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e-POWER×4WDが常識を覆す!? 日産新型「ノート」が氷上で見せた驚きの走りとは?

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e-POWER×4WDが常識を覆す!? 日産新型「ノート」が氷上で見せた驚きの走りとは?

■FFと4WDの日産新型「ノート」で氷上試乗!

 滑りやすい路面ではクルマの特性が表れやすいといいます。なぜなら、路面が滑りやすいと限界領域が露わになるからです。そして、その究極の状態といえるのが「氷の上」でしょう。

【画像】スポーツ仕様「NISMO」やSUVの「クロスオーバー」も! ラインナップが豊富な日産「ノート」(31枚)

 2022年1月下旬、3代目となる日産新型「ノート」を、凍ってツルツルになった湖の上で運転する機会がありました。そこで感じたのは「新型ノートってスゴい!」ということです。FFも4WDも驚きの乗りやすさと安心感でした。

 氷上は雪よりも滑りやすく、人が歩くのにも苦労するほど。驚くほど簡単にグリップを失います。

 しかしスタッドレスタイヤを履いた新型ノートのFF車でコースを一周してみたところ、旋回スピードさえ控えればスムーズに走れることに驚きました。

 そんなスムーズな走りは何を隠そう、電動車両ならではの緻密な制御技術の賜物。

 それを理解したのは、状況に合わせてモーターの出力を抑えたり個々のタイヤそれぞれ個別にブレーキをかけることでスリップを防ぐ「VDC(ビークルダイナミクスコントロール)=横滑り防止装置」をオフにして走ったときです。

 まず、オン時と同じようにアクセルを踏んでも、タイヤは大胆に空転するばかりでまともに加速しません。VDCをオンにしたときの、あのスムーズな加速とはまったく動きが違うのです。

 新型ノートは全車に「e-POWER」を搭載しており、駆動力はすべてモーターが生み出します。

 そのためモーターの動きをどう制御するかが技術の見せどころですが、タイヤの滑りを瞬時に検知し、それを反映して出力を巧みにコントロールすることでスムーズな加速を実現しているのです。

 その出力制御はなんと1万分の1秒単位という細かさ。エンジン駆動車ではとてもマネのできない領域です。

 電気仕掛けとすることで瞬時の制御が可能なモーター駆動車ならではの綿密なコントロールが安心感につながっていることがわかりました。

 FFながら、これまでのガソリンFF車とはまったく異なるスムーズさに驚くしかありません。

 もし雪や氷などの滑りやすい路面で新型ノートに乗る機会があれば、いちどVDCをオフにしてタイヤの空転を抑える制御をおこなわない加速を安全な場所で試してみるといいでしょう。

 タイヤの空転を抑える制御があるときとの、あまりの違いに誰もが驚くに違いありません。

■氷の上を走っているのを忘れるほどの加速力!

 新型ノートはFFのほか4WDもラインナップしています。はたして4WDの実力はどうでしょう。

 結論からいえば、それは常識を超えた走りでした。

 驚きはふたつあります。まずひとつ目は加速です。

 とにかく滑る氷の上でもスムーズに加速するのはFFと同じですが、加速の強さ(スピードの上昇)がまったく違うのです。

 それだけでなく、ハンドル修正をまったく必要としないのだからこれまでの常識がガラガラと音を立てて崩れていくのを感じました。

 よほど意識しないと氷の上であることを忘れてしまうほどの加速性能で、にわかには信じられないレベルなのです。

 いくら4WDであっても、普通の4WDではこうはいきません。同じように加速しようと思ったら、左右で滑りやすさが異なる路面に足をとられて暴れるハンドルを必死に抑える必要があるでしょう。モーターを駆動力とするノートは、その制御が綿密だから、そうならないのです。

 もうひとつ驚いたのは、旋回能力の高さ。同じ場所を走っても旋回速度が高いだけでなく、FFに比べて曲がりやすくて外側へ張り出さないので、しっかりと狙ったラインをトレースしやすいのです。そのうえハンドルの修正も信じられないほど少なく済みます。

 一般的には、4WDというだけではここまでスムーズに曲がれません。運転技術さえあれば、さらにアクセルを踏み込んでドリフト状態に持ち込めるほど、4WDの新型ノートは優れたコントロール性を持ち合わせていました。

 理由は、先代に比べて大幅に進化した4WD制御にあります。新型は先代と違って後輪モーターの出力が大きい(なんと14倍!)うえに、作動速度上限(先代はごく低速時のみ作動)も「全車速域」まで引き上げられたことで、旋回中も後輪の駆動力を活用することができます。

 それを利用し、旋回状況なども把握しながら前後の駆動力配分をリアルタイムでコントロール。そのため「滑りやすい路面でも曲がりやすい4WD」になっており、アクセルオンでもグイグイ曲がるのが素晴らしいです。

 先代のノートe-POWERにもモデルライフ後半で4WDが追加されましたが、モーター出力が小さくて作動上限速度も低かったため、発進をアシストするにすぎませんでした。

 もちろんそれでも雪道を走るうえでは大きな安心感につながったのですが、新型は発進だけでなく追い越し加速やコーナリングまで効果を発揮することになり、ますます安定性と安心感が増したといっていいでしょう。

 滑りやすい路面で運転した新型ノートは驚きの連続でしたが、なかでも従来モデルから大きく進化した4WDの安心感はもはや感動といえる領域に到達しています。

 雪道を走る人が新型ノートを購入するのであれば絶対に4WDを選ぶべき。安心感はもちろんだけど、運転する楽しさも違う。そう断言できます。

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みんなのコメント

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  • ブガッテイシロンがテスラモデルSに0-100キロ、0-400m加速で負けてしまうのは、パワーでは説明がつかない。シロンのほうがパワーウエイトレシオで有利だからだ。
    考えられるのは、EVのトラクションコントロール性能、つまりタイヤのスリップ率をどれだけ正確に最適値に維持できるかと言う点。
    日産はEVの経験が長いから、この事実を理解していたのだろう。
    先日の声明で、最近スバルがこのことに気付いたっぽいね。
  • ある意味e-4WDの再来なんでしょうか?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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