オリジナルのウイングとトランクスポイラーもついに完成!
サーキットで鍛え抜かれた名門エスプリのスカイライン400R
「ミツビシFTOで『侍』を表現した問題作!」脇差をモチーフにしたカチ上げマフラーも注目【OPTION back number】
「シャシーが良くて走ってて快適やし本当にええクルマやと思うよ、このスカイライン400Rは。ハイパワーセダンと言えば、2JZ搭載のアリストを思い出すけど、時代の差もあって完成度は400Rが何倍も上。デモカーの現状は、ECUチューンで約470psってところ。車両制御が優れているから全く怖さを感じないのも特徴やね」と、400Rをベタ褒めするのは、エスプリの前川代表。
発売直後から400Rチューンを開始したエスプリは、少しずつセッティングを煮詰めていき、現在はマフラー交換にECUチューニングを組み合わせた約470ps仕様(最大ブースト1.3キロ)としている。
かなりのパワーアップ率だが、燃料系にはもう少し余裕がありそうとのこと。エンドユーザーに対しては、マージンを確保した450ps仕様(10万4500円)のプログラムを提供している。
チューニングメニューとしてはかなりライトな部類だが、400Rを真のスーパーセダンへと覚醒させるには十分。パワーグラフを見ても、3000rpmから純正を一気にパワーが上乗せされていることが分かる。「シャシー剛性が高いから、600psくらいまでは安定した走りが期待できそうやね」と前川代表。
ちなみに、純正の水冷式インタークーラーはチューニング前提ではキャパ不足で、ブーストアップでも吸気温度はかなり高くなるそうだ。フレッシュエアの効率的な導入方法も絡めながら、この辺りのクーリング対策が今後の400Rチューニングの鍵を握りそうだ。
エクステリアは、エスプリが専用開発した空力パーツで武装。ウエットカーボン製のGTウイング042(18万7000円/車検対応)は、サーキットで確実に効果を発揮するアイテムだ。さらに、ストリートユーザーに向けてファッショナブルなトランクスポイラー(6万3800円)も用意している。
エキゾーストマフラーには、HKSのスーパーターボマフラーの試作品を装備。このモデルはすでにHKSから車検対応品として販売されており、HKSの社内テストではポン付けで9psアップを実現している。
サスペンションはHKSのハイパーマックスMAXIV GTの試作モデル。LSDはATSのカーボンタイプを装備するが、デフの構造上バックラッシュの調整には工夫が必要だという。
タイヤはブリヂストンのRE-71RやRE-12Dなどでテストを繰り返している最中。サイズは純正と同じ245/40-19(前後)だ。ちなみに、エスプリのスタッフのドライブで鈴鹿サーキット2分29秒台を記録している。
シートはブリッドの海外戦略シリーズ“edirb”の023をチョイス。リクライニングシートでありながらフルバケットシート並の剛性を実現したモデルだ。
スカイライン400Rはサーキットを攻めるようなようなキャラクターではないが、エスプリでは耐久性まで含めた高負荷テストの舞台として、鈴鹿サーキットでの走行を積極的に行っている。
「ストリートでは全く不安を感じないミッション(AT)も、鈴鹿を走らせるとフルードがすぐに140度まで上がるんよ。燃料も半分を切ると横Gでガス欠症状が出た。そういう限界値が分かるのはサーキットならではやからね。今後はそのあたりを対策していくよ」。
機会があれば、高速周回路での0-300km/hテストにも参加してみたいと強く語る前川代表。シックで刺激的な高速ツアラーを目指した、エスプリの400Rチューンはまだまだ続く。
●取材協力:エスプリ TEL:0593-70-8080
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次はセダンか?
2000ccぐらいのFRでいいんだが