■震災から14年 東日本大震災をきっかけに誕生した「ダンボルギーニ」とは
いまから14年前の2011年3月11日午後2時46分。三陸沖を震源とするマグニチュード9.0の巨大地震が発生。
この地震により岩手県・宮城県・福島県・茨城県などに大きな津波が押し寄せ、瞬く間に街を飲み込んでいきました。
地震、津波などにより、死者・行方不明者は2万2200人以上になった他、東京電力福島第一原子力発電所事故の影響でいまだに避難生活を続けている人も。
2025年も各地でこれらの大災害を風化させないために追悼式や記念イベントが開催されます。
様々な想いが交差するなかで、かつてダンボールで夢をカタチしたプロジェクトがありました。
【画像】「えっ…!」これがダンボール? 謎のスーパーカーの画像を見る!(22枚)
それが宮城県石巻市にある今野梱包株式会社が製作した「ダンボルギーニ・アヴェンダンボール」(以下、ダンボルギーニ)でした。
今野梱包会社は、トライウォールと呼ばれる強化ダンボールを取り扱っており、これは世界で最も厳しい規格と呼ばれる米国連邦規格PPP-B-640dに適合したものだといいます。
さらに素材も森から調達されたバージンパルプとリサイクルペーパーを使用するなど、環境に配慮した持続的なもの。
こうした強化ダンボールを使ってダンボルギーニをつくることになりますが、そのきっかけは2011年3月11日に発生した東日本大震災でした。
当時、今野梱包株式会社のある石巻市も甚大な被害を受けたといいます。
その後は少しずつ復興が進んでいくなかで、就職や進学で街を出ていく若者も多かったようです。
そうした時に代表である今野氏は以前の取材で「俺たちがこの街の『夢』を見せられていないんだ。仕事や生活に手一杯で、疲れ果てていてはいけない。自分の夢やあこがれを、形にして示そう」と話してくれました。
この想いから今野氏は自身が小さい頃から憧れていたランボルギーニをダンボールで製作する決意。
しかし、実物のアヴェンタドールは手元になく、設計はネットの画像やラジコンをもとに、16分の1サイズから製作をはじめ、ついで2分の1サイズに大きくしていったといいます。
また強化ダンボールを用いるため「紙のように“曲げる”ことができない点」や「厚み方向の設計も考慮しなければならない点」という課題があったようです。
以前に製作過程について今野氏は「部分的にこだわり過ぎると全体のイメージが歪になったりするので、何度も作り直しや部分試作をおこないフォルムの再現度にこだわりました」と語っています。
こうして様々な課題をクリアして、2015年11月4日にダンボルギーニは完成。
同年12月にはランボルギーニ販売店(ランボルギーニ麻布)の協力を経て、宮城県女川町の駅前商店街で実車のアヴェンタドールと並んで展示されたと言います。
※ ※ ※
またダンボルギーニを見た人達の反響について、過去に今野氏は「一様に思わず出た感嘆の声が何度も聞けたことが嬉しかったです。上皇さま上皇后さまにも展覧していただく機会に恵まれましたが、両陛下も同様に感嘆の声を発せられておりました」と語っていました。
■過去には航空祭に展示!? 本物のランボルギーニも!? 現状はどうなっている?
復興の象徴として大きな反響を呼んだダンボルギーニは、様々な発展を遂げていきます。
本物のランボルギーニとのコラボをきっかけに、より実物に似せるために、2号機の製作を開始。
2号機は2016年12月に東京ビッグサイトで開かれた環境関連見本市「エコプロ2016」に展示されました。
さらに「ランボルギーニの実車を使用したダンボルギーニのレプリカ」として3号機も登場。これは実物のランボルギーニを購入し、ダンボルギーニの象徴である鮮やかなピンクカラーにラッピングしたものです。
また航空自衛隊松島基地の航空祭にも展示されるなど、東日本大震災発生後にダンボルギーニは様々な人に触れてきました。
現在のダンボルギーニについて、2024年の取材時には「基本的に2022年11月をもってダンボルギーニのコンテンツに幕を引いております」と説明。
これは「震災復興の象徴」がいつまでもあってはいかがなものかという考えが芽生えたことで、「震災復興の象徴」は「震災復興の思い出」に変えなければいけないと判断したことが理由だといいます。
ただし「地域の想いや要望の内容によっては、お役に立つのであれば検討の余地はある」とも話していました。
そんなダンボルギーニですが、1号機は女川町に貸出され展示。
2号機は今野梱包株式会社が保管しており、3号車は何かの機会で人の目を楽しませたり、地域の次世代の夢のために街を走行したりしているようです。
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