アップル製品の「スニーカー」絵文字はなぜニューバランス「574」に似ているのか? 名作シューズを生んだ当の本人、スティーヴン・スミスに意見を訊いた。
もしiPhoneのユーザーなら、絵文字キーボードで「靴」と検索してみてほしい。何がヒットするだろうか? ブーツ、ヒール、サンダル、レースアップシューズ、ローラースケート、アイススケート……。では、「スニーカー」と入力すると? 検索結果はひとつだけ。白いメッシュのベースにグレーのオーバーレイ、パッド入りの履き口、フォーム製のミッドソール。ちょっと目を細めれば、それが何かは一目瞭然だ。そう、ニューバランスである。
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さらに言えば、「574」によく似ている。使いやすいランニングシューズとして1988年に初めてリリースされたこのシューズは、今やニューバランスのアーカイブのなかでも最も認知度の高いシルエットのひとつとなっている。その昔、スティーヴン・スミスがオリジナルをデザインしたものだが、実は「574」は最初から「574」として誕生したわけではない。
生みの親が語る「574」
「面白い話でね」と、スミスは私に言う。「『574』は、実は私がデザインした『576』から生まれました。『574』というのは、より低価格帯を狙った商品のためにマーケティングの要請から派生したものなのです」
「576」は、スミスが「Tip/Saddle/Foxing」と呼ぶ、テクニカルなアッパーを備えていた。「574」は本質的にこのデザインを踏襲したが、より幅広い層に向けて手頃に入手できるようにした。プロポーションや構造はそのままに、より多くの人々に門戸を開いたのだ。
「上質な素材によって素晴らしい価値を提供しました」と、スミスは言う。「アッパーのデザインは、複数のカラーオプションを可能にする素晴らしいキャンバスとなっています。フィット感もよく、シルエットも優れています」
フィット感のよさ、多彩なカラーブロックの可能性、良心的な価格という三拍子が揃った「574」は、それゆえにランニングシューズのデザインとしては今やデフォルトともいうべきものとなった。極端な形ではなく、あるひとつのトレンドを連想させる時代感もない。「私が去ってからも、ニューバランスのチームは『574』を素晴らしいシューズへと磨き続けていきました。履き心地もいいし、色の発色もいい。どの時代にも通用する、独自の存在となったのです」
そう、ここに重要なポイントがある。「574」は、あるひとつのシーンだけに収まるものではなかった。ランナー、子育て世代、学生、俳優、ファッション好き。ラスト(靴型)とは何かを知っている人、逆にまったく知らない人。異なる層の間をシームレスに行き来したのが「574」である。ある時点で、特定の商品という感覚はなくなり、ひとつのカテゴリーのようにさえ感じられるようになった。何が言いたいのかといえば、絵文字のモチーフに採用されたことがそれほど不思議ではなく思えてくるのである。
スティーブ・ジョブズへのオマージュ?
スニーカーヘッズの間では、アップルの絵文字が「574」に似ているという指摘が長らくされてきたが、スミス自身もその噂には納得の様子だ。「この絵文字が基本的に『574』のパターンだというのは本当にクールですね」と、彼は言う。「私が思うに、これはスティーブ・ジョブズへのオマージュでしょう。彼と、彼が愛用していたグレーのニューバランスへのね。自分の手がけたデザインがアイコンとして不朽のものになるのは、本当にクールなことだと思います」。これはインターネット上の臆測ではない。当のデザイナー自身がその影響を見て取っているのだ。
今日、ニューバランスは世界で最も存在感のあるスニーカーブランドのひとつとなっている。大々的なコラボレーションが毎週のように発表され、今月初めに復活した「991v1」のように、ヴィンテージモデルが復活するたびに完売する。しかし、10年も前なら、庭の芝刈りや日曜のバーベキューのためにオシャレなタイプとはいえないお父さんが買うようなブランドだった。常識的で実用的。そして、いい意味で退屈だった。
私もスニーカーにハマり始めた頃、「574」がほしかったのを覚えている。仲間からは、おかしなやつでも見るような目で見られた。「おじいちゃんが履きそうな靴だ」とひとりは言った。もうひとりは笑って、「エア マックス」をもう一足買ったほうがいいと言った。しかし、今やそれは地球上で最も広くキーボードで打ち込まれているスニーカーとなっている。
「ほとんどのデザイナーは、自分のデザインが1、2シーズンは続いてくれればと願うでしょう。でも、あなたの作品は我々のスマホの中で永遠に生き続けるかもしれませんね」と、私はスミスに言った。
「ええ、とてもクールなことです」と、彼は答えた。「これは私が40年間でデザインしてきた多くのスニーカーのなかでも、最も認知度の高いスニーカーのひとつです。正直言って、身が引き締まる思いですよ。私はデザイン学校を出たばかりの22歳でした。このスニーカーは私が手がけたなかで、私自身よりも長生きするであろうデザインのひとつ。両親も誇りに思ってくれることでしょう」
From British GQ
By Adam Cheung
Translated and Adapted by Yuzuru Todayama
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