現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > BMC・ミニ|ぼくは、車と生きてきた #27

ここから本文です

BMC・ミニ|ぼくは、車と生きてきた #27

掲載
BMC・ミニ|ぼくは、車と生きてきた #27

BMC・ミニ

FF大衆車の元祖と言ってもいいのが、1959年に登場したイギリスのミニである。オリジナルモデルはBMC(ブリティッシュ・モーター・コーポレーション)が製造し、オースチン、モーリスのブランドで販売された。
ミニは2000年まで生産されたが、一度もフルモデルチェンジをしなかった。メーカー名は、ブリティッシュレイランドからローバーへと変遷したが、アレック・イシゴニスという天才設計者が生んだミニそのものが大きく変わることはなかった。エンジンの下に変速機を置いたコンパクトな4気筒エンジン、ゴムの塊を使ったリアサスペンション、それらが可能にした小さなボディなど、革新的な基本メカニズムは最後まで受け継がれた。
そんな歴史的英国車の晩年を支えたのは、ほかでもない、日本人である。ミニがヨーロッパで活躍したのは、60~70年代。しかしその後、80年代後半あたりから、日本で人気に火がついた。97年の販売台数はトータルで約1万5000台。全盛期の20分の1以下になっていたが、そのうち半分以上の8000台は日本で売れた。89年から日本での販売台数は本国イギリスをしのいでいたのである。
日本を一番の得意先にするようになって、ミニも大きく変わった。一時は1000ccのみだったラインナップに1.3Lが復活。高性能モデルの“クーパー”も復刻された。クーラーやエアバッグが標準装備され、本革シートも登場した。そして、信頼性も向上した。
筆者の家にもローバーミニがいた。中年になってからMT免許を取ったヨメさんの1台目のクルマだった。3年間いちども壊れなかった。クーラーは寒いほど効いた。キャブレター時代の古いミニを知っていると、ミニにクーラーが付き、真夏の渋滞中に使ってオーバーヒートの兆候もみせないなんて、ありえない話である。
内装の高級化で、室内は家具を置き過ぎた狭い部屋みたいになっていたが、乗り味の基本は最後まで変わらなかった。OHV4気筒はガーガーとうるさいが、そのかわり、間髪を入れぬアクセルレスポンスが気持ちいい。遊園地のコーヒーカップを操るような独特のドライビングポジションには好き嫌いがあったが、好きな人ならレーシングカート並みにクイックな操縦感覚が味わえた。ラバーコーンサスペンションの硬い乗り心地は、疲れているとさぞつらいだろうと思わせるが、好きな人が乗ると、逆に日常の疲れをほぐしてくれた。ミニという機械に自ら参加できるのが、ミニのファン・トゥ・ドライブだった。そんなクルマが日本でブームを呼んだのである。
最後のミニをつくっていたローバーグループは、94年にBMWに売却され、ミニの生産終了と同じ2000年に解体されて消滅する。その後、BMWが新しいミニをスタートさせたのは御承知のとおりだ。
オリジナルミニの歴史を刻む英国メーカーが残っていないのは寂しい。だから、もういちど言おう。40年以上生きた20世紀の名車に最後のひと花を咲かせたのは、日本人だったのである。

文:くるくら
【キャンペーン】8月の毎週金・土・日はガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録&特定情報の入力)

