11月22日、WEC世界耐久選手権は来年2月にカタールで開幕する、2025年シーズンの暫定エントリーリストを発表した。2024年と同じくハイパーカーとLMGT3の2クラスで構成されるシリーズには都合36台のマシンがフル参戦する予定だ。
どちらのクラスにも注目すべきトピックがあるが、中でも特筆すべきは自然吸気V型12気筒エンジンを搭載するアストンマーティン・ヴァルキリーAMR-LMHの登場だろう。イギリスの老舗スポーツカーブランドはWECではおなじみのメーカーであるが、現行シリーズでは初めてプロトタイプカーカテゴリーに参入し、同クラスにおける8つめのOEMとなる。
女性チームのアイアン・デイムスがポルシェにスイッチ。LMGT3初年度はランボルギーニを使用
来季2025年シーズンに向けたルール変更により、ハイパーカークラスではワークス参戦するメーカーは1社につき2台体制とすることが義務付けられた。これを受けて新参のアストンマーティンTHORチームも007号車と009号車をダブルエントリーさせている。なお、ヴァルキリーは駆動に電気モーターを用いないノンハイブリッド車だ。
一方、昨シーズンから1台体制で戦っていたキャデラック・レーシングは、オペレーションチームがチップ・ガナッシ・レーシングからJOTAスポーツに替わり、キャデラック・ハーツ・チーム・JOTAとして再出発する。カーナンバーはポルシェ時代と同じ“12”と“38”が継承された。
そのJOTAを含め最多5台のマシンをグリッドに並べていたポルシェは、ワークス部隊のポルシェ・ペンスキー・モータースポーツの2台と、カスタマーチームであるプロトン・コンペティションのマシンの計3台に。このほか、2024年にデビューしたランボルギーニSC63が、シーズン途中に姿を消したイソッタ・フラスキーニ・ティーポ6-Cに続きハイパーカークラスから撤退している。
ドライバー選手権を制したポルシェをはじめ、メイクスチャンピオンのトヨタ、ル・マン2連覇王者のフェラーリ、そしてプジョーとWEC参戦2年目となるBMW、アルピーヌの6メーカーについては継続参戦となっている。
■アストンマーティン・バンテージを走らせる新チームが登場
8メーカー計18台のハイパーカークラスに対し、LMGT3クラスは9つのGT3メーカーから各社2台のマシンがグリッド並ぶ。
このうち8つのOEMはLMGT3クラスが誕生した2024年からの継続参戦となるが、最近アイアン・リンクスとの提携が発表され、WECへの参入が決まったメルセデスAMGは唯一の例外となる。“スリーポインテッドスター”が、シリーズのハイライトであるル・マン24時間レースが行われるサルト・サーキットに戻るのは1999年以来、四半世紀ぶりだ。
そのアイアン・リンクスは60号車と61号車の2台体制でエントリー。姉妹チームで女性ドライバーを起用するアイアン・デイムスは、こちらもすでに発表されていたように、ポルシェ陣営へと移り名門マンタイ・レーシングとのタッグを組んでの参戦に。なお、アイアン・デイムスのチーム名は維持される。
今季のLMGT3クラスを席巻したマンタイ・レーシングは、マンタイEMA(91号車ポルシェ911 GT3 R)とマンタイ・ピュアレクシング(同92号車)の2台体制を敷いていたが、2025年はアイアン・デイムスの85号車とマンタイ・1stフォルムの92号車を運営する。
エントリーリスト上のこの他の変更は、BMWのハイパーカープログラムも担当しているチームWRTやアストンマーティンユーザーなどに見られる。
BMW陣営は引き続きチームWRTが2台のM4 GT3を走らせるが、2台目のカーナンバーが“46”から“32”に変更されており、ドライバーラインアップに変化があることを予想させる。今シーズン使用した46のゼッケンナンバーは、二輪レース界の“レジェンド”バレンティーノ・ロッシを象徴するナンバーであるためだ。WRT以外でカーナンバーを変更しているのはフェラーリ296 GT3を走らせるビスタAFコルセと、シボレー・コルベットZ06 GT3.Rを投入しているTFスポーツだ。
アストンマーティンでは、オースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズで母国優勝を達成したハート・オブ・レーシングチームがLMGT3クラスで2年目のシーズンを迎える一方、日本籍のDステーション・レーシングが姿を消した。777号車が撤退したあとの枠にはレーシング・スピリット・オブ・ル・マンが入っている。このフランスチームはカーナンバー10のバンテージAMR GT3を走らせる予定だ。
