F1サンパウロGP決勝でレッドブルのセルジオ・ペレスを相手に、激闘の末3位表彰台を奪い取ったアストンマーチンのフェルナンド・アロンソ。彼はフェラーリのミハエル・シューマッハーを抑えて優勝した2005年のサンマリノGPよりも難しかったと語った。
サンパウロGPの決勝レース終盤、アロンソはペースに勝るペレスの追撃を受け続け、71周レースの70周目についに3番手陥落。これで勝負は決したかと思われた。しかしアロンソは追いすがり、最終ラップのターン1でペレスを苦しい走行ラインへ押しやると、続くバックストレートでDRSを武器に並びかけ、ターン4でアウト側からペレスを交わした。
■世代交代の瞬間、シューマッハーとアロンソによる極上バトル:2005年サンマリノGP
ふたりのバトルはそれで終わることなく、最終コーナーからは2台横並びで走り、フィニッシュラインめがけてのホームストレート勝負となった。結果、アロンソが3位。最終的なペレスとの差はわずか0.053秒だった。
アロンソがライバルを抑え込み続ける姿は、2005年のサンマリノGPでの活躍と重なる。この時も、ラスト12周でフェラーリのシューマッハーに追いかけ回されたアロンソだったが、一騎打ちを制し優勝を飾った。“王朝”を築き上げたシューマッハーにアロンソが引導を渡した瞬間として、今も語り継がれるグランプリだ。
状況は大きく異なるものの、2005年サンマリノGPの方が簡単だったとアロンソは言う。
「2005年はDRSが無かったから楽だった」
この2レースの比較を求められた際に、アロンソはそう語った。
「今はDRSがあるから少し違うように見えるし、少し違った戦い方をしなければならない」
「タイヤマネジメントやどこでタイヤを使えるかなど、あの頃とは全く違う」
また、サンパウロGPではDRSがポジション挽回に役立ったか? と尋ねられたアロンソは「その通りだ」と答えて次のように続けた。
「2005年はポジションを失うと、もうサヨウナラだ。ポジションを回復することはできないけど、今はチャンスがある」
「あれ(DRS)が導入されたのは、もう少し良いショーを提供するためだし、今回はその良い例だ。特にブラジルでは、最後から2周のところでオーバーテイクされてももう1回チャンスがあるんだ」
そしてアロンソは、サンパウロGPの舞台であるインテルラゴス・サーキットのコースレイアウトが激しいバトルを可能したと称賛した。
インテルラゴスのターン1からターン3へと続く下り坂のS字“エス・ド・セナ”ではドライバーたちは様々なラインを取ることが可能で、あえてターン1で前に出ないことで、DRSのあるバックストレート終わりのターン4で追い抜くチャンスを得ることができる。
「ターン1でオーバーテイクした場合、ターン4でポジションを奪い返される可能性が高い」とアロンソは説明する。
「だからインテルラゴスでのレースではいつも素晴らしいバトルが見られるんだ。ブラジルはいつも素晴らしい週末になる」
「時には天気が素晴らしいショーを展開してくれるし、雨とか天気の影響がないレースになった今週末も素晴らしいモノを見た」
「このコースには、F1が輝く上で完璧なチャンスを常に与えてくれる何かがあるんだ」
そんなサンパウロGPは、2023年のグランプリ開催前に5年の契約延長を勝ち取り、従来の契約と合わせて2030年まで開催されることが決まった。
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