最新モデルは速さはそのままに大幅に洗練
テスラは、いいこともよくないことも何かと話題を提供する。今回紹介するのは、このほどアップデートされたミッドサイズSUVのモデルYだ。
モデルYは2020年に米国でデビュー、2022年に日本に上陸した。世界的に人気は抜群。グローバルの車種別販売台数の首位に立つほどのベストセラーSUVだ。
テスラ・モデルYがサイバーデザインに大胆変身。デリバリーは4月スタート
最新モデルは、フロントを中心にエクステリアを一新。このデザインは空力性能を改善し、航続距離の最大化にも貢献している。“サイバーデザイン”を標榜し、全幅にわたるLEDライトバーを備えたフロントはもちろん、クルマとして初めて拡散反射技術を採用したクロスカーランプを配したリアも、なかなか印象的だ。とくにTESLAのロゴを美しく映し出すリアは、狭い場所からバックで出るようなシーンでも赤い光を相手に伝え、出会い頭の事故を減らす効果が期待できるという。
インテリアもいろいろ変更があった。アンビエントライトが配されたほか、最新モデル3でスイッチ式になり、転舵時に操作しにくいと評されたウインカーはレバーが復活した。
居住性の向上もポイント。フロントシートは若干幅が広くなり、ベンチレーションが標準装備された。リアシートは座面が1.5cm延長され、ヘッドレスト幅を1.7cm拡大。背もたれが電動調整式になり、トランク側面のスイッチやセンターディスプレイでフルフラットにできるのは便利だ。さらにセンターコンソールの後方に後席の空調やエンターテインメントを操作する8㌅リアディスプレイも新設された。それだけではない。広大と表現したくなるほど広い面積で開放感を味わわせてくれるパノラマルーフのガラスは、シルバーメッキコーティングにより遮熱効率が26%も向上している。
パッケージングは優秀。室内はもちろんトランクは非常に広い。ラゲッジスペースはいざとなれば前後合わせて最大2138リッターもの大容量スペースを創出。もちろんハンズフリーパワーテールゲートは標準装備である。
走りは優しい印象、快適性もぐっと向上
試乗車はロングレンジAWD。航続距離は従来比30km増の635km、0→100km/h加速は0.7秒短縮の4.3秒で、最高速度は201km/hに達する。
モデルYはスマホを登録しておけばキーを使わずに開錠でき、乗り込んでブレーキペダルを踏むと起動。アクセルを踏めば走り出せる。ドライビングしてすぐに、従来とだいぶ雰囲気が変わったことに気がついた。ひと言でいうと、あらゆる点でカドが取れて優しくなった。乗り心地がよくなり、ハンドリングもマイルド、加減速はスムーズにリファインされていた。
かといって、モデルYの持ち味である瞬発力や敏捷性が損なわれたわけではまったくない。速さと力強さを残しながらも、オーバーゲインぎみだった部分を薄めたというニュアンスである。
加速力はさすがのレベル。ただし、最初の“ガツン”が緩和されて、微妙にワンクッションが加わった。瞬発力は十分に感じられるが、スムーズさと速さのサジ加減が絶妙だ。加速の初期だけ丸められている。最新モデルは機構的に負荷をかける感じがしなくていい。
足回りも洗練された。引き締まっていながら従来ほどガチガチではない。適度なしなやかさがある。ハンドリングは俊敏さを損なうことなく過敏な部分は払拭されていた。最新型の一体感のあるハンドリングは気持ちいい。コーナーでもほとんどロールせず、小さな舵角から操作したとおりに応答遅れなく横Gとヨーが立ち上がる。しかも手に取るようにクルマの動きを伝えてくる。モデルYは優れたドライバーズカーである。
ハーシュネス対策もよくできていた。路面の段差や凹凸を通過したときに従来は衝撃音が車内に強く響いていたが大幅に緩和されている。音がなくなるだけでも乗り心地の印象は随分とリファインされたと感じる。
もうひとつ感心したのが静粛性である。もともと悪くなかったが、さらに静かになっていて驚いた。聞けばシーリング材や遮音材を追加したほか、サイドミラーの形状変更などで、従来比で風切り音は20%、ロードノイズは22%低減したそうだ。
テスラは慣れると操作性もいい。車内の快適性や走りに関する諸機能の大半は、15.4㌅のセンターディスプレイで設定する。
シフトレバーはなく前進や後退のギアシフトもこちらで操作する。ベータ版の「オートシフト」という機能を試してみたところ、これまた画期的で感心した。まだ万全ではないものの、完成すると利便性がさらに高まると期待できる。またカメラ解像度や通信性能も向上しており、車両周辺の状況が手に取るようにわかる。
オートパイロットも進化していた。機能としては従来と変わらないが、ハードウェアが新しくなり演算能力が向上している。いずれはOTAでさまざまな新機能が使えるようになるという。
最新モデルYは見た目のリフレッシュとともに、想像以上に大きな進化をとげていた。この手があったか!と次々に新しいマジックを披露するテスラのチャレンジングな姿勢は、取材のたびに感動する。
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