■2025年WEC世界耐久選手権 暫定シーズンエントリーリスト(11月22日発表)
Pos.No.ClassTeamCarDriverTyre1007HYPERCARアストンマーティンTHORチームアストンマーティン・ヴァルキリーH.ティンクネル――MI2009HYPERCARアストンマーティンTHORチームアストンマーティン・ヴァルキリーA.リベラス――MI35HYPERCARポルシェ・ペンスキー・モータースポーツポルシェ963J.アンドラウアーM.クリステンセン―MI46HYPERCARポルシェ・ペンスキー・モータースポーツポルシェ963L.ファントールK.エストーレ―MI57HYPERCARトヨタ・ガズー・レーシングトヨタGR010ハイブリッドM.コンウェイ小林可夢偉N.デ・フリースMI68HYPERCARトヨタ・ガズー・レーシングトヨタGR010ハイブリッドS.ブエミB.ハートレー平川亮MI712HYPERCARキャデラック・ハーツ・チーム・JOTAキャデラックVシリーズ.RA.リン――MI815HYPERCARBMW MチームWRTBMW MハイブリッドV8D.ファントール――MI920HYPERCARBMW MチームWRTBMW MハイブリッドV8R.ラスト――MI1035HYPERCARアルピーヌ・エンデュランス・チームアルピーヌA424P-L.シャタン――MI1136HYPERCARアルピーヌ・エンデュランス・チームアルピーヌA424C.ミレッシ――MI1238HYPERCARキャデラック・ハーツ・チーム・JOTAキャデラックVシリーズ.RE.バンバー――MI1350HYPERCARフェラーリAFコルセフェラーリ499PA.フォコM.モリーナN.ニールセンMI1451HYPERCARフェラーリAFコルセフェラーリ499PA.ピエール・グイディJ.カラドA.ジョビナッツィMI1583HYPERCARAFコルセフェラーリ499PY.イェP.ハンソンR.クビサMI1693HYPERCARプジョー・トタルエナジーズプジョー9X8J-E.ベルニュ――MI1794HYPERCARプジョー・トタルエナジーズプジョー9X8S.バンドーン――MI1899HYPERCARプロトン・コンペティションポルシェ963N.ジャニ――MI1910LMGT3レーシング・スピリット・オブ・ル・マンアストンマーティン・バンテージAMR LMGT3D.デボールV.ハッセ・クロット―GY2021LMGT3ビスタAFコルセフェラーリ296 LMGT3F.エリオS.マンA.ロベラGY2127LMGT3ハート・オブ・レーシングチームアストンマーティン・バンテージAMR LMGT3I.ジェームス――GY2231LMGT3チームWRTBMW M4 LMGT3A.ファーフス――GY2332LMGT3チームWRTBMW M4 LMGT3M.マルタン――GY2433LMGT3TFスポーツシボレー・コルベットZ06 LMGT3.RD.ジュンカデラ――GY2554LMGT3ビスタAFコルセフェラーリ296 LMGT3T.フローF.カステラッチD.リゴンGY2659LMGT3ユナイテッド・オートスポーツマクラーレン720S LMGT3エボG.ソーシー――GY2760LMGT3アイアン・リンクスメルセデスAMG LMGT3C.スキアボーニ――GY2861LMGT3アイアン・リンクスメルセデスAMG LMGT3M.クレッソーニ――GY2977LMGT3プロトン・コンペティションフォード・マスタング LMGT3B.バーカー――GY3078LMGT3アコーディスASPチームレクサスRC F LMGT3B.バーニコート――GY3181LMGT3TFスポーツシボレー・コルベットZ06 LMGT3.RC.イーストウッド――GY3285LMGT3アイアン・デイムスポルシェ911 GT3 R LMGT3S.マルタンR.フレイM.ガッティンGY3387LMGT3アコーディスASPチームレクサスRC F LMGT3J-M.ロペス――GY3388LMGT3プロトン・コンペティションフォード・マスタング LMGT3D.オルセン――GY3592LMGT3マンタイ・ピュアレクシングポルシェ911 GT3 R LMGT3R.ハードウィックR.ペーラR.リエツGY3695LMGT3ユナイテッド・オートスポーツマクラーレン720S LMGT3エボ佐藤万璃音――GY
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