旧車トレールVMXで楽しむ[モトメカニック]
絶好調エンジンは「柱付きICBM®」仕様。間違いのないエンジン仕様で乗り心地抜群!!
KR1000モチーフのオリジナルマシンOV-40がシェイクダウン〈オーヴァーレーシング〉
『モトメカニック』編集部では、先ごろヤマハトレールの雄「’69 250 DT1」をフルレストアした。極低速域から不安定にならず、安心して乗ることができるようになったのだが、そんなエンジン特性に大きく寄与したのが井上ボーリングの「柱付きICBM®」シリンダーである。
以前、柱付きICBMシリンダーの開発に関与した時、筆者は自前のカワサキマッハIII(H1)にこれを組み込んだことがある。’69年製の初期型H1は、吸気ポートに柱がある、通称デュアルポートとかブリッジポートと呼ばれるシリンダーを採用していた。しかし、生産性の配慮から’70年モデルからは柱がなくなり、ハート型の吸入ポートに変更された。そんなH1でICBMをテストするのなら、吸排気ポートの双方に柱を立てたいと考えた。現実にそんな仕様の市販車が存在していたからだ。しかも井上ボーリングには、熱ひずみでカジリやすい排気ポートの柱を逃がす特殊技術がある。その実績は、メーカー供給の純正補修部品でも実証済み。その技術を盛り込むことで、H1の吸排気ポートの実用精度はさらに良くなるはず。そんな考えで作業を進め、想像以上の効果を体感できたのであった。
そんな折、単品になったDT1シリンダーを手に取る機会があった。「マッハのポートと似ているなぁ…」とそれが第一印象。だったらDT1にも柱付きICBMが効果的なのではないかと直感。試してみると、あのピストンのスラップ音やリングの叩き音がほぼ皆無に!!
柱付き=大きなポートにガイドとなる”柱”が立ったことで、ピストンリングがポートに飛び出すことなくスムーズに往復運動。さらにそのガイド=柱が、ピストンの首振りも抑制してくれる結果となり、2スト旧車特有のメカノイズがなくなり、聞えてくるのは「シュ、シュッ」という往復運動音になった。
柱付きICBMシリンダーを組み込んだDT1でそんな激変を体感すれば、今回もコレしか考えられませんよね。コストうんぬんと言う方もいますが、賞味期限5000キロもたない通常のオーバーサイズ加工だと、しばらく後には同じ部品コストと工賃が必要になる。しかし、柱付きICBMシリンダーを採用すればその何倍も走れる…。どちらがお得だと思います?
―― 2スト旧車エンジンの救世主、井上ボーリングの”柱付きICBM”技術。削り出しアルミスリーブの吸排気ポートにピストンガイドとなる”柱”を立て、スリーブ内壁をニカジル系メッキ処理で硬度アップ。2スト旧車エンジン特有のギャンギャン音は皆無だ。 [写真タップで拡大]
今回フルレストアしたDT1は…
―― エンジン腰下は、クランクケースカバーを開けた範囲内でのメンテナンスにとどめた。試運転後に気になれば、全バラ&オーバーホールの予定だったが、その必要もなさそう。本当に腰下コンディションは良い。
―― 程度の良い中古メーターがあったので良かった。何年も前にオーバーホールした形跡があり、作動も良好。68年初期型のタコメーターは、レッドゾーンがなく白表示だった。
―― ユニクロパーツはすべてワイヤーバフで磨き込んでから再ユニクロメッキ仕上げ。シートストッパーのベルトは、同じベルト素材で前オーナーさんが作って下さった。手縫い!!
―― 市販のメンテナンス用リフトアップスタンドは、ストロークが長い現代のモトクロッサー対応で開発されている。そこで、ストローク量を詰め、天板形状を変更し、VMX用として使いやすい仕様へ改造自作。ミニトレ用としても使えるようにしてみたが今イチだったか? [写真タップで拡大]
※本記事の内容はオリジナルサイト公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
ホンダが「新型SUV」発表! トヨタ「ハリアー」サイズの「“クーペ”ボディ」採用! 斬新デザインがカッコイイ「e:NS2」中国で予約受付開始へ
「ランクル250販売前線」悲喜こもごも?? 意外に多い「辞退客」とは? ディーラーごとに対応は千差万別だった
マツダのETC取り付け位置に唖然……色々あってフツーの場所なったけど戻した方がよくね??
「盗まれた」県が怒りの声明 県道の工事現場から“かなり重い資材”が複数 被害総額300万円超
斬新“レッド内装”採用! ホンダ新型「“スポーティ”セダン」世界初公開! 異形ハンドル&特殊モニターに「カッコイイ」の声も!「GT」登場
みんなのコメント