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【20世紀名車】オリジナル911の魅力が味わえるナロー最終モデル、1973年ポルシェ911Tが発信するシャープな深世界。

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【20世紀名車】オリジナル911の魅力が味わえるナロー最終モデル、1973年ポルシェ911Tが発信するシャープな深世界。

その走りとスレンダーな造形は、まさに「永遠のポルシェ」

 1964年秋から生産がスタートしたポルシェ911は、60年を超える歴史の中で4つの時代に大別できる。デビューから73年までのナロー時代、74年から88年のビッグバンパー930時代、89年から97年の空冷最後の964と993時代、そして98年以降の水冷時代である。911は、歴代どのモデルも水平対向6気筒エンジンと、RR駆動の基本レイアウトを踏襲。時代に即して変化を重ね、 鮮烈な個性を主張するスポーツカーであり続けてきた。

【20世紀名車】永遠のポルシェ、オリジナル911の魅力が味わえるナロー最終モデル「1973年911T」の肖像

 4つの時代の中で、近年とくに注目を集めているのがオリジナル911の魅力が味わえるナロー時代である。とくに72~73年モデルは、完成度の高さで定評がある。72~73年モデルは、T、E、Sグレードが2.4リッターエンジン(130~190ps)を搭載。73年には911初のカレラを名乗るレースホモロゲーションモデル、2.7リッター(210ps)のカレラRSが登場している。

 2.4リッターエンジンの搭載は、規制が厳しくなった排出ガス対策に適応するためだった。従来の2.2リッターユニットと比較して圧縮比を下げるなどして排出ガスを浄化、代わりに排気量を増して性能低下を防いだ。ただしアメリカと日本仕様のTグレードは、欧州仕様と異なっていた。欧州仕様のキャブレター方式に対して、6プランジャー機械式インジェクション(きめ細かな燃料噴射が可能)が装着されていたのである。その結果、最高出力は欧州仕様の130psに対し、140psを発揮。最大トルクは欧州仕様が20.0kgm、日本仕様は20.5kgmだった。走りはインジェクション化によって追越加速性能が向上し、Eグレード(160ps)やSグレード(190ps)との性能差は縮まった。なお73年後期モデルからインジェクション形式がKジェトロ式に変更(スペックは共通)される。一般的には、6プランジャー式のほうがエンジンレスポンスに優れる、と評価されている。

 72~73年モデルの911シリーズの総生産台数は2万4213台。このうちアメリカと日本仕様のTグレードは6785台。日本には135台が正規輸入されたといわれる。

 取材車は1973年3月登録の正規輸入車。6プランジャー機械式インジェクション仕様のTグレードである。5速トランスミッションやパワーウィンドウを装備した、ディーラーがDXと呼んだ豪華仕様だ。数年前に簡易レストアが施されており、内外装の状態はいい。フロントにSグレード用エアダムを装着している以外は、各部オリジナル状態。ボディにサビや目立つキズはなく塗装のコンディションは上々。ルーフ回りなどは一部再塗装されているが、基本的に新車時からのペイントを維持していた。ウィンドウやドア回りのゴムの状態も良好である。モール類は輝いており、硬質なドア開閉音は健在だった。ホイールは軽量なフックス製鍛造アルミを装着していた。

 室内の状態は上々だ。シート地は新車時オプションのタータンチェック柄ファブリック仕様。クッションに目立つへたりはなく、座り心地はいい。カーペットは張り替え済みで、フロアマットは新しい。時計をはじめすべての計器は正常に作動し、各スイッチにも不具合はない。オーディオは80年代のポルシェ用純正タイプに交換済み。細かな部分だが、後席シートバック固定用ストラップが切れており、シートバックを立てた状態で固定できなかった。

 エンジンは絶好調。6プランジャー式インジェクションは調整済み。レスポンスは非常にシャープだ。アクセルを深く踏み込むと6400rpmのレブリミットまで一気に吹き上がる。引き締まった空冷フラットシックスサウンドは実に刺激的。走りは全域で力強く、ステアリングの反応はシャープだった。

 ナロー時代の最終期を飾る73年式のTグレードは、スレンダーな外観と、シャープなパフォーマンスでドライバーを虜にする。まさに一生物として「ビンテージ911」の魅力が味わえる。

文:カー・アンド・ドライバー 横田宏近
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