2022 AUTOBACS SUPER GT Report
FUJIMAKI GROUP FUJI GT 100Lap RACE
第4戦 富士スピードウェイ
WedsSportがぶっちぎり、0.6秒差で3戦連続PP獲得。ヨコハマ勢がフロントロウ独占【第4戦富士GT500予選レポート】
ZENT CERUMO GR Supra
#38 立川祐路/石浦宏明
◆8月6日(土) QUALIFY
公式予選結果 4位
鈴鹿サーキットで行われた第3戦から、約2ヶ月超の長いインターバルを経て迎えたSUPER GT第4戦『FUJIMAKI GROUP FUJI GT 100Lap RACE』。第3戦では相次ぐエンジントラブルによって悔しいレースを強いられたTGR TEAM ZENT CERUMOにとって、この第4戦は捲土重来を期したいレースだが、一方で第3戦で2基のエンジンを使用してしまったこと、さらに公式練習で起きた火災によりモノコック交換、エンジン交換のペナルティが課されることが決まっている。長い100ラップというレース距離を活かし、ペナルティを跳ね返す走りをみせるべく、チームは第4戦富士に臨んだ。
迎えた8月6日(土)の予選日は、前日夜から降り続いた小雨こそ上がったものの、朝から深い霧に包まれた。午前9時からの公式練習は一時走行が難しいかとも思われたが、開始直前に走行可能なレベルに霧が晴れていった。気温22度/路面温度26度というコンディションで、路面にはわずかに濡れた部分が残るなか、ZENT CERUMO GR Supraはまずは石浦宏明がステアリングを握りコースイン。午後の予選に向けたセットアップを進めていった。
開始から25分が過ぎるころになると少しずつ路面コンディションも好転しはじめ、石浦は開始28分というタイミングでスリックタイヤを履きコースイン。10周目には1分30秒121までタイムを伸ばしていった。その後も2回のピットストップを行いながら、石浦は一度ZENT CERUMO GR Supraをピットに戻し、立川祐路にステアリングを託した。これまでのところ、第3戦から修復されてきたZENT CERUMO GR Supraは非常にフィーリングが良く、石浦もたしかな手ごたえを得ていた。
ステアリングを引き継いだ立川もセットアップを続けていくが、こちらも感触は上々。この公式練習は最後まで一度も赤旗中断がないまま、午前10時35分からGT500クラスの専有走行の時間帯となるが、ZENT CERUMO GR Supraは立川がステアリングを握りアタックシミュレーションを実施。1分28秒120までタイムを上げ、その時点での2番手につける。さらに翌周も1分28秒269を記録。最終的に6番手で午前の公式練習を終えることになった。
その後もフルコースイエローの訓練を立川が、さらに今回ひさびさに復活したサーキットサファリの時間では石浦がドライブ。それぞれ時間を活用しながらチームはZENT CERUMO GR Supraのセットアップを進め、午後3時からスタートした公式予選に臨んだ。
午後3時35分にコースオープンとなったGT500クラスのQ1。ZENT CERUMO GR Supraは石浦がアタッカーを務めた。午前に続く曇り空、気温21度ほどというコンディションのもと、アウトラップから5周をウォームアップに費やしアタックを展開していった。午前の感触から微修正を加えたZENT CERUMO GR Supraは、石浦の期待どおりのセットアップとなっていた。
石浦は残り50秒というタイミングで、1分27秒095にタイムアップ。この時点でのトップに立つ。石浦は翌周も1分27秒344をマークし、ライバルたちもアタックを展開していくが、最後の最後まで石浦のタイムを越えるマシンは現れず、ZENT CERUMO GR SupraはトップでQ2進出を果たしてみせた。
GT300のQ2をはさみスタートしたGT500クラスのQ2。Q1の石浦のフィーリングも良好だったことから、そのままのセットアップ、同じタイヤを装着し立川を送り出した。曇り空のもと、立川はしっかりと4周を費やしウォームアップしていくと、5周目に1分27秒074を記録し、その時点でのトップに浮上する。さらに翌周、1分27秒091を記録するも、このところ予選で速いライバルたちがタイムを伸ばしていった。
最終的に立川が記録した1分27秒074は4番手となり、ZENT CERUMO GR Supraは2列目4番手グリッドを獲得することになった。しかしレースではペナルティを待ち受けている。この逆境をいかに跳ね返すか、そして悔いのないレースにするかはTGR TEAM ZENT CERUMO次第だ。チームは1ポイントでも多くもぎとるべく、8月7日(日)の決勝に臨んでいく。
ドライバー/立川祐路
「走り出しから、このところのなかでも最も良いフィーリングで走ることができています。ここまではすごく順調ですね。予選では最近厳しいところはありましたが、Q1で石浦選手もトップタイムをマークできましたし、Q2ではライバルたちが速く彼らには及びませんでしたが、それでもクルマも良い仕上がりで、良い感触でアタックすることができました。明日の決勝はペナルティはありますが、ポジション云々はさておき、クルマの手ごたえがあるので、あとは展開と運を味方につけて思い切っていきたいですね」
ドライバー/石浦宏明
「今回はペナルティがあるのが分かっていたので、タイヤ選択もセットアップも決勝を重視した組み立てを行っていますが、公式練習からクルマが非常に素直に反応してくれています。ドライバーとエンジニア話し合って進めたセットアップもどんどん進められています。予選に向けても調整したものがそのとおりに改善されているので、決勝に向けてもすごく良い感触です。ロングランも速い感触がありますね。予選順位も良かったですが、それ以上に決勝でチャンスが来たときに抜いていけるペースがあるのが嬉しいですね」
田中耕太郎監督
「エンジニアが一生懸命考えてくれたセットアップ、タイヤがうまく機能してくれました。午前の公式練習からバランスも良く、微調整を進めながらアグレッシブにセットアップを進め、公式予選Q1では石浦選手も好フィーリングで、Q2の立川選手もそのままのセットアップで臨み、4番手という位置につけることができました。明日はペナルティもありますが、結果を追い求めるというより、今まで失敗が続いているので、今日の良い流れをしっかりと繋げ、『今日は良いレースを戦ったね』ということをしっかりみせられるようなレースにできればと思っています」
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