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【自動車博物館へ行こう】バラードスポーツCR-Xには80年代のホンダの魅力とアイデアが詰まっている

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【自動車博物館へ行こう】バラードスポーツCR-Xには80年代のホンダの魅力とアイデアが詰まっている

シビックのパイロットモデルとして企画されたバラードスポーツCR-Xは、ホンダの基幹となるモデルではないが、ホンダらしい斬新な発想が盛り込まれた、時代を象徴するクルマだった。もちろん、ホンダ コレクション ホールに展示されている。(Motor Magazine 2016年2月号より)

バラードスポーツCR-Xはのスタイリングは今見ても新鮮だ

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1980年代のホンダの魅力を凝縮していたのが1983年7月登場のバラードスポーツCR-Xだ。

開発スタート時の狙いは低燃費で足代わりに使えるコンパクトクーペだったが、製品化時点でライトウエイトスポーツへと転換。シビックの姉妹車バラードの派生車種として登場したことからもわかるように、3代目シビックのパイロットモデル的な役割もあったようだが、F1ブームにあわせて、当時高性能の証でもあったDOHCエンジンを搭載して人気になった。ホンダ流に臨機応変に対応したのがバラードスポーツCR-Xであり、熱狂的なファンから通称「バラスポ」として愛されることになる。

スタイリングはアルファロメオ ジュニアZ風のテールエンドを断ち切った「コーダドロンカ」と呼ばれるファストバッククーペ、広い開口部を実現したアウタースライドサンルーフや室内からレバーを引くとルーフに潜望鏡のようにダクトがせり出し外気を導入するルーフベンチレーション、セミリトラクタブルヘッドライトとしたスリークなノーズ、ドライブコンピュータ+デジタルメーター、後席の座面を凹ませ着座位置を下げて頭部スペースを確保した2+2レイアウトなど、新しいアイデアがいっぱい詰まっていた。

エンジン屋を標榜していたホンダは、当時、モデルチェンジの度に新型エンジンを投入していたが、バラードスポーツCR-XもNAならではの吹き上がりの良さを追求して、1.3Lキャブの80psと1.5L PGM-FIの110psを搭載。1984年11月にはトルクフルで気持ちいい1.6L DOHCで135psのZC型を搭載したSiを追加してスポーツイメージを強調した。さらに1985年9月のマイナーチェンジで、セミリトラクタブルから輸出仕様に準じたヘッドライトとなった。

バラードスポーツCR-Xの果敢なチャレンジからも、80年代のホンダは貪欲に新しさを求めていたことがわかる。バラードスポーツCR-Xは90年代のさらなる飛躍への重要なチャレンジでもあったのだ。

ホンダ バラードスポーツCR-X 1.5i ルーフベンチレーション(1983年)主要諸元

●全長×全幅×全高=3675×1625×1290mm
●ホイールベース=2200mm
●エンジン=直列4気筒OHC
●排気量=1488cc
●最高出力=110ps/5800rpm
●最大トルク=13.8kgm/4500rpm
●車両重量=800kg
●1983年当時の価格=127万円

ホンダ コレクション ホール

ホンダのチャレンジングスピリット、技術の歴史、ものづくりへの情熱が感じられるミュージアム。「ホンダのみんなが何を考えてつくってきたか。みんなのつくったものを皆さんにお見せすればいい。こんな正直なホンダはどこにもないぞ」という創業者本田宗一郎の言葉が発端になって開設された。現在のホンダ コレクション ホールは、ツインリンクもてぎ開業にあわせて、鈴鹿サーキット内にあったコレクションホールを移転する形で1998年3月にツインリンクもてぎの重要な施設のひとつとして設立された。2輪、4輪、レーシングマシン、国内外の良きライバル車など約300台を展示。さまざまな企画展が開催されていて、いつ訪れても新しい発見がある。なお、ツインリンクもてぎへの入場に料金が必要だが、ホンダ コレクション ホールへの入場は無料となっている。

●住所:栃木県芳賀郡茂木町桧山120-1(ツインリンクもてぎ内)
●入館料:無料(ツインリンクもてぎへの入場に別途料金が必要)
●問い合わせ先:☎0285-64-0341
●アクセス:常磐自動車道水戸北スマートICより約30分(東京方面からのETC専用出入り口のみ)、那珂ICより約40分、水戸ICより約40分/東北自動車道宇都宮ICより約90分/北関東自動車道真岡ICより約50分
●展示車両は入れ替えの場合あり。

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