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アルファ・ロメオ115周年!ずっと変わらぬ『クオーレ・スポルティーヴォ』【新米編集長コラム#34】

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アルファ・ロメオ115周年!ずっと変わらぬ『クオーレ・スポルティーヴォ』【新米編集長コラム#34】

情熱は強く湧き出る

2025年はアルファ・ロメオ115周年となる。そんな中で6月10日、『PASSION FLOWS STRONG』と題する全世界に向けたワールドプレミアイベントがあり、私も自宅からオンラインで視聴した。タイトルの直訳は『情熱は強く湧き出る』となる。

【画像】アルファ・ロメオがセーリングチーム『ルナ・ロッサ』のオフィシャルスポンサーに就任! 全17枚

結果から先に書けば、アルファ・ロメオがイタリアのセーリングチーム『ルナ・ロッサ』のオフィシャルスポンサーに就任し、2027年に初のイタリア開催となる第38回アメリカズカップへ共に挑むというものであった。

アルファ・ロメオとルナ・ロッサは、共通の価値観として『情熱、革新、競争心』を軸に技術的な協業を展開予定とし、先進素材やデータ分析などでノウハウを共有するという。さらにはルナ・ロッサのクルーが1956年製1900スーパースプリントで、6月17日にスタートするミッレミリア2025へ参戦することも明らかになった。

写真はワールドプレミアイベントの2日後、6月12日に公開されたもので、左からアルファ・ロメオCEOのサント・フィチリ氏、マーケティング責任者のクリスティアーノ・フィオリオ氏、ルナ・ロッサのチームディレクターであるマックス・シレーナ氏となる。

これが現行モデル=新車ではなくクラシックモデルであるところが実にイタリアらしく、しかもタフなレースで知られるミッレミリアを走るとは、シレーナ氏にとってはセーリングとはまた違う『情熱』が求められそう。「海と陸、舞台は違っても、スリルや本能、そしてアドレナリンの高まりは変わらない」とはご本人のコメントだ。

アルファ・ロメオとマセラティCEOを兼任

ワールドプレミアの内容は(もちろん)事前には知らされておらず、勝手に115周年の記念限定車? など新車の想像をしていたので、「おお、そう来たか~」と驚いた。

他国の記者たちも同じだったのか、「このコラボレーションを記念した限定モデル発売するか?」という質問が出て、「早くても2026年第一四半期」という答えがあった。

今回会見に登場したサント・フィチリ氏は、昨年10月にアルファ・ロメオとマセラティのCEOを兼任する形で就任。それまでステランティスのイタリア部門を率いてきたことは、英国編集部の記事内でも紹介されている。

アルファ・ロメオCEOの前任者であるジャン=フィリップ・インパラート氏は当初から、大胆な電動化を宣言していた。さらに2025年の次世代ステルヴィオ、2026年の次世代ジュリア、そして2027年のEセグメントSUVをそれぞれ、ステランティスのEVやハイブリッドに幅広く対応する『STLAラージ・プラットフォーム』で作ることを明言。

既にステルヴィオとジュリアはイタリア、ドイツ、米国の一部顧客向けに公開され、インパラートCEOはその反響を「大成功!」と述べている。EセグメントSUVに関しては、フィチリ氏が熟考したうえで詳細を発表とされる。

ここまでは英国編集部の記事要約であるが、今回のイベントでフィチリ氏は「6月23日にマセラティとの連携を発表する」とコメントしており、その方針がいよいよ明らかになるようだ。

語りたい思い出は山のようにある

私は2000年代に『アルフィスタ』というアルファ・ロメオ専門誌の編集を担当したことがあり、長年、かなり思い入れを持って接してきた。当時はアルファ156や147が日本でも大人気で、語りたい思い出は山のようにある。

それはまあさて置き、156の後期モデルでいわゆる『ジウジアーロ顔』になったあたりから、『ふたたび』アルファ・ロメオの紆余曲折が始まった気がする。念のため書いておくと、歴史的に見ればARNA、ティーポ4プロジェクトなどもっと昔からだが、今回は個人的にリアルタイムで取材してきた年代に限定して話を進めたい。

当時はGMとの提携があり、ジウジアーロ・デザインを本格採用した159やブレラは、スタイル自体はよかったものの、商売的には成功と言えなかった。その流れでまた方向性の違う8Cコンペティツィオーネのデザインをイメージしたミトが登場し、さらにジュリエッタが加わった。

その後、今度はマセラティとグループ内で連携が始まり、ジュリアやステルヴィオが採用した『ジョルジョ・プラットフォーム』が登場。これはまさに名作で、特にジュリアのドライビングは感動的だと思っている。そしてマセラティもグレカーレでジョルジョ・プラットフォームを採用。

これまた素晴らしいクルマになったが、アルファ・ロメオとマセラティの連携はこのあたりまでで、いったん両ブランドは独自性を求められた。そして今回、フィチリ氏がふたたび両ブランドを束ねることになり、最近の流れだけ見ると難しい舵取りが求められるように見える。

しかし、少なくとも個人的にリアルタイムで取材してきた歴代アルファ・ロメオたちは、いずれもその時代で使用できる(時には限られた)素材を使用し、圧倒的なイタリアンデザインと『クオーレ・スポルティーヴォ(=スポーツ魂)』と呼ばれる精神を元に、それを最大限に生かしてきた。

現行モデルでいえば、トナーレのデザインは本当に素晴らしく、これだけでも購入する価値があると本気で思っている。そういった思いを前提に、6月23日の発表を期待して待ちたい。

文:AUTOCAR JAPAN AUTOCAR JAPAN
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みんなのコメント

1件
  • wat********
    奇をてらうデザインに 固執し、人を遠ざけては 本末転倒
    個性を出したく ES30からの、片目3連ランプを 多用するのは、間違いだ
    トナーレの画像で 内側のランプを、指で隠せばわかる
    良いデザインで、人が近づいて 来るだろう
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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