履歴がはっきりしているモデルだった
2025年2月27日~28日にRMサザビーズがアメリカ・マイアミで開催したオークションに、ポルシェ「911カレラRS 3.8」が出品されました。特筆するべき点は、鮮やかなリビエラブルーのエクステリアカラーにブラックレザー×リビエラブルーをアクセントとして効果的に使用したインテリアを組み合わせです。このクルマの特徴を詳しくお伝えします。
ポルシェ「911GT3 RS」が約2580万円で落札! 憧れの役物を手に入れるには996型が手に入れやすい?…今後ますます高騰する1台です
911カレラRS クラブスポーツ仕様は1億円以上の値が付く!?
1973年に誕生した911カレラRS 2.7で、ロードカーの世界にも掲げられることになったRSの称号。それがレン・シュポルト、すなわちレーシング・スポーツを意味するものであることは、ポルシェのファンには常識ともいえるであろう。ちなみに911カレラRS 2.7は、当時のグループ4のホモロゲーションを得るために製作された。
ポルシェは1983年にグループB車両への公認を求めて911SC/RSを20台製作。またタイプ964の時代に入った1992年には、ワンメークレースのカレラカップ用に911カレラRSを用意している。その後継となったのが、今回RMサザビーズのマイアミオークションに出品された、タイプ993型の911カレラRSだ。
予想落札価格は、何と75万ドル~95万ドル(邦貨換算約1億1180万円~1億4160万円)と驚異の数字である。人気の993型911。しかもカレラRSのクラブスポーツ仕様ともなれば、それも当然の評価なのだろうか。
サーキット走行を楽しめる仕様に仕上げられている
特別なカラーコンビネーションは、鮮やかなリビエラブルーのエクステリアカラーにブラックレザー×リビエラブルーをアクセントとして効果的に使用したインテリアを組み合わせている。1104台が生産された993型911カレラRSの中でも、ドイツに新車で納車された261台のうち唯一(ワンオフ)の存在となる。
クラブスポーツに専用のフロントスポイラーやリアウイング、ストラットタワーバー、パワーステアリング、エアコンディショナー、リビエラ・ブルーのシェルが備わるヒーテッド&パワー・アジャスタブルシート、ロッキングデファレンシャルなどが装備される。すぐにサーキット走行を楽しめる仕様に仕上げられている。
自然吸気の3.8L水平対向6気筒を搭載
あくまでも公道用とはいえ、それはBPR GT3やGT4レースに参戦するために、3.8LのRSRをホモロゲーションすることを目的に製作されたモデルにほかならない。ちなみに全台数が1104台の911カレラRSのうち、クラブスポーツ仕様はわずかに227台。その生産は1994年から1996年という期間に限られている。 この特別なホモロゲーションスペシャルの心臓部にあたるのは、自然吸気の3.8L水平対向6気筒、M64/20型エンジンだ。最高出力は296ps、最大トルクは355Nmを発揮し、バリオカムと呼ばれる可変吸気システムと新設計の鍛造ピストンが与えられていた。さらに、デュアル・オイルクーラー、軽量化されたロッカーアームなどホモロゲーションモデルにふさわしい強化策が施されている。
組み合わせられる6速MTは、最高速よりも加速性能を重視したセッティング。さらにポルシェはリミテッドスリップデファレンシャルや993型ターボ譲りのアンチロックブレーキ、スピードラインによるマグネシウム製の18インチ径ホイールを特別に装着した。
希少性と履歴が評価された
このワンオフの911カレラRSクラブスポーツ仕様は、1995年6月27日にポルシェセンター デュッセルドルフに納車され、魅力的なオプションが装着された。そして2007年までデュッセルドルフの会社にそのまま登録されたのち、イギリス、オランダ、フランスの重要なコレクションを経てアメリカのオーナーに渡る。
911カレラRS、そのクラブスポーツ仕様は希少であるため、オークションシーンにもそれが出まわる機会は少ない。しかも今回のような素晴らしいコンディションと、履歴がはっきりしているモデルはさらに稀だ。それが高く評価されたのだろう。入札価格は予想落札価格に迫る83万ドル(邦貨換算約1億2370万円)に達した。ポルシェ伝統の911シリーズは、これからもその価値を高めていきそうだ。
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