WECハイパーカー車両規則の再延長が決定。2032年末まで現行ルールを維持へ

　6月13日、ACOフランス西部自動車は、WEC世界耐久選手権ハイパーカークラスの現行ホモロゲーションサイクルが、2032年シーズン末まで3年間延長されたことを明らかにした。

　ル・マン24時間レースの決勝レースを前に、金曜日に行われた恒例のACOの年次記者会見で確認されたこの発表は、LMH（ル・マン・ハイパーカー）とLMDh（ル・マン・デイトナ・h）の両プラットフォームの車両を含むこのルールセットが2年連続で延長されたことを意味する。

　この動きは、2026年の参入を予定するジェネシスと2027年に新規参入予定のフォード、マクラーレンといった新興メーカーに対し、それぞれのLMDhプログラムを展開するための期間を延長するとともに、プログラムを検討していると噂されている他の自動車メーカーへの働きかけも孕んでいる。

　この決定により、現行のトップクラス・プロトタイプカーの資格は最初のシーズンから10年にわたって続くこととなった。当初は2021年にLMHのみがデビューし、2年後にはLMDhが加わっている。

　IMSAは、ウェザーテック・スポーツカー選手権でもWEC足並みを揃え、同様のルール延長をアナウンスすると予想される。

　注目すべきは、現行のレギュレーションがさらに延長されれば、ポルシェ・モータースポーツのボスであるトーマス・ローデンバッハが以前から支持を表明していたような、単一プラットフォームに縛られた新たなルール設定が排除されることだ。

[オートスポーツweb 2025年06月13日]