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【池原照雄の単眼複眼】トヨタ、リアルワールドの先進技術実証タウン…投資額1000億円超のプロジェクトに

◆3タイプの道で編む「Woven City」という街づくり

トヨタ自動車が自動運転技術やロボット、スマートホームなどの開発のため、人が暮らしながら実証実験できる「コネクティッド・シティ」を富士山のふもと、静岡県裾野市に建設する計画を公表した。

「CASE」で示される自動車の次世代技術や利用サービスの開発では自動車産業を超えた企業が競う。トヨタは、この街づくりへの参加企業をオープンにして外部と連携しながら、モビリティの変革と競争の時代をリードする構えだ。トヨタ首脳によると、1年後の2021年初めに着工する街づくりには1000億円を超える建設費が投じられるビッグプロジェクトとなる。

建設地は20年末までに閉鎖されるトヨタ自動車東日本の東富士工場の跡地で、広さは東京ドーム15個分に相当する70.8万平方mに及ぶ。プロジェクトでは、デンマーク出身の世界的に著名な建築家であるビャルケ・インゲルス氏を都市設計に起用した。

街を通る道を(1)トヨタが開発している『e-Palette』など、完全自動運転でゼロエミッションのモビリティのみが走る車両専用道、(2)歩行者とスピードが遅いパーソナルモビリティが共存するプロムナードのような道、(3)歩行者専用の公園内歩道のような道-の3パターンに分類するのが特徴だ。網の目のように道が織り込まれる街の姿からトヨタは「Woven City」(ウーブン・シティ)と名付けている。Wovenには「編む」という意味がある。

◆エネルギーは燃料電池主体の「Living Laboratory」に

物流や電力の配電などはすべて地下に設置するインフラを活用する。エネルギーは燃料電池による発電を主体として、住宅などに設置する太陽光発電も加え、環境負荷を徹底して抑制する。街の中心や各ブロックには、様々な公園や広場を設置し、住民同士もつながり合うコミュニティの形成を図る。こうしたリアルな生活環境のもとで、自動運転をはじめ、移動サービスであるMaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)やパーソナルモビリティ、さらに先端分野のロボット、スマートホーム、AI(人工知能)技術などを検証できる実証都市としていく。

実際の住民は、初期の段階でトヨタおよび同社グループの従業員やプロジェクト関係者、家族ら2000人程度を想定している。Woven Cityでの実証実験は「基本的にすべてオープンにする」(豊田章男社長)のも大きな特色で、世界中の企業や研究者などが一時的に街に住んで実証できるようにインフラも整える。

豊田社長は「ゼロから街をつくり上げる。住む人々、建物、クルマなどが情報でつながるようにし、開発のポテンシャルを最大化できる。中小やベンチャー企業の方々にも積極的に参画いただき、街づくりを進めたい」と力を込める。“住民”の募集はすでに始めており、専用のページには「Living Laboratory」がキャッチフレーズとして掲げられている。

◆富士山をながめながら数日を過ごすしてみたい…

自動運転技術など先端技術の導入や開発のための都市づくりでは、中国政府が北京から約100kmの郊外に17年から着手している「雄安新区」がある。また、自動運転の開発施設では米国・ミシガン大がデトロイトの同大敷地内に開設している「エムシティ」などが存在する。ただ、規模はそう大きくないとはいえ、1企業がリアルワールドでの実験場を構築するのは極めて異例だ。あるトヨタ首脳に建設費(用地代除く)は、1000億円規模かと水を向けると「それは超えるでしょう」とのことだった。製造業から「モビリティサービス」の会社へと変貌を図るトヨタの決意を象徴するプロジェクトとなる。

街に人の入居が始まる時期はまだ定まっていない。豊田社長に聴くと「着工が来年初めというのも積極的なアナウンスと受け止めていただきたい」と述べ、建設を急ぐ方針を表明した。研究者として入居するのは無理だが、「富士山を眺めながら近未来の都市を体感するため、Woven Cityで数日過ごしてみたい」-個人的にはそんなニーズにも応えられる街づくりを望みたい。

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