エイドリアン・ニューウェイ、3冠も近いマックス・フェルスタッペンは「F1史上最高のドライバーのひとり」に成長したと評価

　レッドブルのマックス・フェルスタッペンはF1オランダGPでF1の個人最高記録に並ぶ9連勝を達成。向かうところ敵なしのフェルスタッペンについて、レッドブルでチーフテクニカルオフィサーを務めるエイドリアン・ニューウェイは、F1史上最高のドライバーのひとりに成長したと語っている。

　フェルスタッペンがオランダGPを制したことで、チームも開幕から13戦13勝を達成。今年のドライバーズタイトル、コンストラクターズタイトルもいよいよ手中に収めようとしており、ウイリアムズやマクラーレンなどでも数々の名車を生み出してきたニューウェイのタイトル獲得リストに今年の両タイトルが載る日も近いだろう。

　F1での3連覇に向けて一直線のフェルスタッペンについて、ニューウェイはmotorsport.comに次のように語っている。

「マックスは歴代の偉大なドライバーのひとりで、このスポーツの頂点にいることは明らかだ」

「2021年にチャンピオンになったことで、彼自身プレッシャーから開放されたんだと思う。それによってドライビングもかなり良くなった」

「彼はマシンとひとつになっている。マックスのすごいところは、本当に偉大なドライバーと同じように、ほぼ自動でマシンを走らせているような印象を受けることだ。全てのことを考えるための処理能力が十分に残されているんだ」

　またニューウェイはこれまでナイジェル・マンセルやセバスチャン・ベッテルなどのチャンピオンたちと共に仕事をしてきたが、その中でも2023年シーズンは特別だと考えている。

「ドライバーとチームの両方が、あのレベルの一貫性と信頼性を達成していることは素晴らしい」とニューウェイは言う。

「私のキャリアの中で、開幕から13勝するようなチームに関わったことはなかった。以前、開幕6連勝とかそれくらいはあったけど、こんなことはなかった」

「見ての通り、チームはとてもうまく機能していて、それはみんながそれぞれの仕事を全うしているおかげだ」

「でも面白いのは、意識的に何か違うことをやっている訳ではなくて、全てがうまくいっているということだ」

　レッドブルが2023年型マシンRB19の開発を止めて、来季マシンの開発に焦点を移すことで、シーズン後半にライバルチームが接近する可能性はあるか、と訊かれたニューウェイは次のように答えた。

「可能性はある。おそらく、ほとんどのチームが来年に向けて開発を進めていることだろう」

「だから、他チームが今から年末までにどれだけの開発を行なうかは分からない。我々としては、明らかに次の年にフォーカスを移すことが多い」