7月5日に決勝日を迎える三重県・鈴鹿サーキットで開催中の『2026 FIM 世界耐久選手権”コカ·コーラ” 鈴鹿8時間耐久ロードレース 第47回大会』。4日に予定されたグリッドを決めるトップ10トライアルは、雨天により4年ぶりに中止となってしまった。残念ながら実施は叶わなかったが、予選を終えてのライダーたちの話に耳を傾けた。
■マイケル・ファンデルマーク、2番手獲得も「ベテランを上回る速さはなかった」と悔しさ滲ませる
SST2番手のNCXX RACINGはドライとウエットともに自信あり。長島哲太「一切負けていない」/鈴鹿8耐
前日の予選で総合2番手を獲得したBMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAM(マーカス・ライター・バーガー/スティーブン・オデンダール/マイケル・ファンデルマーク)。公式予選2回目のライダーレッドでは、ファンデルマークがトップとなる2分04秒485の好タイムを記録した。
予選トップ3の公式会見では、ファンデルマークが代表し「昨日は悪くなかった。小さなミスはあったけど、いいラップをまとめ上げることができた。隣のベテラン(ジョナサン・レイ)を上回る速さは残念ながらなかったけど、2番グリッドを獲得して喜んでいるよ」
「トップ10トライアルができなかったのは本当に残念だね。あの方式はすごく好きなんだ。とはいえ、何よりも重要なのは明日だよ。僕たちとって素晴らしい1日になることを願っているし、レースを楽しみにしている」と意気込みをコメント。
■渾身のアタックを披露したアレッサンドロ・デルビアンコ「1周を全力で攻めたかったからとても悔しい」
予選3番手は、Elf Marc VOS Racing Team/KM99(ランディ・ド・プニエ/フロリアン・マリノ/アレッサンドロ・デルビアンコ)。予選2回目のライダーイエローに出走したマリノが2分05秒208を記録し、ライダーレッドに登場したデルビアンコは2分04秒712と好タイムで予選3番手に躍進。
予選トップ3会見で代表してコメントしたデルビアンコは陽気に嬉しさを語った。
「この会見に出ることができて嬉しい。昨日は良いラップを刻めたし、かなり攻めた走りができた。いい仕事ができているけど、本番に向けて集中力を保つ必要があるよ。それが一番重要だからね」
「トップ10トライアルへの参加は今回が初めてだったけど、残念ながら天候のせいで実施は不可能になってしまった。1周を全力で攻めたかったので、とても悔しいんだ。今は気持ちを切り替えて、本番に備える必要がある。明日はベストを尽くして頑張るよ」
■トップ10トライアル最後のひと枠を勝ち取った阿部恵斗「正直悔しいしやってみたかった」
10番手でトップ10トライアル進出を決めたSDG Team HARC-PRO. Honda(國井勇輝/名越哲平/阿部恵斗)は、予選2回目で第3ライダーの阿部が2分05秒759というタイムをマークして7番手につけたことで、最後のひと枠を掴み取った。まさに大躍進とも言える活躍を見せた阿部は「嬉しいというか、正直ホッとしたというの大きかったですね」と開口一番に語る。
「日中は路面温度が上がってしまい、夕方に近い方が路面温度も下がると予想して、新品タイヤをとっておきました。2度のアタックをしましたが、1回目は新品タイヤの美味しいところで、うまく噛み合わずにタイムを出すことができませんでしたが、少しセッティングを変えて赤旗後にアタックしたら、そのセットがうまくはまってタイムを上げることができました。正直2分05秒7だと通らないかと心配していましたが、チームのみんなに『通ったよ!』と言って頂けて安心しました」
トップ10トライアル中止については「正直悔しいし、やってみたかったなとは思っていますが、天候は仕方ありません。明日に向けての温存だと思って切り替えます。去年は初めてトップ10トライアルに参戦して、結構あたふたしてしまい、今年は落ち着いてしっかりまとめられるかなと思っていましたが、次の機会にお預けかなと思っています」と悔しい様子が伺えた。
「我々のチーム自体も色々積み上げてきて完成度も高いと思っています。天気が崩れた時などは、強豪のファクトリー勢に唯一対抗できる場面にもなるので、そのチャンスを逃さないように頑張って走りたいですね。ライダー3人、力を合わせて頑張っていくので、応援よろしくお願いします!」
■ポケバイ時代から仲良しチームメイトと参戦の山中琉聖「1000ccは重いけど、自分の順応も進められている」
昨年は初めて1000cc、初めて鈴鹿8耐と初めて尽くしで参戦した山中。ロードレース世界選手権のMoto3クラスで活躍を続けているが、今年はチームを新たにTeam SAKURAI HONDAから伊藤和輝と日浦大治朗とともに参戦をする。惜しくもトップ10入りとはならなかったが、2度目の鈴鹿8耐参戦に意欲を見せていた。
「今年も他のチームからもいろいろオファーを頂いていていましたが、Moto3での調子があまり良くないということと、鈴鹿8耐はリスクもあるので、当初は参戦予定がありませんでした。ですが、ラウンドを進めていく上でチャンピオンシップを争っているわけではないので、それだったら鈴鹿8耐にでたい!と言う思いが強くなりました」
「元々2年前くらいから和輝くんに声をかけて頂いていたということもあり、Team SAKURAI HONDAから参戦を決めました。和輝くんは昔から仲が良くて、ポケバイに乗ったいた頃から知っています。よく練習なども一緒に行ってましたね」
そんな仲の良い伊藤とともに走ることが決まった山中だが、普段はMoto3を戦っているということもあり、1000ccのバイクに乗るのは実に1年ぶり。本大会を前にモビリティリゾートもてぎで1日のみ走行する機会があったというが、久しぶりの大型排気量のバイクには苦戦する場面もあったという。
「久しぶりの1000ccは重く感じましたね。電子制御の部分で最初は苦戦していて、バイクのフィーリングも良いわけではなかったので、タイムも出ませんでしたが、金曜日の予選でフィーリングも良くなってきたので、よかったです。いいセットアップも見つけられて、自分の順応も進めることができています」
また、もうひとりのチームメイト日浦とは今回が初めての接点だったようだ。年も少し離れているが、チームの雰囲気は明るくて馴染めているという。
「大治朗君は個人的にも知っていましたが、喋る機会などもなく、話すのは今回が初めてでした。兄貴的な感じですごく優しく接してくれますし、みんな仲良くていいチームだなと思います。チームワークも高まっているのかな」
決勝は11番手からのスタートになるが、チームの結束力を活かして上位を目指したいところだ。
明日5日の決勝は雨予報となっており、ピットのタイミングや戦略という面で、どのチームが上位に上がってくるか読めない戦いになりそうだ。強豪チーム揃いの2026年鈴鹿8耐は、果たしてどのチームが勝利を手にするのだろうか。
[オートスポーツweb 2026年07月04日]
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