現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > FIA、ペレスがトラックリミット違反の対象にならなかった理由を説明……開幕戦の事件とは決定的な違い

ここから本文です

FIA、ペレスがトラックリミット違反の対象にならなかった理由を説明……開幕戦の事件とは決定的な違い

掲載 1
FIA、ペレスがトラックリミット違反の対象にならなかった理由を説明……開幕戦の事件とは決定的な違い

 F1を統括するFIAは、第7戦フランスGPの決勝レース終盤にレッドブル・ホンダのセルジオ・ペレスが、メルセデスのバルテリ・ボッタスに対するオーバーテイク直後にコースを逸脱したにも関わらず、トラックリミット違反が科されなかった理由を説明した。

 ペレスは第1スティントを24周まで引っ張り、ライバル勢がタイヤに苦戦する中、新品のハードタイヤで追い上げを見せた。レース終盤に差し掛かった49周目、ペレスは“ミストラルストレート”後のシケインでボッタスの背後に迫ると、ストレートで一気に追い抜いた。

■角田裕毅のF1フランスGPは13位「タイヤが完全に終わってしまった」……ポイント獲得のために、予選の改善が急務

 しかしボッタスの前に出たものの、ペレスはストレートエンドの高速の右コーナー“シーニュ”出口で白線を越え、コースを逸脱した。

 審議を行なうスチュワードも、すぐさまこの件についての調査を開始したが、最終的にペレスはトラックリミット違反ではないという裁定が下った。

 スチュワードは説明の中で、ペレスはコース逸脱をする前にボッタスの追い抜きを完了しており、さらにその直後にタイムを失っていたため、コース外走行による持続的なアドバンテージを得ることはできなかったとしている。

「スチュワードは、ペレスがターン10でコースを離れた時点で、ボッタスへの追い抜きを完全に完了していたと判断した。つまり、彼がその後にコースを外れたことは、基本的な"トラックリミット"の問題となる」

「スチュワードは、ペレスが次のターンで十分なタイムを失ったため、『持続的なアドバンテージを得た』とは見なされないと判断した」

 2021年の開幕戦バーレーンGPの決勝レース終盤で、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンがメルセデスのルイス・ハミルトンを抜くも、トラックリミット違反だと判断されてポジションを戻した出来事は記憶に新しい。しかしフランスGPでのペレスのオーバーテイクは、「コース逸脱時に追い抜きが完了していたか」、「コース外走行によるアドバンテージはあったか」という2点において、開幕戦とは大きな違いがあると判断されたのだ。

 ペレスはレースを制したチームメイトのフェルスタッペン、2位のハミルトンの後ろ3位でチェッカーを受けた。レッドブルとしては2020年バーレーンGP以来のダブル表彰台となり、コンストラクターズランキングのリードを大きく広げることになった。

 ペレスは、レース序盤に風の影響に苦しめられ、ペースが思うように上がらなかったものの、終盤に向けてより新しいタイヤを供給するために、第1スティントを長く引っ張ることを選択したチームの戦略を賞賛した。

「最初の5~10周は、風の影響で、マシンは運転出来ないほどだった」とペレスは語る。

「見るからにダウンフォースが少ない状態で走っていたから、(上位勢に)付いていくのはとても厳しかった」

「でも、それから風が穏やかになって、サーキットの路面も良くなってきた。リズムがよくなってきて、第1スティントをかなり長く走ることができた」

「終盤に向けて、それ(長い第1スティント)が功を奏したと思っている。予想よりもデグラデーション(性能劣化)がかなり激しかったと思う。だから僕らは素晴らしいレースができたし、チームからの戦略も素晴らしかった」

