F1第11戦ハンガリーGP決勝のオープニングラップでバルテリ・ボッタス(メルセデス)にセルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)が追突されたことを受け、レッドブル陣営はホンダのパワーユニット(PU)にダメージが及んでいる可能性を危惧している。
4番手からスタートしたペレスは、レース1周目の1コーナーでコントロールを失ったボッタスが引き起こした多重クラッシュの犠牲者となった。同じくクラッシュに巻き込まれたチームメイトのマックス・フェルスタッペンがマシンにダメージを負いながらもレースを続行した一方、ペレスはセーフティーカー導入中に、マシンを停めた。PUが搭載されているリヤセクションが大きく破損していたためだ。
■ホンダ田辺F1テクニカルディレクター「もらい事故……またもクラッシュ絡みで、レッドブルには悔しい結果」|F1ハンガリーGP
レース後、レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、ペレスのリタイヤはクラッシュのダメージによるものであり、最初の検査ではPUが正常に機能していないことが分かったと明かした。
「PUは直ぐに冷却水が尽きてしまった」とホーナーは言う。
「更に詳しく調べる必要があるが、初期レポートによるとPUはもう使えなくなるとのことだ」
ホンダの田辺豊治F1のテクニカルディレクターも、“もらい事故”によってPUにデータ異常が見つかったとして、次戦以降の継続使用は厳しいとの見方を示している。
仮にダメージを負ったペレスのPUが使用不可能となれば、夏休み後のF1第12戦ベルギーGPでは今季3基目にして、ペナルティを受けずに使用できる最後のPUを投入することになる。
チームメイトのフェルスタッペンは、F1第10戦イギリス戦で51Gのクラッシュに見舞われた際に使用していたPUがまだ使えるのか、ハンガリーGPで実戦テストを行なったが、予選後に内燃機関(ICE)にヒビが発見されたとして、決勝レースには3基目のPUを投入して望んでいた。
シーズン折返し時点で既にPU使用制限に達したことで、レッドブル・ホンダとしては、シーズン後半に規定数以上のPU使用によるグリッド降格ペナルティを覚悟しなければならない状況に追い込まれている。
どちらのドライバーにも4基目のPUを投入せずにシーズンを終える可能性は残されているかとmotorsport.comに尋ねられたホーナーは、こう答えた。
「残念ながら、それは非常に少ない」
「信頼性の問題ではなく、他車の事故が原因なのだから、ホンダとしても非常に苛立たしいことだ。車体側だけでなく、彼らもこれについて同じ気持ちを抱いている」
ホーナーは、ランキングのリードを広げたいレッドブル・ホンダの望みを潰したターン1でのアクシデントを「残酷」だと表現し、ボッタスがフェルスタッペンとペレスを巻き込んだ“ミス”はライバルのメルセデスにとっては好都合だったと示唆した。
「あそこで我々ができることは何もなかった」とホーナーは言う。
「残酷なレースだっただろう? 残念なことに、バルテリがスタートで出遅れ、明らかにブレーキングで判断を誤ったのを皆目にしただろう。我々の2台を潰したという点では、彼はメルセデスのために素晴らしい仕事をしたね」
「かなりのダメージを受けた。セルジオはPUを1基犠牲にした。マックスは見るからに大きなダメージを受けた」
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