価格は税込670万円から。最上級グレード「Executive Lounge」のPHEVはなんと税込1085万円。先代(30系)には300万円台普及グレードが存在したことを考えると、現行ヴェルファイアの立ち位置は、もはや別次元へと跳ね上がっています。
「高すぎる」と一蹴したくなるところですが、2025年は3万3031台を売り上げ、登録車販売台数ランキングでは22位。同社のRAV4(2万9243台、25位)よりも売れています。いったい、このクルマのどこに、そんなに大金を払わせる「魔力」があるのか? その正体を、忖度なしで解剖してみましょう。
【画像ギャラリー】最上級は1000万超!! 高すぎるけど欲しくなる トヨタ「ヴェルファイア」(16枚)
文:吉川賢一/写真:TOYOTA
「安いグレード」をつくらなかったトヨタの強気
現行ヴェルファイアの価格帯が高い最大の理由は、グレード構成にあります。アルファードが税込510万円から購入できるベースグレード(X)を設定したり、ミドルグレード(Z)にも廉価なガソリン車を用意するなど、いわば「安く見せるための客寄せパンダ」を用意するのに対し、ヴェルファイアは「Z Premier」と「Executive Lounge」の2グレードのみ。
パワートレインはZ Premierにターボガソリン車とハイブリッド車(それぞれに2WDと4WD(E-Four)を設定)、Executive Loungeにハイブリッド車(2WD/E-Four)とPHEV(E-Four)を用意していますが、アルファードのように幅広い層をカバーする気はなく、装備を後から足す必要がない「フルスペック状態」を標準としているのです。安価な選択肢を切り捨てた、トヨタの強気の姿勢が現れています。
2.4Lターボがもたらす「ドライバーズ・ミニバン」の矜持と「損をしない」という言い訳
メカニズムにおいてもアルファードとの決定的な差が2つあります。「2.4L直4ターボエンジン」と「パフォーマンスブレース」です。
ヴェルファイア専用にチューニングされた2.4L直4ターボエンジン(T24A-FTS)は、最高出力279ps、最大トルク430Nmという先代の3.5L V6エンジンを凌駕する力強いトルクが8速ATと組み合わさり、2.2トン超の巨体を滑らかに加速させます。
フロントラジエターサポート間に配された補強パーツ「パフォーマンスブレース」も、ステアリングを切った際の一拍遅れるミニバン特有の挙動が緩和され、フロントの応答性が向上。ドライバーの意のままのハンドリングが可能となります。これによってヴェルファイアは、ドライバーズカーとしての素質も備えたのです。
もちろん、リセールバリューも無視できません。中古車買い取り専門店によると、現行ヴェルファイア(ターボガソリン Z Premier)の中古車相場は、年式が進んでも価格の下落幅が穏やかで、当年登録車(2026年登録)と、1年落ち、2年落ち、3年落ちの平均価格を比較しても、その差はおおむね100万円以内に収まっているとのこと。2~3年乗っても、高値での下取りが期待できるモデルなのです。
たとえ高額であっても、数年後に高く売れるという確信があれば、ユーザーにとっての「実質的なコスト」は劇的に下がります。「投資」と考えれば、買う際の心理的障壁も下がりますし、家族を説得するのも簡単になります。この「高いけれど、損はしない」という構造は、ヴェルファイアが高価でも爆売れする大きな理由でしょう。
高いからこそ、自慢できる。高いからこそ、カッコいい!!
と、ここまで説明してきたことも、要因のひとつにはなっていると思いますが、ヴェルファイアがこれだけ売れるのは、結局のところ「誰が見ても一番高そうで、一番エラそうに見えるから」。これに尽きるのではないでしょうか。
鋭い眼光と黒メッキの顔がバックミラーに映ったときの「どいてくれ」といわんばかりの迫力は、やっぱり他のミニバンには出せません。アルファードとは違い廉価グレードがありませんから、「威張っているけど、安いグレードなんでしょ」と思われる心配もありません。
「高いからこそ、自慢できる。高いからこそ、カッコいい」。現行ヴェルファイアは、そんな子供のような独占欲を一番くすぐってくれる、ズルいほど魅力的なクルマなのです。
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みんなのコメント
全体的にパワー不足、大人4人乗車で加速すると力が足らないのでアクセルを踏み込み、その騒音が侵入して来る。ダラダラ流す分にはいいかもしれない。
高額車であって高級車ではない。