2023年のスーパーGT・GT500クラスでチャンピオンに輝いたのは、36号車au TOM'S GR Supraの坪井翔、宮田莉朋組だった。シーズンを通して強さを見せたふたりのドライバーと伊藤大輔監督が、記者会見で喜びを語った。
今季は坪井のチームメイトに新たに宮田を迎え、トヨタ陣営の中でも特に勢いに乗るドライバーふたりを起用した36号車。伊藤監督も、周りのチームから『必ずチャンピオンが獲れるだろう』と言われるくらいレベルの高いドライバーをふたり揃えて戦うことができたので、プレッシャーもありました」と語る。
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開幕戦はまさかのピット作業ミスによりポイントを獲得できなかった36号車だが、第2戦で優勝し、第3戦でも2位を獲得。サクセスウエイトが重くなり苦しんだ中盤戦でも着実にポイントを拾っていき、ウエイトが軽減される第7戦、第8戦で2連勝を飾って文句なしのタイトルを決めた。GT500でシーズン3勝を記録するのは2011年の23号車MOTUL AUTECH GT-R(本山哲、ブノワ・トレルイエ組)以来となる。
「本当に最高の結果を得られたと思っています」
そう振り返るのは、2021年以来2度目のタイトル獲得となった坪井だ。
「2年前にチャンピオンを獲った時は、どちらかというと他力本願で、優勝してライバルの順位次第という形だったので、追う立場として優勝するというシンプルなイメージでレースをしていました」
「今回はシリーズリーダーという追われる立場で挑み、プレッシャーもある中でしっかりと勝ってチャンピオンを決められたのは、すごく良かったと思います」
「色々あるのがスーパーGTなので、僕らにとって不利益な方に向かないと良いなと思っていました。案の定今日は雨が降るなど状況は色々と変わっていく中で、やはりスーパーGTは難しいと感じていましたが、自力でチャンピオンを獲りきったので、これ以上言うことはないと思います」
そして、スーパーフォーミュラとの国内トップカテゴリー“2冠”を達成した宮田は、次のように語った。
「僕としては、先週末スーパーフォーミュラで同じTOM’Sとタイトルを獲ってチームの士気も高かったですし、同じメンバーでやっているからこそGTでチャンピオンを獲ろうという気持ちが高かったので、そういう部分では全体的にシーズンを通して本当にいい流れがあったと思います」
「チームと共にミスなく力強く1年間を戦えた集大成として結果を残すことができたので、チームの皆さんとTGRの皆さん、ファンの皆さんには感謝しかありません」
今回のレースで2位以上に入れば自力でタイトルを決められた36号車は、3番手からスタートしてレース途中で2位に浮上。そして終盤にタイトル争いのライバルである3号車Niterra MOTUL Zがコースオフしたことで首位に立った。
2番手で坪井からバトンを受け取った宮田は、36号車らしい力強いレースができたと振り返った。
「まずは2位で終えなきゃいけないという基本的なところを遂行しようと思っていましたが、3号車は速かったですし、(3番手の)23号車(MOTUL AUTECH Z)も僕と同じくらいかそれより少し速い時もありました」
「トラフィックや雨の影響でラップタイムが変わりましたが、僕なりに良いペースで走れていたと思います。最後の雨に関しても、何度か危ない目に遭いましたが、コースに留まることだけに専念していました。そこで3号車がああいった形になりました」
「レースとしては、36号車らしい力強いレースができたと思っています」
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みんなのコメント
レースはゴールするまで何があるか分からない
ですね。