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EVは雨の日による漏電や感電の心配はないの?防水対策について聞いてみた

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EVは雨の日による漏電や感電の心配はないの?防水対策について聞いてみた

2023年7月4日 記事の一部を訂正いたしました

■EVを雨の日に屋外で充電して危険はないの?

「フルビッター」は全国に何人いる?全ての欄が埋まっている“激レア免許証”、取得した猛者に話を聞いてみた

近年注目を集めているEV。東京都が2030年までに“都内乗用車の新車販売におけるゼロエミッションビークルの割合を5割まで高める”と目標を定めるなど、普及に向けてさまざまな取り組みが実施されています。

しかし、まだまだ普及率は高いとは言い難く、EVの性能について詳しい人も少なくないでしょう。特にEVの利用に際して懸念されるのは、充電にまつわる注意事項です。

ネット上でも、EVのオーナーから

「充電コードを挿しながら一晩放置することもあるんだけど、雨や雪の日とかに漏電する可能性はあるのかな?」

といった質問が寄せられていました。

電気を利用する以上、漏電のリスクは誰もが心配する問題です。屋外で充電する場合、雪が充電プラグに触れることで感電してしまうなどの危険はあるのでしょうか?

■特別な対策はしていない? EVオーナーたちの防水対策

まずは実際にEVを愛用している人たちは、雨や雪の日にどうやって充電しているのかをみてみましょう。EVオーナーたちの口コミサイトに投稿された内容をみてみると、

「6年ほど電気自動車に乗車しています。大雨、雪の日などあらゆる状況で普通充電、急速充電を経験しましたが、1度もトラブルはありませんでした」

「雨、雪ともに特に何も対策はしておりません。大雪のときでも問題なく充電できますよ」

など、特別な対策はしていないというコメントが多くあげられていました。最低限の対策を講じているという人たちからも、

「車側のコネクターに水滴を入れないように意識はしています。東北地方住まいなので、降雪時の充電も度々ありますが、それ以外は特に気にすることはありません」

「対策といったらコネクターの抜き差しをするときに傘をさすくらいです。他には正直何も対応していません。水滴がコネクター周りで凍結すると抜き差し出来ないので、そこは心配です」

など、大きな心配を抱えているという意見はほとんど見られませんでした。果たして本当に、悪天候での充電はリスクが低いのでしょうか?専門家の意見を聞いてみることにしました。

■感電のリスクは?EVの充電に関する安全について自工会に聞いてみた

最大約400Vもの高電圧バッテリーや高電圧部品が使われているEV。

しかし使用されている高電圧部品は、水やゴミなどを防ぐために露出がないように設計されています。もちろん雨や雪の日での充電も想定されているため、基本的には充電時に雨や雪を通して漏電が発生する可能性は低いのです。

実際に自動車メーカー14社によって構成されている一般社団法人・日本自動車工業会にも「雨の日にEVが充電する可能性があるのか」について問い合わせてみたところ、以下のような回答が得られました。

「充電器側で漏電対策が施されているため、自動車、充電器とも通常の整備がされていれば漏電の可能性はありません」

基本的には、プラグと車両の接触部分を拭き取るなど、最低限の注意を払えば、漏電のリスクは抑えられるようです。万が一漏電が起きてしまっても、センサーが察知してすぐに電気を遮断。つまり雨や雪の日だとしても、EVを充電することに大きな問題はないと言えます。

■最近のEVは雨や雪、寒さへの過剰な心配は不要

充電時のリスクについてはほとんど心配がないことが分かりました。さらに、自工会の担当者はこう話します。

「ごく初期のEVでない限り、エアコンによる曇り取りや冷暖房機能を使用することで、EVの航続距離が極端に短くなってしまうということもありません」

お話によれば、10年以上前のごく初期のEVでは電熱線でお湯をわかす「電気ケトル」のような仕組みを採用していたため、消費電力が多かったそう。しかし、例えば「日産リーフ」では、2012年の一部改良の際にエアコンを「ヒートポンプ式」に変更し、航続距離への影響の改善が図られているとのことです。

実際に、ロードサービス事業を運営するJAFは2021年12月21日、電気自動車での効果的な防寒対策の調査を実施しています。

これは、大雪によって路上に立ち往生してしまった状態を再現し、その状態のまま、オートエアコンを常時25℃に設定させたEVが何時間まで稼働できるかを検証したものです。

実施された調査の結果、およそ9時間半後にバッテリーの残量が10%まで低下することが分りました。同じ環境のなかで、エアコンを使わず電気毛布やシートヒーターのみで過ごした車両は、13時間経過してもバッテリー残量が50%以上残っていたそうです。

ただし、実験時の外気温は-8.1℃とかなり過酷な環境でした。エアコンにも相当な負荷がかかっていたといえるため、よほど特殊な環境下におかれない限りは、“電欠”が起きることは考えにくいでしょう。

このように、EVの充電や走行にあたっては、天候や気温による影響を受けないよう、改良も進められているようです。

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みんなのコメント

2件
  • 補助金や税制優遇措置が無くなったときの金欠が一番怖いw
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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