ステアリング交換に対するハードルは皆無
以前はチューニングにせよドレスアップにせよ、カスタムの第一歩だったステアリング交換。表皮を滑りにくい素材に変更したり小径化による操作性の向上、見た目のカッコよさなど社外品に取り替える理由はさまざまだ。しかし最近は純正ステアリングのまま乗る人も多く、昔のような『定番中の定番』ではなくなった気がしないでもない。その理由をいくつか挙げてみよう。
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昔のクルマはステアリングホイールのデザインが今ひとつだった
ひとつは純正ステアリングのデザインが洗練されたこと。かつてはスポーツカーといえど野暮ったい形状のステアリングが多く、お世辞にもカッコいいとはいえないし操作性も今ひとつだった。BNR32のような社外品に見劣りしないケースはごく稀で、大半は見た目もダサけりゃ操作性もよくない。
エアバッグが普及し保険料が値上げしてしまった
もうひとつはエアバッグの普及が進んだこと。事故が起きたときドライバーを守ってくれるのは確かで、安全装備をわざわざ外すのは誰もが疑問に感じるだろう。また当時は自動車保険でエアバック装着車に対する『特約』があり、保険料を値上げしてまでステアリングを交換したいと思う人が減ったこと。
オーディオなどの操作系を集約したステアリングが増えたことも要因
最後はオーディオなどの操作系を集約したステアリングが増えたこと。実際に使っている人には説明するまでもないが、ステアリングから手を離さずにそれらを操作できるのは、安全なうえ楽と計り知れないメリットがあること確実だ。 ではステアリング交換はもう『過去に流行ったカスタム』なのだろうか。
最近のステアリング事情
まずはデザインから再考してみたい。確かにスタイリッシュな純正ステアリングが増えたのは確かだが、それは社外品も同じでトレンドの最先端を汲み取りつつ進化し続けている。とくにスポーツ系は汗で滑りにくい表皮だったり、レーシンググローブの素材との相性だったり、操作性が最優先され使いやすいことこの上ない。 エアバッグに関しても標準装着車が当たり前となり、近年は特約を撤廃したプランがスタンダードのようだ。とくに自家用の普通乗用車や小型乗用車は2015年7月から、すべての保険会社でエアバッグの有無による割引がなくなり、ステアリングを交換したからといって保険料が上がることはない。 スイッチ類を備えたステアリングもそこやエアバッグは残したまま、グリップの部分だけを交換できるアイテムが増えているので、もはや社外ステアリングを使う足かせになっているとはいえないはず。つまりステアリング交換に対するハードルは皆無といってよく、カスタムのカテゴリーに関わらず楽しめるメニューなのだ。
では最後にデメリットとまではいわずとも、社外ステアリングを使う際の注意点を。比較的カンタンな作業に思えるかもしれないが、作業中にエアバッグが作動しないよう細工する、ステアリングのセンターをピッタリ合わせる、エアバッグの警告灯をキャンセルするなど、意外なほどコツや経験が必要だったりする。「工賃を浮かせたい」なんて安直な理由でDIYせず、安全のためにも自信がなければプロに任せてほしい。
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みんなのコメント
純正交換タイプならともかく、昔みたいに完全に交換するとなると万一のときにエアバッグがない、ステアリングスイッチが使えないなど、デメリットはあるだろ。