EVバッテリーの廃棄問題
text:Felix Page(フェリックス・ペイジ)
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バッテリー・リサイクルを専門とする、アセレロン社は、英国でまもなく重大なEVバッテリーの廃棄問題が発生する可能性があると警告する。
バーミンガムに拠点を置き、自らを「循環型経済のバッテリー開発者」と呼ぶ同社は「EV革命により、今後20年で、世界中で年間1100万t以上のバッテリー廃棄物が発生する可能性がある」と予想している。
アセレロン社は、無駄を最小限に抑え、貴重な資源を保護することができる、循環型のバッテリーの生産を提案している。
同社のCEO、アムリット・チャンダン博士は「循環型経済向けのバッテリーを設計することで、世界中で大量のバッテリー廃棄物の発生を防ぐことができます」
「CO2の削減も重要ですが、わたし達は、現在一つの持続可能性な問題に注目し、別の問題を無視しています」と述べている。
同社は、修理して再利用できるよう設計された、「セカンドライフ」を与えることのできる、寿命の長いバッテリーパックを構築している。
インテリジェントな管理ソフトウェアを搭載し、パフォーマンスをリモートでモニターし、必要に応じて個々のコンポーネントを交換できるバッテリーを目指している。
同社は、電動ATVメーカー、エコチャージャーに対し、オーダーメイドのリチウムイオンパワーパックを供給する、新しい契約を結んでおり、そのうち90%以上が再利用される予定となっている。
エコチャージャーのバッテリーは、従来の鉛蓄電池と同じサイズ、標準バッテリーの半分の重量で、4倍の容量を持つとされている。
リサイクル方法を模索
しかし一方で、このバッテリーの廃棄問題は、非常に誇張されたものとも考えられている。
今年の初め、リサイクル会社のコーリーズ・ハザード・サービスのシニアマネージャーであるアラン・コレッジは、AUTOCARの姉妹誌CATに対し「英国で電気自動車のバッテリーが山積みになる可能性に直面しているというのは、事実ではありませんし、まったく人騒がせな話です」と語っている。
「電気自動車の上手なリサイクルは可能だと確信していますし、バッテリー廃棄物に関する懸念で、消費者や市場を怯えさせる必要はありません」と付け加えた。
その少し前には、バーミンガム大学から「使用済みリチウムイオンバッテリーのリサイクル技術は、電気自動車の急速な普及に追いついていない」という内容の調査結果が発表されている。
また、自動車メーカーも、EVバッテリーのリサイクル方法を模索している。
2017年、ルノーは有効期限が切れたユニットを、家庭用エネルギー貯蔵システムに変換する計画を発表し、BMWは、i3のバッテリーパック500基を、サウスウェールズの風力発電所からのエネルギーを貯蔵するために利用している。
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