2026年夏に登場予定の日産新型「エルグランド」。2026年5月8日には、「AUTECH」「AUTECH LINE」「VIP」「ステップタイプ」といったカスタムカーシリーズも公開され、いよいよ全体像が見えてきました。
なかでも「AUTECH LINE」は、見た目の上級感と価格のバランスを狙った仕様として、大きな注目を集めそう。新型エルグランドの注目グレード、上級の「AUTECH」と売れ筋の「AUTECH LINE」についてご紹介します。
【画像ギャラリー】本命は「AUTECH LINE」か!? アル/ヴェル対抗の売れ筋仕様に注目の新型「エルグランド」(19枚)
文:吉川賢一/写真:NISSAN、AUTECH、平野陽
「これぞエルグランド」と感じさせる存在感
2026年夏の正式発表を控える日産新型「エルグランド」。2025年4月22日にデザインの一部が公開され、同年秋に開催されたジャパンモビリティショー2025にも出展されました。2026年5月にはメディア向けの試乗会が行われ、インテリアや走行性能など、その全貌が徐々に明らかになってきています。
初代モデルや2代目モデルを思わせる立ち上がりのあるサイドシルエットと高めのルーフラインを採用し、「これぞエルグランド」と感じさせる存在感のあるプロポーションを取り戻した新型エルグランド。ボディサイズは全長4995mm×全幅1895mm×全高1935mmと、歴代エルグランドのなかでも最大級で、全長と全高はアルファードとほぼ同寸ですが、全幅は約45mmもワイドとなります。
フロントフェイスは四角いタイルを並べたような独創的なグリルにシグネチャーLEDランプを組み合わせたデザインが特徴。威圧感だけではない、日産らしい高級ミニバン像を打ち出しています。
ただ現在のところ、従来のような「標準車」と「ハイウェイスター」を明確につくりわける方向は確認できません。ベースデザインの時点でかなり存在感が強く、標準車でも十分に上級ミニバンらしい迫力を備えていることから、従来のハイウェイスターのような「別デザインのエアロ仕様」を用意する必要性は、以前ほど高くないのかもしれません。
AUTECH LINEは“売れ筋ど真ん中”を狙った仕様
しかしながら、アルファード/ヴェルファイアが築いてきた高級ミニバン市場は、フロントマスクの迫力や夜間の存在感が、商品力そのものにつながります。十分に存在感あるフロントマスクをもつ新型エルグランドですが、さらに洗練された仕様もほしいところ。そこで注目したいのが、日産モータースポーツ&カスタマイズ(NMC)が2026年5月8日に発表した新型エルグランドのカスタムカーシリーズのひとつ「AUTECH LINE」です。
上級仕様の「AUTECH」は、専用フロントグリルやメタル調プロテクター、専用18インチホイール、ナッパレザーシートなどを採用し、より上質な仕様として仕立てられていますが、AUTECH LINEは、外観の華やかさをしっかり押さえながらも、装備内容を現実的な範囲に整理した仕様。
ダークメタル調のフロントグリルや専用エアロパーツ、18インチアルミホイールなどによって、標準車よりも存在感を強化する一方で、AUTECHに採用されるナッパレザーや凝った加飾類などは省略し、「ちょうどいい上級仕様」としてまとめられています。
標準車を「上質なベースモデル」として仕立てつつ、AUTECH LINEで「見た目の満足感」を高める。新型エルグランドは、そうした役割分担によって、「もう少し押し出し感が欲しい」「もっと華やかさが欲しい」という市場のニーズに対応しながら、(ハイウェイスターのような仕様分岐を減らすことで、生産効率を高め、部品点数の増加を抑えるという)仕様の複雑化も抑えようとしているのかもしれません。
この構図で思い出されるのが、先代トヨタ「アルファード」で圧倒的な人気を集めた「S“Cパッケージ”」です。迫力あるエアロスタイルと人気装備を組み合わせながら、最上級グレードほど価格を上げすぎなかったことで、多くのユーザーから支持を集めました。
今回のAUTECH LINEも、まさにそれに近い立ち位置にみえます。「見た目の満足感」と「価格」のバランス。日産はその重要性を意識しているように感じられます。
上級の「AUTECH」は「走り好きの高級ミニバン」を目指す!?
このように、「売れ筋ど真ん中」を狙ったAUTECH LINEに対し、その上級仕様である「AUTECH」は、ブランドイメージや「走りの価値」を引き上げる役割を担うモデルです。
第3世代e-POWERやe-4ORCE、最新の電子制御ショックアブソーバーが採用される新型エルグランドに、さらに専用フロントグリルやメタル調パーツ、専用ホイールを装備することで、より低重心感やワイド感を強調しているのが特徴。単なる「豪華仕様」というより、“走り”を意識したプレミアム路線を強く感じさせます。
AUTECHというブランドは、これまでも「運転感覚の違い」を丁寧につくりこんできました。新型エルグランドAUTECHでも、専用チューニングによって、よりドライバー重視のキャラクターが与えられることでしょう。同じミニバンの「セレナ」に設定された「セレナAUTECH SPORTS SPEC」のように、さらなる走りのミニバンを目指した仕様が追加される可能性も高いと思われます。
後席の快適性や豪華さを競うだけではなく、AUTECHを通じて「ドライバーが気持ちよく走れる高級ミニバン」という方向へ踏み込むことは、新型エルグランドがアルファード/ヴェルファイアとは違う個性を打ち出すうえで、大きなポイントになりそうです。
◆ ◆ ◆
車両価格は標準車が税込689万7000円~757万9000円。AUTECHが824万7800円、AUTECH LINEが717万9700円~778万4700円、VIPが869万8800円です。アルファード/ヴェルファイアが圧倒的な存在感を放つ現在の大型ミニバン市場で、新型エルグランドがどこまで独自色を打ち出せるのか。正式発表で明かされる詳細にも期待したいところです。
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みんなのコメント
リセールを含めると、アルヴェルHVより100万円以上高くなるんじゃないだろうか?
アルヴェルが割安に見えてくる。
廉価グレードでも700万円近いし、日産はオプションが高いから必要なオプションを付けていくとかなりの価格になる。
全体的に100万円位安かったら、結構売れたでしょうね。
エクステリアは好みがあるかなと思います。