メルセデスは今年の10月、今後3年間の間にアストンマーチンの株式を買い増し、保有比率を20%まで増やすことで合意したことを発表した。
現在メルセデスは、アストンマーチンの発行済み株式の2.6%を保有。しかし今後買い増すことで、同社の2番目の大株主になる。
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今年のはじめ、ローレンス・ストロールがアストンマーチンに巨額の投資を行なった。そしてストロールが持つF1チーム”レーシングポイント”を、2021年シーズンから”アストンマーチン”に改称することが決定。しかも搭載するパワーユニットはメルセデス製である。
メルセデスのチーム代表であるトト・ウルフも、アストンマーチンの個人株主のひとりではあるが、この事実とF1チームの間には、何の関係もないとされている。
メルセデスがアストンマーチンの株式の保有比率を増やすことに関連して、いずれかのブランドのモータースポーツ活動に何らかの影響が出ることになるのか? そう尋ねられたウルフ代表は、何も変わらないと考えていると語った。
「いや、当分の間は何も変更はないだろう」
そうウルフ代表は語った。
「F1チームである、アストンマーチンF1チームは、アストンマーチン・カーズから完全に独立した存在だ」
「ダイムラーが株式を保有するのは、レースの面ではなく、純粋に自動車会社にメリットを感じたことに基づいて決定されたものだ」
「なので私の視点から言えば、何も変わらない」
2メーカー間の関係が深まることにより、アストンマーチンはメルセデスのパワートレイン技術を使うことができるようになる。これにはハイブリッドなどの電動技術も含まれている、それを使った製品が発表される2027年まで、提携関係が活かされることになりそうだ。
ストロールはこの提携について、アストンマーチンにとっては”変革の瞬間”であり、「世界で最も偉大な高級車ブランドのひとつ」になる道を開いたと語っている。
なおレーシングポイントは前述の通り、現在メルセデスからパワーユニットの供給を受けている。そしてそれ以外にも、他チームに譲渡することが許されている数多くのパーツも提供を受けている。
F1チームと自動車メーカーが別組織だとしても、いずれも”アストンマーチン ”と名乗るようにしたという事実は、このブランドに対するストロールのビジョンを映し出しているとも言えるかもしれない。またセバスチャン・ベッテルが来季からドライバーとしてアストンマーチンに加入。それと同時に、ブランドのグローバル・アンバサダーを務める予定だ。
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