進化したCLAに集まる「視線」の理由
2023年9月にドイツ・ミュンヘンで開催されたIAAでコンセプトカーが公開されてから1年半、ついに量産バージョンが発表されたメルセデス・ベンツの4ドアクーペ新型「CLA」。
【画像】アナタはどちらが好み? メルセデス・ベンツ新旧「CLA」のデザインを写真で見る(40枚)
新開発プラットフォームのMMAや、独自開発OSのMB.OSを採用するなど、注目ポイントが満載の3代目CLAですが、BEV(電気自動車)とICE(内燃エンジン車)を搭載したモデルが存在し、しかも前者は基本後輪駆動、後者は基本前輪駆動と、駆動方式まで異なるという、話題に事欠かないモデルに進化しています。
デザインも大きく注目されています。現時点でクーペのみが公開されている新型は、基本的にこれまでの2世代と同様にスタイリッシュな4ドアクーペスタイルを踏襲しながら、一層ラグジュアリーでプレミアムなイメージを実現しています。
ですが、やや個性的な造形が、従来モデルのオーナーやメルセデスのファンの間で賛否両論あるのも事実です。新型のデザインが具体的にどう変わったのか、改めて見ていきましょう。
まずボディサイズは、全長4723mm×全幅1855mm×全高1468mmで、先代より35mm長く、25mm幅広く、26mm背が高くなっています。2790mmのホイールベースも61mm伸びていて、より伸びやかでショートオーバハングなプロポーションとなっていることがわかります。
またボンネット後端が先代より持ち上げられ、フロント周りのボリューム感が増しています。サイドウインドウは、従来は前後ドアのサイドウインドウをアーチ状のフレームで囲うデザインでしたが、新型は小さなリアクォーターウインドウが設けられて、リア方向に拡大しています。
ルーフラインも同様に、リアに向かって一層緩やかなカーブを描く形状になりました。先代はトランクリッド上に若干のノッチがありましたが、新型はほぼノッチのない、ファストバッククーペらしい後ろ姿となっています。
リアエンドも従来モデルより持ち上げられた印象ですが、トランク容量は405リッターと、先代(460リッター)より小さくなっています。ただし、新型のBEVモデルはボンネットフードの下に101リッターの大容量トランクがあり、容量は実際には拡大しているので、積載時に困ることはなさそうです。
フロントマスクの“見え方”に賛否
最も好みが分かれるのはフロントマスクでしょう。CLAのフロントマスクは、先代から“シャークノーズデザイン”と呼ばれていて、キリッと引き締まった、スピード感のある表情が好評を博していました。
新型もシャークノーズデザインを継承していますが、一見して分かるように、その解釈は少々異なっているようです。
新型CLAは、LEDで発光するスリーポインテッドスターのエンブレムが、アニメーションも行う142個の小さな星々とともにフロントグリルに収まり、シグネチャーランプも新型Eクラスに続いてスリーポインテッドスターとされるなど、一層ラグジュアリーで先進性を感じさせるデザインが採用されています。
ちなみにこのフロントグリルはBEVモデルのみで、ハイブリッドモデルは、フレーム部がLEDで発光する穴の開いたフロントグリルが装着されます。
賛否が分かれるのは、左右のヘッドライトを繋ぐLEDストライプの位置です。同様のモチーフは、今ではフォルクスワーゲン「ティグアン」やトヨタ「クラウン」など、多くのモデルに採用されていて、どれも精悍なイメージの演出に寄与していますが、新型CLAのそれは、少々見え方が異なるのです。
その理由は、存在感のあるフロントグリルを迂回するように、グリルとボンネットエンブレムの間に配置されているからです。結果、“口を開けた鯉”のような顔つきに見えてしまっています。
また先代ではラインが集中するヘッドライトの目頭の位置に視点が集められていたのに対し、新型はLEDストライプの中央、ノーズ先端上部あたりに視線を集める造形であるため、スピード感がやや低く感じられるのです。
とはいえ新型CLAは、サイズ的にもより上級へ移行し、室内空間もホイールベース延長とルーフラインの変化で、特に後席空間はグッと拡大されているようなので、スポーティ性と同時に一層のラグジュアリー性を兼ね備えたモデルであることを表現したのだと考えられます。
筆者の経験では、少々個性が強く、デビュー時には少々造形に違和感を覚えるくらいのデザインのクルマの方が、後々には魅力的に感じる様になることが多いです。新型CLAも実車を目にするようになれば、その印象は変わるかもしれません。
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