現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > CX-5は8年でロードスターは10年! マツダ車のモデルライフが長いワケ

ここから本文です

CX-5は8年でロードスターは10年! マツダ車のモデルライフが長いワケ

掲載 更新 64
CX-5は8年でロードスターは10年! マツダ車のモデルライフが長いワケ

 この記事をまとめると

■マツダ車における人気モデルは最近出た新型車ではない

これだからマツダファンはやめられない! 日本初上陸の「RX-792P」も激走したマツダファンフェスタ2025 in 東北の熱気がヤバい

■1モデルあたりのモデルライフが長い傾向にある

■大きくないメーカーがゆえに新車開発リソースを集中させている

 マツダ車の多くはロングライフという噂

 トランプ政権によって、アメリカが輸入する自動車関税は本稿執筆時点で27.5%(従来の2.5%+追加25%)になった。これによってアメリカを主要市場と位置づけている自動車メーカーは厳しい状況になった……という報道を目にした方は多いだろう。

 経営戦略としてアメリカ市場が欠かせない日本の自動車メーカーは数多いが、そのなかで日本からの輸出比率がもっとも高くなっているのがマツダだ。なんと、アメリカで販売しているモデルのおおよそ半分が日本製となっているという。

 しかも、2024年のアメリカにおけるマツダの販売実績は42万台超えで、過去最高を記録している。関税によってアメリカ市場での販売が減るとすれば、そのぶんを別の市場で販売しないと同社の生産規模はシュリンクすることになってしまう。

 さて、そんなアメリカ市場におけるマツダの主力となっているのは、CX-5やCX-30といった現地では比較的コンパクトといえるSUVだ。この2台については、日本国内での販売においてもマツダの柱となっている。

●2024年度に日本で新車販売されたマツダ車のトップ5(自販連発表データより抜粋)

 CX-5:2万3038台 CX-30:1万4360台 MAZDA3:1万2415台 CX-80:1万512台 ロードスター:8778台

 それにしても、このトップ5を見ていて感じるのは、決して新車効果で売れているわけではないということだ。もっとも人気のCX-5にしても、日本での発売は2017年2月であり、5位のロードスターに至っては2015年5月発売であり、なんと10年選手になっている。

 しかし、マツダのラインアップにおいて、フルモデルチェンジから10年を経ているモデルはロードスターだけではない。マツダの国内ラインアップを販売開始のタイミングで並べてみると以下のようになる。

 MAZDA2:2014年9月(当時の車名はデミオ) CX-3:2015年2月 ロードスター:2015年5月(RFは2016年12月) CX-5:2017年2月 MAZDA3:2019年5月 CX-30:2019年10月 MX-30:2020年10月 CX-60:2022年9月 CX-80:2024年10月

 10年選手モデルは3車種もあり、国内最量販のCX-5にしても8年が経過している。もちろん、フルモデルチェンジしたまま放置しているわけではない。MX-30がロータリーEVを追加設定したように、エンジンなどメカニズム面でのアップデートがあるからこそ、ロングセラーでも商品力を維持しているといえる。

 マツダならではの選択と集中による戦略

 それにしてもCX-60/CX-80のラージ商品群を除くと、現行ラインアップでは長寿モデルが多い印象を受けるのが正直なところだろう。

 ただし、それは2025年春というタイミングでの印象であって、切り取るタイミングによっては「マツダは矢継ぎ早に新車を投入している」と感じることもある。

 上で示したフルモデルチェンジの時期をみると、デミオ・CX-3・ロードスターという1.5リッターエンジンを中心とする3モデルは1年足らずの間に出ており、この時期は「マツダは新車攻勢がすごいなあ」と感じたユーザーも多いだろう。

 2019年からのタイミングでは、MAZDA3とCX-30とMX-30の3台を新世代商品群という位置づけで、集中してローンチしているのがわかる。

 ご存じのように、マツダはけっして大きな自動車メーカーではない。そのため新車開発リソースを集中させる必要があり、このようにフルモデルチェンジのタイミングが集中する傾向にある。

 ここ数年はFRプラットフォームを用いたラージ商品群のローンチに集中する時期だったといえる。そのためにFFプラットフォームのモデル群についてはフルモデルチェンジが実施されず、長寿モデルになっているように見えるだけであり、今後はFFプラットフォームの主力モデルが続々とフルモデルチェンジするタイミングがくるだろう。

 既報のとおり、マツダは2027年に究極エンジンSKYACTIV-Zと独自設計ハイブリッドを組み合わせたパワートレインを次期CX-5に載せてデビューさせる計画を発表している。CX-5のフルモデルチェンジについてはさまざまなウワサが飛び交っているが、少なくとも2027年までにはフルモデルチェンジを実施することは確実だ。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