「(チームが)レースに勝って、ポイントを沢山稼げたから、僕は満足しているよ」

こんな記事も読まれています

完勝のビニャーレス、3メーカーでの勝利達成に「アプリリアに移籍した日から達成できると確信していた」/第3戦アメリカズGP
完勝のビニャーレス、3メーカーでの勝利達成に「アプリリアに移籍した日から達成できると確信していた」/第3戦アメリカズGP
AUTOSPORT web
ホンダ、中国で次世代EV3モデルを発表。北京モーターショーで一般公開へ
ホンダ、中国で次世代EV3モデルを発表。北京モーターショーで一般公開へ
月刊自家用車WEB
メルセデス・ベンツ日本、EV「EQA」を一部改良 航続可能距離を591kmに延長
メルセデス・ベンツ日本、EV「EQA」を一部改良 航続可能距離を591kmに延長
日刊自動車新聞
メルセデス・ベンツ新型「EQS」欧州登場 フラッグシップ電動セダンの表情が大きく変更 航続距離もさらに延長
メルセデス・ベンツ新型「EQS」欧州登場 フラッグシップ電動セダンの表情が大きく変更 航続距離もさらに延長
VAGUE
三菱「5ドアハッチ」どんな人が買う? スポーティな「ミラージュ」地位確立も今後は? 軽アルファード風も存在のタイ、コンパクト市場の現状は?
三菱「5ドアハッチ」どんな人が買う? スポーティな「ミラージュ」地位確立も今後は? 軽アルファード風も存在のタイ、コンパクト市場の現状は?
くるまのニュース
【MotoGP2024第3戦アメリカズGP】アプリリアのビニャーレスがスプリント・決勝レースの双方を制覇
【MotoGP2024第3戦アメリカズGP】アプリリアのビニャーレスがスプリント・決勝レースの双方を制覇
バイクのニュース
【試乗】ホンダの新型車WR-Vは「コスパ最強」なだけじゃない。乗ってみたら分かった、いま売れている理由とは?
【試乗】ホンダの新型車WR-Vは「コスパ最強」なだけじゃない。乗ってみたら分かった、いま売れている理由とは?
Webモーターマガジン
スコイコのレディース用新アイテム「メッシュライディングジャケット/肘膝プロテクター」が Baico にて4月下旬発売!
スコイコのレディース用新アイテム「メッシュライディングジャケット/肘膝プロテクター」が Baico にて4月下旬発売!
バイクブロス
日産がフォーミュラEサウンドをモチーフにしたサウンドトラック「エレクトリック・レガシィ」を公開
日産がフォーミュラEサウンドをモチーフにしたサウンドトラック「エレクトリック・レガシィ」を公開
THE EV TIMES
都心環状線「地中化」計画が具体化へ!? 首都高の京橋~汐留が「巨大緑地」に大変貌!? 銀座の「半地下区間」丸ごとフタする巨大計画とは
都心環状線「地中化」計画が具体化へ!? 首都高の京橋~汐留が「巨大緑地」に大変貌!? 銀座の「半地下区間」丸ごとフタする巨大計画とは
くるまのニュース
クルマ好きのためのLINEサービス『クルマら部』、友だち登録数2万人突破記念のキャンペーン開催
クルマ好きのためのLINEサービス『クルマら部』、友だち登録数2万人突破記念のキャンペーン開催
レスポンス
メルセデス・ベンツ、新型『EQA』を導入。容量70.5kWhのバッテリーで一充電走行距離は591kmに
メルセデス・ベンツ、新型『EQA』を導入。容量70.5kWhのバッテリーで一充電走行距離は591kmに
AUTOSPORT web
ファミリーで楽しめるバイクのお祭り!「まるごとバイクフェスティバル2024」がファインモータースクール上尾校で4/29に開催
ファミリーで楽しめるバイクのお祭り!「まるごとバイクフェスティバル2024」がファインモータースクール上尾校で4/29に開催
バイクブロス
SMZ の特定小型原付「V-Lite」がビックカメラ・ヨドバシカメラで店頭販売を開始!
SMZ の特定小型原付「V-Lite」がビックカメラ・ヨドバシカメラで店頭販売を開始!
バイクブロス
12サイズから選べる「女性ライダー専用ブラックスキニー」4月下旬より一般販売を開始!
12サイズから選べる「女性ライダー専用ブラックスキニー」4月下旬より一般販売を開始!
バイクブロス
ヤマハ:クアルタラロが猛追の末にポイント獲得「ペースは良くはないが、グリップの低下はひどくなかった」/第3戦アメリカズGP決勝
ヤマハ:クアルタラロが猛追の末にポイント獲得「ペースは良くはないが、グリップの低下はひどくなかった」/第3戦アメリカズGP決勝
AUTOSPORT web
経験豊富なドライバー、それとも新進気鋭の若手? メルセデスF1の不調、ハミルトン後任獲得にも影響か
経験豊富なドライバー、それとも新進気鋭の若手? メルセデスF1の不調、ハミルトン後任獲得にも影響か
motorsport.com 日本版
「魔の空白区間」片方解決!「ずっと休憩できない」圏央道に新PAが誕生 将来さらに大きく成長
「魔の空白区間」片方解決!「ずっと休憩できない」圏央道に新PAが誕生 将来さらに大きく成長
乗りものニュース

みんなのコメント

1件
  • ボッさんだからじゃねえの?
    ハミルトンとフェルスタッペンなら取られたと思う
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村