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マニアは唸るベンツの名作⁉︎ ディーゼルハイブリッドのS300hは中古市場で狙い目になる

掲載 更新 21
マニアは唸るベンツの名作⁉︎ ディーゼルハイブリッドのS300hは中古市場で狙い目になる

 先代メルセデスSクラスに、S300hというグレードがあったのを覚えているだろうか。一部カーマニアから「Sクラスの決定版!」と言われたグレードだ。

 日本での販売期間は、2015年から17年まで。あんなにすばらしいクルマだったのに、早々に廃止されてしまったのは、「あまり売れなかったから」らしい。

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 Sクラスの新車をお買いになるお客様は、一番下のグレードを選ぶことは少ないし、ディーゼルに対しても「ガラガラうるさい」と偏見が強いとか。なるほど~。カーマニア的には一番刺さったんだけどなぁ。

文/清水草一、写真/Daimler

【画像ギャラリー】ディーゼルはうるさい? それを上回る魅力のベンツSクラス「S300h」

■2.2リッターのクリーンディーゼルターボ

2.2リッターのクリーンディーゼルターボにモーターを組み合わせたマイルドハイブリッド

 このS300h、搭載エンジンは3リッター……ではなく、2.2リッターのクリーンディーゼルターボだ。そこに27馬力のモーターを組み合わせたマイルドハイブリッドで、300という数字は合計の出力レベルを、末尾のhはハイブリッドを表していた。

 あの巨大なSクラスに、たった2.2リッターの排気量で足りるのか? 2.2リッターなんてCX-5と同じじゃないか! と思いきや、これが実にちょうどよかった。もちろんそんなにパワフルではなかったけれど、非力に感じるシーンは皆無。

 ディーゼルのガラガラ音や振動――と言っても、さすが新世代のクリーンディーゼル。ボンネットを開けてもそんなにうるさくなかったですが、そういったネガはSクラスの分厚い防音装備がほぼすべて吸収。

 その上ハイブリッドシステムのおかげで、アイドリングストップからの復帰時の「がるん!」という唸りもなく、ほんのふた転がりほどモーターで発進しつつ、ほぼ無音でエンジン始動。そのままどこまでもしずしずと、超絶快適に走って行くクルマだった。

■高速巡行ではなかなかの燃費性能

ワンタンクで鹿児島から東京まで走り切ることも可能だ。パワーはロマンだが、航続距離もまたロマンだ

 JC08モード燃費は20.7km/L。高速巡行では、この数字を上回ることも可能だった。燃料タンク容量は70L。つまりワンタンクで鹿児島から東京まで走り切ることもできる。日本で放映されたテレビCMでは、盛んにそのことをアピールしていた。

 現在私が所有する先代BMW320dも、高速巡行なら20km/L以上走るけれど、燃料タンク容量は57L。ワンタンク1000kmが精一杯だ。でっかい燃料タンクって、雄大でスバラシイ!

 パワーはロマンだが、航続距離もまたロマン。Sクラスのウルトラ快適な空間に身を沈めつつ、どこまでも走って行けるこのクルマは、フェラーリ的な単距離発散型のスポーツカーとは真逆の、真に持久的な快楽をもたらしてくれそうに思えた。

 もちろん見た目はSクラスそのものだから、押し出しは戦艦ビスマルク。プリウス並みの燃料代で、無敵艦隊気分が味わえる。

 「いつかはS300hを!」

 初めて試乗した時から、ひそかにそんな思いを抱いたものです。

 「いつかは」とは、「値段がこなれたら」ということ。個人的には、300万円を切った時が運命の日だと思っていた。

■ついにその日がやってきた!

まだ待つか、今行くか、悩みどころだ

 ついにその日がやってきた! 中古車サイトを検索すると、ついに1台だけ、300万円を切るS300hが現れた!

 それは「S300hロングショーファーパッケージ」で、2016年式。走行距離は、なんと45.5万キロ! ウヒ~~~~~~!

 さすがにそんな個体は買えないよ……と短絡的に考えてはいけない。S300hというクルマは、50万キロ近く走れるという生き証人なのだから。100万キロオーバーのメルセデスが表彰されたという話をよく聞くが、わずか5年で45万キロとは恐れ入りました!

 恐らく万全のメンテナンスを受けて来たんだろうし、カーマニア的には、そういう個体を手に入れてみたい気持ちも沸くが、現実的にはもうちょっと走行距離が短いほうがいいですかね……。

 残念ながら300万円切りは、まだその1台だけだが、300万円台には、執筆時点で13台がヒットした。

 たとえば2015年式、走行5.6万キロで366万円のS300hエクスクルーシブは、堂々たる正規ディーラー扱いの中古車だ。

 S300hエクスクルーシブの新車価格は1270万円だった。それが6年で366万円まで下がっている。ベンツやBMWのセダンは3年ごとに価格が半分になっていくと言われるが、おおむねそれに近い下落ぶりである。

 ただ、ここからの下落速度はかなり遅くなる。これくらいの走行距離の個体が300万円を切ってくるには、あと2年は待つ必要がありそうだ。あと2年待つか、今すぐ飛びつくか。悩ましい。

 ちなみにだが、同じく先代Sクラスにあったガソリンハイブリッドモデル「S400ハイブリッド エクスクルーシブ」は、新車価格1270万円。

 つまりS300hと同じで、現在の相場もほぼ同じ。新車当時は不人気で売れ行き不振だったS300hながら、中古車市場での人気は、ほぼ追いついたわけですね。やっぱり航続距離はロマンだ!

【画像ギャラリー】ディーゼルはうるさい? それを上回る魅力のベンツSクラス「S300h」

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みんなのコメント

21件
  • 恐らく筆者は十分なお金はお持ちだろうに、こういった価値ある希少モデルを安く狙う
    楽しみって、すごく参考になります。
  • ハイブリッド部分の信頼性が気になります
    Sクラスにしろメルセデスは新機軸として採用する部分が後々で壊れますので
    セルフレベルなんたら系の油圧には散々苦労させられた経験が・・・
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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