アウディ・モータースポーツの代表を務めるディーター・ガスは、DTMが現状以上にコストを削減するためには、共通エンジンの導入が必要だと考えているようだ。
DTMを運営するITRのチェアマンにゲルハルト・ベルガーが就任して以来、DTMはコスト削減に目を向け、空力パッケージの共通化などを進めてきた。
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ベルガーは、すでにDTMはGT3マシンでレースをするのと同等のコストで戦えると主張しており、アウディやBMWと同じく、さらなるコスト低減は難しいと考えている。
ただ今季のDTMは、スーパーGTとの共通技術規則である”Class1”に準拠した直列4気筒ターボエンジンを新たに開発・導入したため、大幅な追加コストが必要となった。
「ホットな話題というわけではなかったけど、DTMで共通エンジンについて議論されたことがあるのを知っている人々もいるだろう」と、ガスは語った。
「我々は、自分たちのエンジンに基づいたそれ(共通エンジン)を使うことを提案していたんだ。そのため、こういう類の議論にはオープンなんだ」
「DTMは、多くの共通パーツを使うというコンセプトだ。しかし、マシンの最も高価な部分はみんながそれぞれ開発している。次のステップに進み、コストを大幅に削減したいなら、それが唯一可能な次のステップなんだ」
motorsport.comの調べによると、アウディがエンジン共通化のコンセプトを最初に提案したのは昨年だったようだ。しかしBMWが反対したため、進展がなかったという。
ガスのコメントを受けて、BMWモータースポーツ代表のイェンス・マルカートは次のように語った。
「エンジンを供給する者たちなら誰でも、これまでに共通エンジンについて議論したことがあると思う」
「最終的に、メリット/デメリットが何なのかを慎重に検討する必要があるんだ。DTMが完全に単一スペックのクルマになり、外観以外に変化がなければ、マニュファクチャラーが関与する余地はない」
「そうなれば、マーケティングにおいて我々のメッセージを伝えるのが間違いなく難しくなる」
DTMのパドックでは、Class1規定のエンジン開発が制限されれば、2020年のコストは自然に減少するという考えもある。
「我々は4気筒エンジンに移行するというステップを完了した。信頼性のあるパッケージに基づいて開発を凍結し、次のステップとして共通ハイブリッドシステム導入を考えることはできる」
そうマルカートは付け加えた。
「その方向に行くとすると、正直に言ってエンジンの共通化は難しいだろう。言うまでもなく、クルマのシルエット以外に違いが何も残らないからだ」
ベルガーも、エンジンの共通化がDTMにとって現実的だとは考えていないと述べた。
「DTMのレースもそうだが、一般的にレースはマーケティングツールなんだ。誰もが自分たちの技術を示したいと考えている。これ(DTM)もその一部だ」
「コストを削減するという考えには同意するし、エンジンの共通化もやり方のひとつだ」
「我々はすでに多くのパーツを共通化している。しかし、エンジンは少し異なる。最も繊細な部分なんだ」
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