現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > アルピーヌ代表、V10エンジンの早期導入却下は「F1にとって間違いなく正しい選択だ」

ここから本文です

アルピーヌ代表、V10エンジンの早期導入却下は「F1にとって間違いなく正しい選択だ」

掲載 3
アルピーヌ代表、V10エンジンの早期導入却下は「F1にとって間違いなく正しい選択だ」

 持続可能燃料の導入に伴い、V10エンジンに回帰するのではないかという話題がF1のパドックを駆け巡ったが、協議の結果これは却下された。アルピーヌのオリバー・オークス代表はそれを歓迎している。

 F1は2026年にレギュレーションを変更。マシンの小型化と軽量化、アクティブ・エアロダイナミクスの追加、内燃エンジンとハイブリッド・コンポーネントのパワーを半々にする新しいパワーユニット(PU)の導入が予定されている。

■ホンダ、バーレーンで行なわれた”V10回帰”を話し合う会議に参加「2026年のPU規定がF1再参戦決定の大きな理由だったと主張した」

 しかしFIAのモハメド・ベン・スレイエム会長は、将来のF1パワートレインについて「様々な方向性」を模索すべきだと発言。これによって、新PUの将来性が疑問視されるようになった。

 そのひとつが、V10エンジンへの回帰だ。持続可能燃料に頼り、音という面で新PUにはない魅力を持つ自然吸気V10エンジンに戻そうというのだ。

 しかし先週バーレーンで行なわれたPUサプライヤー会議の結果、V10エンジンの早期導入は却下された。アルピーヌのチーム代表を務めるオリバー・オークスは、このスポーツの将来にとってこれが「正しい選択」だと考えている。

 バーレーンGPの後、Motorsport.comの取材に応じたオークス代表は「チームとしては、2026年に向けてのビジネスが明確になったことを喜んでいる」と語った。

「ここ数週間はいろいろなことが言われ、自分たちの立ち位置を知り、自分たちがやっていることを継続するために、少し気が散っていたと思う」

「我々にとっては、その決定は良いことだ。このレギュレーションには長い間取り組んできたし、PUメーカーも多くの投資をしてきたと思う。だから、間違いなく正しい選択だと思う」

 先週行なわれたF1のPUサプライヤー会議では、ハイブリッドパワーが 「将来的な検討事項の一部となる」ことが確認され、F1チームが1989年まで走らせていた自然吸気V10エンジン復活への扉は閉ざされた。

 しかし将来のパワートレインに関する話し合いは続けられる予定で、2031年以降のF1エンジン形式について話し合いの余地があるという。

 今季限りでルノーがPU開発から撤退し、2026年からアルピーヌはメルセデスのカスタマーPUを使用することになるが、オークス代表は「将来に向けてそのような議論があるのはいいことだ」と語った。

「我々としては、ふたつの側面がある。我々はシャシー側で何が起こっているのか知りたいが、PU側では……我々が提携したメルセデスを信頼している」

 ワークスチームとして最後のシーズンを迎えているチームに大きな期待を寄せているオークス代表は、バーレーンGPでピエール・ガスリーが見せた力強いパフォーマンスに励まされたという。ガスリーは力強い走りで7位に入り、アルピーヌに今季初ポイントをもたらしたのだ。

「かなりいいマシンを手に入れたことは分かっているし、今年は我々にとってちょっとした転換期であることも分かっている」

 そうオークス代表は付け加えた。

「でも一番大事なことは、我々はここでかなり素晴らしいグループを得たと感じていることだ。戦略もいいし、チームのやり方もうまくいっている。だから、ポイントを獲得できるかどうかではなく、いつ獲得できるかが問題だったと思う」

