのコメント

1件
  • スペースのないところに突っ込むなって、フェルスタッペンに教えてあげなよ
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