過去18ヵ月間、レッドブル内部で激しい権力闘争が繰り広げられてきたことはよく知られている。では最終的に勝利を収め、クリスチャン・ホーナーの解任を決断したのは誰だっただろうか?
2022年にレッドブルの共同創設者であるディートリッヒ・マテシッツが亡くなったことにより、グループ内での権力バランスに多くの変化があったとされる。そしてマテシッツが策定した後継計画の一環として任命された同社3人のCEOのひとり、オリバー・ミンツラフが最終的に権力争いで勝利を収め、ホーナー解任を決めたようだ。
■フェルスタッペンの夏休み時”ランキング3番手”が確定し、パフォーマンス条項発動は不可能に?? 来季のメルセデスorアストン移籍の可能性は消滅か
レッドブルのアドバイザーであるヘルムート・マルコは、ベルギーGPでスカイ・ドイツとのインタビューに応え、次のようにはっきりと述べた。
「その決定は経営陣、すなわちオリバー・ミンツラフによって下された」
F1参入当社からチーム代表を務めてきたホーナー。しかしマルコは、そんな時代の終焉は不可避だったと付け加えた。
「様々な要因が影響した。しかし何よりも、パフォーマンスが我々が想定していたものとは少し違っていた」
いわゆる”チーム・フェルスタッペン”——マックスの父ヨス・フェルスタッペンとマネージャーのレイモンド・フェルミューレンからなるグループ——は、パドックの噂によると、ホーナーの解任によって新たな安心感を得たようだ。メディアの報道にも変化が出てきており、フェルスタッペンのメルセデス移籍の噂は静まり、少なくとも2026年まで彼がチームに残留すると見られている。
しかし、マルコはホーナー解任がフェルスタッペン陣営をなだめるために行なわれたという主張を即座に否定した。
「フェルスタッペン派も、オーストリア派やタイ派も存在しない。会社全体が調和して運営されている。そうでなければ、商業面でもトラック上でも我々が達成したような成功は不可能だっただろう」
こうした主張にもかかわらず、オーストリアに本社を置くレッドブルGmbHは、ミルトンキーンズでのF1オペレーションの管理に、より厳しい姿勢を示す意向だ。かつてホーナーの管轄とされていたファクトリーは、オーストリアのリーダーシップによって再評価されている。
マルコは「近年、パドックの内部関係者たちが『制御不能な成長』と呼ぶレッドブルの状況」について質問され、次のように応えた。
「もちろん、ホーナーの責任範囲は……いやむしろ彼はすべてを掌握し、細部にいたるまで関与していた。当然ながらそれがパフォーマンスの低下を招く領域を生み出した。そのため、現在はこのポジションに訓練を受けたエンジニアを配置し、レースチームへの重点を強く置くことが焦点となっている」
そうしたエンジニアの筆頭が、レーシングブルズのチーム代表を務めており、ホーナーの解任によってレッドブル代表に就任したローレン・メキーズだ。
メキーズもホーナー同様、公式には全体的な責任を負っているが、マルコは長期的な計画として、ホーナーの以前の役割を複数の人物に分割する方針だという。メキーズ自身、就任時に次のように述べている。
「目標はボトルネックを回避することだ」
この移行期において、オーストリア側がレッドブル・レーシングの日常業務により積極的に関与するようになっている、とマルコは述べている。
「レースチームに焦点を当てなければならない。もちろん、マーケティングやコミュニケーションなどの部門もあり、ザルツブルク(レッドブル本社)はこれらの分野において膨大な専門知識を有している。適切な部門のトップが任命されるまで、ザルツブルクがサポートを行なう」
マルコは、メキーズが持つエンジニアとしての経歴を重要視し、チーム代表の職務範囲を絞り込む重要性を強調した。
「他のチームも、このアプローチの利点をすでに実証している。彼はレーシングブルズで素晴らしい仕事をしたことを我々は知っている。チームは技術面でもプレゼンテーション面でも大きな前進を遂げた」
「ミルトンキーンズの拠点には2,000人の従業員がいる。メキーズは主に技術面とレースチームに焦点を当てる。マーケティング、RB17プロジェクト、パワートレインはそれぞれ専任のリーダーが担当し、メキーズはレースでの成功に完全に集中できるようになる」
マルコは、メキーズがレッドブル代表のオファーを断った場合、レッドブルにはプランBが存在していたことを認めた。しかし、その代替候補が誰だったかは明かされなかった。
また、ホーナーは現在もレッドブルと正式な契約を結んでいる点にも注目すべきだ。契約解除については現在交渉中であり、それまで彼は全額の給与を受け取っている。
「彼(ホーナー)のキャラクターに代わる人はいない」とメキーズは述べた。
「彼の立場を完全に代われる人はいない。私はCEO兼チーム代表としての役割を果たすためにここに来た」
「クリスチャンがやったようにやる方法はあるか? いいや、私には絶対にできない。しかし、我々はこのチームに存在する圧倒的な強みを頼りにすることになる」
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みんなのコメント
角田選手に旧パーツあてがって「遅い」とか「期待外れ」って言うなら、マックスと同じマシンで比べてからにしてほしいですね。