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キャデラック・ブランド初の電気自動車「リリック」が右ハンドルで日本上陸。車両価格は1100万円に設定

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キャデラック・ブランド初の電気自動車「リリック」が右ハンドルで日本上陸。車両価格は1100万円に設定

 ゼネラルモーターズ・ジャパンは2025年3月8日、キャデラック初の電気自動車「リリック(LYRIQ)」を日本で発売した。グレードはスポーツ(SPORT)のみをラインアップし、ハンドル位置は右。車両価格は1100万円に設定する。デリバリー開始は本年5月以降の予定だ。

 キャデラックの100年以上に及ぶ革新技術を活用し、ブランドを新しい時代に導く新世代ラグジュアリーEVとして開発されたリリックは、新開発のモジュール式EVプラットフォームに、アルティウム(Ultium)と称する新型バッテリーシステムを搭載する。バッテリーの素材には最先端のNCMA(ニッケル-コバルト-マンガン-アルミニウム)化合物を採用。正極にはアルミニウム材を使用し、コバルト等のレアアース素材の使用を可能な限り削減する。既存のバッテリーと比較すると、コバルト含有量は70%以上少なくなった。また、バッテリー化合物は平面的なパウチ型セルに封入し、複雑さを省いて冷却の必要性を簡略化。さらに、バッテリーの電子回路をモジュール内に直接組み込み、現行のGMバッテリーパックと比べて配線を大幅に削減する。そして、バッテリー自体を車両の下部に沿って路面と水平に配置し、かつ前後のタイヤ間に収めることで低重心による安定性の向上と構造上の強度を実現。前後重量配分も理想値といわれる50:50を成し遂げた。

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 バッテリーの総電力量は95.7kWhを確保。パワートレインは最高出力170kW/1万5500rpm、最大トルク309Nm/0~1000rpmを発生するフロントモーターと、最高出力241kW/1万5500rpm、最大トルク415Nm/0~1000rpmを発生するリアモーターを搭載して、システム最高出力384kW、システム最大トルク610 Nmを絞り出すデュアルモーター仕様のeAWDシステムで構成し、一充電走行距離はWLTPモードで510kmを達成する。また、回生ブレーキ機能によりアクセルペダルだけで加速から停止まで行えるスムーズなワンペダルドライブを実現。回生ブレーキは3つのレベルを設定する。充電に関しては、AC普通充電とDC急速充電に対応。AC普通充電では100Vと200Vで充電でき、一方でCHAdeMO方式に対応したDC急速充電では、希望の充電終了レベルを設定することも可能としている。

 前後モーターを独立して制御することで、4種類のドライブモード(ツーリング、スポーツ、スノー/アイス、マイモード)に準じたトラクションと安定性を確保した点も見逃せない。通常はエネルギー効率を優先して電費を抑える一方、必要に応じて前後の駆動トルクの配分を最適化。また、フロントサスペンションにはマルチリンク式を採用したほか、ステアリングシステムにはトルクオーバーレイ(STO)を導入し、精密な制御や補正を行うことで、常に正確なハンドリングを成し遂げている。

 エクステリアについては、キャデラック・ブランドの新世代EVにふさわしい新しいデザインアプローチやプロポーションなどによって、斬新なクロスオーバーSUVスタイルに仕立てたことが訴求点だ。まずフロント部は、表情豊かな“ブラッククリスタル”グリルや中央に配したクリアタイプのキャデラッククレスト、縦長のスリムなLEDシグネチャーライティング、上部のスワイピングLEDウィンカーなどが目を惹く。一方でサイドビューは、張りのあるラインとクリーンなサーフェスで構成したパネル面や低くなだらかに傾斜する流麗なルーフライン、3085mmというロングホイールベースなどによって、優美で圧倒的なプロポーションを創出。足もとには新デザインの21インチダイナミックスプリットスポークアロイホイール(アフターミッドナイトフィニッシュ)と275/45R21ハイパフォーマンスサマータイヤ(セルフシーリング機能付)を装着した。そしてリアセクションは、1967年型のエルドラドをオマージュした新造形のLEDスプリットテールランプデザインやルーフから流れるように続くスポイラー、フロントのライティングザインに呼応した縦長ランプを組み込むバンパーおよびディフュザーなどによって、存在感あふれる後ろ姿を創出した。また、ルーフにはクラストップレベルの広さを誇る電動サンシェード付きガラスルーフを設定。さらに、ワイパーパーク部分に内蔵されたヒーターが効果的に雪や氷を融解させ、迅速にワイパーが使用可能となるワイパーヒーターも組み込む。ボディカラーはアージェントシルバーメタリック、ステラーブラックメタリック、クリスタルホワイトトライコート、オプレントブルーメタリック、ラディアントレッドティントコートという計5色をラインアップした。

