インディ500の優勝トロフィーであるボルグワーナー・トロフィーの除幕が行なわれ、第104回インディ500を制したレイホール・レターマン・ラニガン・レーシング(RLLR)の佐藤琢磨のレリーフが入った最新のトロフィーが公開された。
トロフィーの除幕は、第105回インディ500(5月30日決勝)の100日前に行なわれた。式典には佐藤の他、RLLRの共同オーナーであるボビー・レイホールやマイク・ラニガン、ボルグワーナー・グローバル・ディレクターのミシェル・コリンズ、インディアナポリス・モータースピードウェイのプレジデントを務めるダグ・ボールズが出席した。
【写真】ボルグワーナートロフィーに埋め込まれた佐藤琢磨”2個目”のレリーフ
デビッド・レターマンや、富田浩司駐米日本大使もビデオメッセージで佐藤に敬意を表した。
ボルグワーナー・トロフィーは、銀製で台座も含めて約69kgもの重量がある巨大なトロフィーだ。そのため、普段はインディアナポリス・モータースピードウェイの博物館に展示されている。このトロフィーには、インディ500の歴代優勝者全員の顔を立体的にかたどったレリーフが埋め込まれる。
2017年に続き、2020年に2度目のインディ500制覇を成し遂げた佐藤の”ふたつ目のレリーフ”が、ボルグワーナー・トロフィーに埋め込まれた。複数回インディ500を制したドライバーは、伝統のレースが持つ長い歴史で20人しかいない。
佐藤は、1990年からレリーフの制作を手がける彫刻家のウィリアム・べーレンズ氏の仕事を絶賛した。
「僕の顔が再び、ボルグワーナー・トロフィーの一部になることに感激しています」
「ウィリアムの仕事は並外れており、スターリングシルバーの彫刻にどれだけのディティールが詰め込まれているかに驚かされます」
「彼がウイナーそれぞれの個性やキャラクターを表現するために費やす努力はとても特別です。その素晴らしいプロセスをもう一度体験できたことを光栄に思っています」
ボルグワーナーのCEOであるフレデリック・リサルドは、次のように語った。
「ボルグワーナー・トロフィーは、モータースポーツ界の尊敬されるべき伝統であり、ボルグワーナーはその素晴らしい遺産を引き継ぐことができて嬉しく思う」
「今年のトロフィーの除幕式に参加できたことを光栄に思う。忍耐に関して多くのことを教えられた激動の年の後だからなおさらだ」
「タクマのハードワークとスポーツへの献身は傑出しており、ボルグワーナーを代表して、オープンホイールレースのパフォーマンスの頂点を象徴するこのトロフィーにふたつ目のレリーフが足されたことを祝福したい」
RLLRは今回の除幕にあわせて、佐藤が今年のインディ500を戦うマシンカラーリングを発表した。紺色をベースにオレンジのカラーが目を引くデザインとなっている。メインスポンサーはオンデマンドの人材派遣サービス『PeopleReady』だ。
PeopleReadyは、昨年8月に佐藤がインディ500を制した際にもプライマリースポンサーを務めていた。つまり同社は2年連続で、佐藤のインディ500を支援する形となる。また、PeopleReadyはシーズンを通して佐藤のアソシエイトスポンサーを務める他、チームメイトであるグレアム・レイホールの支援も行なうという。
ボビー・レイホールは「琢磨のエントリーのプライマリー・スポンサーに彼らが戻ってきたことは素晴らしいことだ。インディ500での王座防衛を目指し、シーズンを通して彼らが提供する人材派遣サービスの認知度を高め続けることができる」と語った。
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