復活したがスープラの灯が再び消える! トヨタの歴史的スポーツクーペでも抗えない時代の変化
復活したがスープラの灯が再び消える! トヨタの歴史的スポーツクーペでも抗えない時代の変化
WEB CARTOP
「英仕派」「格瑞維亜」「卡羅拉」って何の車名かわかる? 中国モーターショーの密かな楽しみ「漢字車名」当て
「英仕派」「格瑞維亜」「卡羅拉」って何の車名かわかる? 中国モーターショーの密かな楽しみ「漢字車名」当て
WEB CARTOP
韓国のヒョンデが日本市場への切り札として投入した「インスター」! 軽自動車じゃない「軽車」ってなんだ?
韓国のヒョンデが日本市場への切り札として投入した「インスター」! 軽自動車じゃない「軽車」ってなんだ?
WEB CARTOP
最後に残るエンジン車は「高級車」! BEVやPHEVが急速に浸透する中国で「AMG」「M」が元気だった
最後に残るエンジン車は「高級車」! BEVやPHEVが急速に浸透する中国で「AMG」「M」が元気だった
WEB CARTOP
こんな静かで快適なクルマ……存在するのか! 世界が腰を抜かした「初代セルシオ」があまりにも凄いクルマだった
こんな静かで快適なクルマ……存在するのか! 世界が腰を抜かした「初代セルシオ」があまりにも凄いクルマだった
WEB CARTOP
「EV化を一気に進めようと思ったけどやっぱり2030年はハイブリッドが主役で行きます!」 ホンダの柔軟な変更はアッパレな決断!!
「EV化を一気に進めようと思ったけどやっぱり2030年はハイブリッドが主役で行きます!」 ホンダの柔軟な変更はアッパレな決断!!
WEB CARTOP
もしや中国は日本の「軽自動車市場」を狙ってる? 上海モーターショーでみた「小微型車」の規格変更に不穏な空気を感じた
もしや中国は日本の「軽自動車市場」を狙ってる? 上海モーターショーでみた「小微型車」の規格変更に不穏な空気を感じた
WEB CARTOP
もはや高級SUVな日産「エクストレイル」何がイイ? かつての“タフギア感”からイメチェンも「高性能モデル」や「オフロード仕様」を求める声も!? 評価はいかに?
もはや高級SUVな日産「エクストレイル」何がイイ? かつての“タフギア感”からイメチェンも「高性能モデル」や「オフロード仕様」を求める声も!? 評価はいかに?
くるまのニュース
「巨大なトヨタ車」がアメリカ市場を席巻している理由とは? 「カローラ」より売れている大型ピックアップトラック「タコマ」って何が魅力?
「巨大なトヨタ車」がアメリカ市場を席巻している理由とは? 「カローラ」より売れている大型ピックアップトラック「タコマ」って何が魅力?
VAGUE
日産「新型スカイライン」登場へ! 高性能な「セダン」!? SUVモデル「クロスオーバー」復活!? 話題の「新モデル」登場説なぜ浮上した? どんなクルマになる?
日産「新型スカイライン」登場へ! 高性能な「セダン」!? SUVモデル「クロスオーバー」復活!? 話題の「新モデル」登場説なぜ浮上した? どんなクルマになる?
くるまのニュース
マツダ「次期CX-5」まもなく登場? ちょうどイイサイズ×「コスパ」最高の“ミドルモデル”はどう進化する? 登場「8年経過」も現行型がいまだ支持されるワケとは
マツダ「次期CX-5」まもなく登場? ちょうどイイサイズ×「コスパ」最高の“ミドルモデル”はどう進化する? 登場「8年経過」も現行型がいまだ支持されるワケとは
くるまのニュース
トヨタ新型「カローラ“クロス”」まもなく登場!? 顔面刷新で“レクサス顔”に顔面刷新!? 完全“独自仕様”もあるか? 4年ぶり大刷新の「“大人気”コンパクトSUV」どうなるのか
トヨタ新型「カローラ“クロス”」まもなく登場!? 顔面刷新で“レクサス顔”に顔面刷新!? 完全“独自仕様”もあるか? 4年ぶり大刷新の「“大人気”コンパクトSUV」どうなるのか
くるまのニュース
【速報】トヨタの大人気SUVが待望のフルモデルチェンジ! 6代目RAV4がさまざまな新機能を引っ提げ堂々デビュー
【速報】トヨタの大人気SUVが待望のフルモデルチェンジ! 6代目RAV4がさまざまな新機能を引っ提げ堂々デビュー
WEB CARTOP
トヨタが「bZウッドランド」公開! スバルが作る!? 日本でも売る!? オフロード上等の電動SUV!!!
トヨタが「bZウッドランド」公開! スバルが作る!? 日本でも売る!? オフロード上等の電動SUV!!!
ベストカーWeb
トランプ大統領に知って欲しい! トヨタパワー使っても売れなかったアメ車たち「非関税障壁のせいにしないで」
トランプ大統領に知って欲しい! トヨタパワー使っても売れなかったアメ車たち「非関税障壁のせいにしないで」
乗りものニュース
<最新号>ドライバー2025年7月号が発売。ジムニー5ドア、特集「エンジン」フォレスター、ポルシェ911、レクサスRC F、GRカローラ、クラウン ステート/VWパサート、「軽」燃費比較ほか<5月20日>
<最新号>ドライバー2025年7月号が発売。ジムニー5ドア、特集「エンジン」フォレスター、ポルシェ911、レクサスRC F、GRカローラ、クラウン ステート/VWパサート、「軽」燃費比較ほか<5月20日>
driver@web
2代目ニッサン ラフェスタはそれまでの常識を超えたOEMモデルだった【10年ひと昔の新車】
2代目ニッサン ラフェスタはそれまでの常識を超えたOEMモデルだった【10年ひと昔の新車】
Webモーターマガジン
VW 高性能EV『GTI』シリーズ、2026年発売へ ゴルフなど複数モデルに導入
VW 高性能EV『GTI』シリーズ、2026年発売へ ゴルフなど複数モデルに導入
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

64件
  • 宮木 将人
    まぁ開発費が無いのだろうが、車と言う高い物を現行型のまま長く乗れるのは嬉しい事だ。
  • pip
    もう車というものが完全に成熟の領域に入ってるからね。
    4年くらいではさほど見直すところもなく、巨額の投資に見合った成果、効果が得られないのだろうね。

    買ってすぐに旧型になってしまってた時代よりまともかもね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

281 . 1万円 422 . 5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

42 . 2万円 400 . 0万円

中古車を検索
マツダ CX-5の買取価格・査定相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

281 . 1万円 422 . 5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

42 . 2万円 400 . 0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村