メルセデス・ベンツ日本は2021年6月29日、 5世代目となる新型Cクラス(W206:セダン/ステーションワゴン)を発表しました。
7月下旬からC200、C220dの先行予約受付が開始予定です。デリバリーはセダンのC200、C220dは2021年秋頃、C200 4MATICは2022年第一四半期、C350eは2022年中頃、ステーションワゴンのC200、C220dについては2022年第一四半期が予定されています。
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W206は2021年2月にワールドプレミアが行なわれ、日本においても早めの発表となっています。
センシュアル・ピュアリティ・デザイン
新型Cクラスは、Eクラス、Sクラス共通の「メルセデスMRA2」で、後輪駆動モジュラープラットフォームをベースとしています。 エンジンは6気筒エンジンは廃止され、すべて4気筒エンジンとなり、48Vのスタータージェネレーターを内蔵しています。
ボディサイズは全長4751mm(+65mm)、全幅1820mm(+10mm)、全高1438mmで、ホイールベースは2865mmで先代よりも25mm延長されています。
デザインは、短いフロントオーバーハングと長いホイールベース、そして長いリヤオーバーハングのフォルムを持ち、Aピラー位置は一段と後方に移動されたキャビン・バックワード・パッケージを採用。その結果として、Eクラス、Sクラスと共通化されたデザインとなっています。
ヘッドライトも新型Sクラスに似て、先代より上下方向に薄くなり、緩やかな多角形のラジエーターグリルの中央にスリーポインテッドスターを採用。AMGラインを選択すると、よりダイナミックな下部が広がる台形型の「Aシェイプグリル」が装備されます。
なおボディの空力性能は、セダンがCd値0.24、ステーションワゴンが0.27です。
インテリアもSクラスと共通化され、ダッシュボードは上下2つの部分に分割されたデザインとしています。エアアウトレット形状は航空機エンジンのナセルを想わせる丸みをつけたやや横長の新デザインを採用。
スポーツ感を強調するためダッシュボードの形状と縦型の11.9インチのメディアディスプレイは6度ドライバー側に角度が付けられています。運転席正面の12.3インチの大型コックピットディスプレイダッシュボード上部と大きなインテリアトリムの手前に浮かんでいるようにデザインされています。
コックピットディスプレイとメディアディスプレイは3つのスタイル (ジェントル、スポーティ、クラシック)と3つのモード(ナビゲーション、アシスタンス、サービス)の中から選択可能です。
室内を彩るアンビエントライトも改良され、64色から選択可能で、単色の発光に加えて色の連続変化が可能です。乗車時には、乗員を迎え入れる演出も設定されました。また、エアコンディショナーの温度設定に連動して、青や赤に点灯します。
居住性では、後席レッグルームは21mm拡大され、後席のヘッドルームも13mm拡張、後席の居住性が向上しています。
新型Cクラスのフロント・サスペンションは新設計の4リンク式、リヤはマルチリンクを採用。Sクラスと同様に最大操舵角2.5度のリヤ・アクスルステアリングがオプション設定され、リアアクスルステアリングを採用した場合、回転半径は5.3mです。
48Vマイルドハイブリッド内臓のパワーユニット
新型CクラスのパワートレーンはISG/48Vマイルドハイブリッド、もしくはプラグインハイブリッドにより全ラインアップが電動化されているのがアピールポイントです。
C200、C200 4MATICには、エンジン単体で204ps、300Nmを発生する新型1.5L直列4気筒ターボエンジン「M254」が採用されます。C220d各モデルは200ps、440Nmを発生する2.0Lのクリーンディーゼル直列4気筒ターボエンジン「OM654M」が採用されています。
ガソリン、ディーゼともに、エンジンとトランスミッションの間に配置されるマイルドハイブリッドシステムのISGによって、最大で20ps、200Nmの駆動アシストが可能。また、C220dは、メルセデス・ベンツ初のクリーンディーゼルエンジンとISGを組み合わせたユニットです。
なお、C200(ガソリンエンジン)の従来型で採用されていたBSG(ベルト駆動式スターター・ジェネレーター)と比較して、ISGはエンジンとトランスミッションの間に配置されいるためより強力で効率的です。駆動アシストだけではなく、回生ブレーキ、コースティングなどで燃費の低減に寄与するのはもちろん、変速ショックやエンジン再始動時の振動低減なども図られています。
2022年内の日本導入が予定されているC350eは、204ps、320Nmを発生する新型2.0L直列4気筒ターボエンジン「M254」に、最大129ps、440Nmを発生する電気モーターを組み合わせたプラグインハイブリッドです。
内部に冷却システムを備えた25.4kWhの大容量のリチウムイオンバッテリーを搭載し、回生ブレーキによるエネルギー回収能力を高めるなどの結果、電気のみでの走行可能距離100kmを達成。日常生活の近距離では、電気自動車のように電気のみでの走行を主とし、遠距離のドライブでは、エンジンと併用することで充電状況を気にすることなく使用することができる電動モデルとなっています。
先進運転支援システム
新型Cクラスには、新型Sクラスから採用されているメルセデス・ベンツ最新の安全運転支援システムを採用。
センサーは、フロント長距離レーダー(長距離:最大検知角度9度、近距離:最大検知角度90度)、フロントマルチモードレーダー2個(最大検知角度130度)、リヤコーナーレーダー 2個(最大検知角度130度)、ステレオマルチパーパスカメラ(最大検知角度70度)、360度カメラ4個(最大検知角度180度)、超音波センサー12個(最大検知角度120度)を搭載。
機能的には、「アクティブステアリングアシスト」に必要な車線認識を、従来のステレオマルチパーパスカメラだけでなく、360度カメラシステムも併用することで、対応が可能なカーブが増えたり、高速道路上で今まで以上に精密に車線中央を維持することができるように機能が向上しています。
また「アクティブエマージェンシーストップアシスト」は、常時ドライバーをモニターし、ドライバーの異常時には車両を自動停止させます。
「アクティブブレーキアシスト」は、交差点や曲がり角での右左折の際に、対向車、飛び出し、巻き込みなどにより、車両、自転車、歩行者と衝突する危険がある場合、警告や自動ブレーキが作動するようになり、車両前方にいる車道横断中の歩行者などとの衝突の危険を検知します。
さらに、システムが正確なステアリングトルクを計算して、ドライバーのステアリング操作をアシストする「緊急回避補助システム」も自車と同じ方向や反対方向に進む歩行者や自転車を含む車両も検知できるようになっています。
また「アクティブレーンキーピングアシスト」は、車線だけではなく路肩の芝などにも反応するようになり、またメニューで3段階で感度が調整できるようになっています。
左右のヘッドライトのデジタルライト(LED)は、照明モジュールとして130万個の微小な鏡により光を屈折させることで照射方向を決定。このため、片側のヘッドライトあたりの解像度は130万画素です。この革新的なヘッドライトは、もちろん対向車や歩行者を検知して自動配光するアクティブヘッドライトとして機能します。
インフォテイメントでは、「ハイ、メルセデス」で起動する対話型のMBUX、Dセグメントで初となるARナビゲーションもオプション採用されています。
価格
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本文の表記に一部誤りがありました。お詫びして訂正いたします。(2021.8.27)
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みんなのコメント
AやBでは、価格と電動化コストが釣り合わないのだと思う。