 内包するインテリアは、右ハンドル化したうえでドライバーの視野全体に広がる湾曲型33インチアドバンスドカラーLEDディスプレイを採用したことがトピック。ディスプレイ自体は機能別に3つのゾーンで区切られ、合わせて9Kにも匹敵する解像度と右ハンドル仕様に合わせたレイアウトを導入する。また、宙に浮いているかのようなセンターコンソールやリアルなウッドパネルが、上質さと未来的な印象を生成。ドアパネルには業界初のレーザーエッチングバックライトを配して、きらめくような光の動きを生み出す“KOMOREBI(こもれび)”がキャビン全体を温かみのある空間に昇華させる。さらに、ドアパネルやフットウェルなど好みに応じて照明色を選択できるアンビエントライトは126色を設定した。そして、ロータリーコントローラーには高級感あふれるローレット加工を施し、ウッドパネルに映える洗練された輝きを創出する。

 キャビン空間自体はロングホイールベースとフラットなフロアによってクラス最高レベルの広さの後席レッグルームを実現し、機能面としてバッテリーシステムから発する余分な熱を活用して車内に送り込んで温める“ヒートポンプシステム”や、前席シートヒーター&ベンチレーションおよび後席シートヒーターを配備。シートにはロングドライブでも快適に過ごせる新開発の高密度フォームを内蔵し、表皮にはサステナブルな素材の“インタラックス(Inteluxe)”またはレザーを張る。仕様としてはスカイクールグレイ/サントリーニブルーアクセント(インタラックス)、ブラック サントリーニブルーアクセント(インタラックス)、ジュニパー ウィズ スカイクールグレーアクセント(フルレザー)の3タイプを設定した。電動開閉式のテールゲートを備えたラゲージスペースは、後席使用時で793リットル、後席シートバック格納時で最大1722リットルの容量を確保している。

 最上レベルのキャビン空間の静粛性を確保した点も注目ポイントだ。ボディのあらゆる部分に吸音材や制振材を施し、合わせてフロントとサイドに二重ガラスを、リアガラスに5mm厚の強化ガラスを採用して騒音を低減。また、車体四隅に配置した3軸加速度センサーでタイヤからの振動を検知し、キャビン内のマイクセンサーで検知したノイズと合わせて不快な侵入音を打ち消し、高レベルの静寂性を実現した次世代型のアクティブノイズキャンセレーションを採用する。そして静粛キャビンには、マイクとヘッドフォンの世界的なブランドであるAKG Studioがキャデラックと共同開発した、全19個のスピーカーが全方位から立体的でナチュラルな音響を提供する専用サウンドシステムを装備した。

 先進安全運転支援システムについては、6カメラ/6レーダー/12センサーを活用した高度なセーフティテクノロジーを採用。具体的には、アダプティブクルーズコントロール(全車速追従機能)やリアカメラミラー(自動防眩ミラー機能/リアカメラウォッシャー付)、HDサラウンドビジョン、エンハンスドオートマチックパーキングアシスト(縦列駐車/並列駐車自動ステアリング/ブレーキング/ギアシフト)、フロント&リアパーキングアシスト、フロントオートマチック歩行者対応ブレーキ・自転車対応ブレーキ、LEDウインドシールドコリジョンアラート、インターセクションオートマチックエマージェンシーブレーキ(交差点自動緊急ブレーキ)、リアオートマチックブレーキ、フォワードコリジョンアラート(前方衝突事前警告機能)、レーンキープアシスト(車線内走行アシスト)/レーンディパーチャーウォーニング(車線逸脱警告機能)、サイドバイシクルアラート(側方自転車警告機能)、ブラインドゾーン ステアリングアシスト、リアクロストラフィックブレーキ(後退時安全確認警告ブレーキ)、リアペデストリアンディテクションアラート(警告振動機能付)などの機能を装備している。

文:カー・アンド・ドライバー 大貫直次郎
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