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

2026年新規則でも、F1チームの悩みの種は重量か。現行マシンから32kg減は“無理ゲー”?……「本当に難しい」とチーム代表口を揃える
2026年新規則でも、F1チームの悩みの種は重量か。現行マシンから32kg減は“無理ゲー”?……「本当に難しい」とチーム代表口を揃える
motorsport.com 日本版
フェルスタッペンが”レッドブル離脱”を検討するのは「賢明」と語る96年F1王者ヒル「彼を獲得するなら、どのチームも大金を用意する」
フェルスタッペンが”レッドブル離脱”を検討するのは「賢明」と語る96年F1王者ヒル「彼を獲得するなら、どのチームも大金を用意する」
motorsport.com 日本版
LCRチェッキネロ代表、ホンダファクトリー昇格目指すザルコにその意味を問う「名声以外は、LCRに揃っているはずだ」
LCRチェッキネロ代表、ホンダファクトリー昇格目指すザルコにその意味を問う「名声以外は、LCRに揃っているはずだ」
motorsport.com 日本版
酷暑用の新型F1ドライバー冷却ベストには高い評価も。ただしルール調整の必要アリ?「使えるチームと使えないチームがいる」
酷暑用の新型F1ドライバー冷却ベストには高い評価も。ただしルール調整の必要アリ?「使えるチームと使えないチームがいる」
motorsport.com 日本版
フェラーリ代表、マイアミGPの戦略巡りチーム擁護「フェラーリファーストで良い仕事をした」
フェラーリ代表、マイアミGPの戦略巡りチーム擁護「フェラーリファーストで良い仕事をした」
motorsport.com 日本版
アストンマーティン、2025年は失われしシーズンに? 今季マシンは”2026年向けのテストベッド”になるか
アストンマーティン、2025年は失われしシーズンに? 今季マシンは”2026年向けのテストベッド”になるか
motorsport.com 日本版
6戦4勝の絶好調ピアストリ、その強さは「マシンのおかげだけじゃない」とマクラーレン代表力説
6戦4勝の絶好調ピアストリ、その強さは「マシンのおかげだけじゃない」とマクラーレン代表力説
motorsport.com 日本版
【独占】フォードに聞く、レッドブルとのPU開発の進捗。社内目標は概ねクリアか……ただ敵陣の動きは未知数
【独占】フォードに聞く、レッドブルとのPU開発の進捗。社内目標は概ねクリアか……ただ敵陣の動きは未知数
motorsport.com 日本版
F1浪人ペレスに伸びる複数の触手……移籍先候補はキャデラックだけじゃない?
F1浪人ペレスに伸びる複数の触手……移籍先候補はキャデラックだけじゃない?
motorsport.com 日本版
MotoGP、新規則が導入される2027年仕様マシンのテストを2025年シーズン終了まで禁止
MotoGP、新規則が導入される2027年仕様マシンのテストを2025年シーズン終了まで禁止
motorsport.com 日本版
他を圧倒した37秒の大差に「驚いた」とマクラーレンF1代表。優位性を生んだ開発チームを讃える
他を圧倒した37秒の大差に「驚いた」とマクラーレンF1代表。優位性を生んだ開発チームを讃える
AUTOSPORT web
2年目を迎えた市販車モノコックベースのGAINER Z。規則変更により“ダイエット”が当面の課題に「できるだけ最低重量に持っていけるよう」
2年目を迎えた市販車モノコックベースのGAINER Z。規則変更により“ダイエット”が当面の課題に「できるだけ最低重量に持っていけるよう」
motorsport.com 日本版
【独占】ホルヘ・マルティン、2025年限りでアプリリアを離脱を検討! メーカー側は離脱阻止に法的措置も??
【独占】ホルヘ・マルティン、2025年限りでアプリリアを離脱を検討! メーカー側は離脱阻止に法的措置も??
motorsport.com 日本版
【分析】ドゥーハンの運命はどうなるのか?:最近のF1で、若手ドライバーにとって特に重要な”すぐに印象に残る”こと
【分析】ドゥーハンの運命はどうなるのか?:最近のF1で、若手ドライバーにとって特に重要な”すぐに印象に残る”こと
motorsport.com 日本版
オークスのアルピーヌ代表辞任、原因はブリアトーレとの不仲ではない?「あくまで個人的決断。フラビオは父のような存在」
オークスのアルピーヌ代表辞任、原因はブリアトーレとの不仲ではない?「あくまで個人的決断。フラビオは父のような存在」
motorsport.com 日本版
キャデラックF1、来季新規参戦に向けて準備も加速。体制強化やPU開発、ドライバー選考も進む
キャデラックF1、来季新規参戦に向けて準備も加速。体制強化やPU開発、ドライバー選考も進む
motorsport.com 日本版
【MotoGP】ザルコ、2026年の契約交渉の「話し合いはとてもポジティブ」念願ファクトリー昇格あるか
【MotoGP】ザルコ、2026年の契約交渉の「話し合いはとてもポジティブ」念願ファクトリー昇格あるか
motorsport.com 日本版
F1開催契約まとめ|どのサーキットがどれくらいF1カレンダーに残る? ニューカーマーと伝統グランプリのせめぎあい
F1開催契約まとめ|どのサーキットがどれくらいF1カレンダーに残る? ニューカーマーと伝統グランプリのせめぎあい
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

3件
  • nao********
    DAZNの解説でおなじみの元ホンダの浅木さんが言っていたけど、相当高額の資金を投じて見合う成果があると説明できないと大企業で事業承認はしてもらえない。NAのV10では何の進化もなく過去にさんざんやった既存の技術でしかない。
    と言っており、各メーカーとも受け入れられなかったのでしょうね。
  • mac********
    仮にハイブリッド廃止のV10自然吸気なら共通エンジンになるかな…
    フェラーリが政治をすればこんな馬鹿なことが議題に上がるぐらいには力があるんだよなぁ…
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村