こんな記事も読まれています

軽のミニから兄貴分のジュニア、イオまで大集合! 日本中を虜にした「パジェロファミリー」の個性豊かな系譜ををイッキ見!
軽のミニから兄貴分のジュニア、イオまで大集合! 日本中を虜にした「パジェロファミリー」の個性豊かな系譜ををイッキ見!
ベストカーWeb
【このプロトタイプなんぼ?】日本にもいたW124の中でも最も希少な一台 メルセデス・ベンツE500のプロトタイプがオークションに!
【このプロトタイプなんぼ?】日本にもいたW124の中でも最も希少な一台 メルセデス・ベンツE500のプロトタイプがオークションに!
AutoBild Japan
ターボにするかスーパーチャージャーにするか ダイハツ・シャレード GTti & フォルクスワーゲン・ポロ G40(1) もっと熱かった頃の2台
ターボにするかスーパーチャージャーにするか ダイハツ・シャレード GTti & フォルクスワーゲン・ポロ G40(1) もっと熱かった頃の2台
AUTOCAR JAPAN
ケンメリはなぜ伝説になった!? 歴代最多67万台を売った名車の魅力! 4代目スカイラインの凄さ
ケンメリはなぜ伝説になった!? 歴代最多67万台を売った名車の魅力! 4代目スカイラインの凄さ
ベストカーWeb
ポルシェは「PTV」で走りの質をどう高めたのか?——河村康彦の「ポルシェは凄い!」#16
ポルシェは「PTV」で走りの質をどう高めたのか?——河村康彦の「ポルシェは凄い!」#16
くるくら
新型「パジェロ」に続報! ラダーフレーム×S-AWCで本格SUVの走りはどう進化する?【新車ニュース】
新型「パジェロ」に続報! ラダーフレーム×S-AWCで本格SUVの走りはどう進化する?【新車ニュース】
くるくら
傑作だらけの「いすゞ」乗用車のなかでもとくに人気! あまりにも美し過ぎる「117クーペ」の魅力
傑作だらけの「いすゞ」乗用車のなかでもとくに人気! あまりにも美し過ぎる「117クーペ」の魅力
WEB CARTOP
かつてはフィット一強の時代もあったけれど……! 実は今なお熾烈な争いが続くコンパクトカーTOP3の最新勢力図!
かつてはフィット一強の時代もあったけれど……! 実は今なお熾烈な争いが続くコンパクトカーTOP3の最新勢力図!
ベストカーWeb
「公道だけで乗る最高の911とは」 ポルシェ911 GT3 S/C(1) 75kg減量でクーペへ並ぶ車重 目隠しなら違いはわからず
「公道だけで乗る最高の911とは」 ポルシェ911 GT3 S/C(1) 75kg減量でクーペへ並ぶ車重 目隠しなら違いはわからず
AUTOCAR JAPAN
アウディ『A2』がEVで復活へ!…“早すぎた名車”は電動化時代に成功できるか?
アウディ『A2』がEVで復活へ!…“早すぎた名車”は電動化時代に成功できるか?
レスポンス
R34はなぜ今こんなに人気!? R33の反省を生かした原点回帰! 最後の「RBスカイライン」魅了とは
R34はなぜ今こんなに人気!? R33の反省を生かした原点回帰! 最後の「RBスカイライン」魅了とは
ベストカーWeb
「鉄仮面」に「GTS-R」!! 伝説の名車が勢ぞろい! 5代目から7代目スカイライン進化の歴史とは
「鉄仮面」に「GTS-R」!! 伝説の名車が勢ぞろい! 5代目から7代目スカイライン進化の歴史とは
ベストカーWeb
64年前、軽自動車の常識を大きく覆したクルマがあった。「軽自動車であることを我慢しない」「庶民が夢見られる本格的な乗用車」として誕生した【マツダ・キャロル】
64年前、軽自動車の常識を大きく覆したクルマがあった。「軽自動車であることを我慢しない」「庶民が夢見られる本格的な乗用車」として誕生した【マツダ・キャロル】
月刊自家用車WEB
ビートルもミニも採用して初代プリウスで有名に! センターメーターが登場した理由とその後ほぼ消滅したワケ
ビートルもミニも採用して初代プリウスで有名に! センターメーターが登場した理由とその後ほぼ消滅したワケ
WEB CARTOP
新型登場で「旧型」が買い時に! 今こそ狙うべき先代中古車
新型登場で「旧型」が買い時に! 今こそ狙うべき先代中古車
ベストカーWeb
名車の後継は難しい!? 先代超えに失敗した後継車たち
名車の後継は難しい!? 先代超えに失敗した後継車たち
ベストカーWeb
ミニからタフなオフロード車が登場 『カントリーマン』に新たな特別仕様車 10月正式発表へ
ミニからタフなオフロード車が登場 『カントリーマン』に新たな特別仕様車 10月正式発表へ
AUTOCAR JAPAN
普通車顔負けの装備と走りでファーストカー化した軽自動車! 最新ターボ&EVモデル6台の通信簿
普通車顔負けの装備と走りでファーストカー化した軽自動車! 最新ターボ&EVモデル6台の通信簿
WEB CARTOP

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

178 . 9万円 209 . 9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

55 . 0万円 495 . 0万円

中古車を検索
ローバー ミニの買取価格・査定相場を調べる

査定を依頼する

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

178 . 9万円 209 . 9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

55 . 0万円 495 . 0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村