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ついにPHEVを追加した、プジョー新型3008。ライバルのPHEVと比べてみたら、クラス最強レベルだった⁉︎【スペック比較】

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ついにPHEVを追加した、プジョー新型3008。ライバルのPHEVと比べてみたら、クラス最強レベルだった⁉︎【スペック比較】

価格を比べたらRAV4と大差なし
グループPSAジャパンは、2021年1月27にプジョーのSUV、「3008」と「5008」のマイナーチェンジを発表。同日に販売を開始しました。

見た目ですぐわかる違いはフロントマスクです。バンパー両端で縦に伸びる「サーベル」と呼ばれるデイライトが追加され、ヘッドライトやグリルの形状も変更。508に似た凛々しい表情に変わりました。しかし、今回のマイナーチェンジはただのフェイスリフトではありません。ハイライトはほかにありました。待望の電動モデルが追加されたのです。

【画像ギャラリー】プジョー 3008&5008 マイナーチェンジモデル 全画像(29点)

電動モデルといっても2008のようなBEV(電気自動車)ではなく、今の時代に一番マッチしているとも言われる電動車、PHEV(プラグインハイブリッド)です。今回は3008にのみ追加されました。プジョーブランド初のPHEVであり、現行ラインアップでは唯一の4WDモデルです。3008は、ここ数年におけるプジョーの業績アップの立役者でもあり、世界中で売れているモデル。日本市場も例外ではなく人気があるので、4WDモデルを待っていたという人も多いのではないでしょうか。

しかし4WDとひと言でいっても、そこはPHEV。車両本体価格は565万円からと、少々高めのお値段設定でもあります。同じGTグレードのガソリン車が439万2000円ですから、約130万円上乗せされます。ただ、ADAS(先進運転支援システム)も含め人気の装備はすべて標準化されていて、仮にオプションを付けるとしたらレザーシートとサンルーフくらい。こういった点を考慮すれば、妥当な価格設定であるとも思います。

ざっと簡単に新しい3008の紹介をしましたが、さて、ここからが本題です。この3008、プジョー初のPHEVですが他社のPHEVと比べるとどんな性能が優れているのでしょう? 最近はSUVにもPHEVが続々と増えてきました。国産、輸入車問わず何車かピックアップして比較してみます。

比較車種は以下の4車種にしました。
・ボルボ XC40 リチャージプラグインハイブリッド

・ジープ レネゲード 4xe(写真=山本佳吾)

・トヨタ RAV4 PHV

・三菱 エクリプス クロス PHEV

このなかでレネゲードだけは1サイズ小さくなりますが、ほかはほぼ同じ大きさのCセグメントSUVで揃えました。3008と合わせるため、他車もすべてそれぞれの車種のトップグレードとなっています。

スペック表を眺めるだけでも、違う点はさまざま見つかります。なかでも気になったのは、3008とRAV4のパワフルさです。この2台のモーターは出力・トルクともに非常に高い数値です。3008のPHEVは、100年以上続くプジョーの歴史上もっともパワーのある市販車だそうです。残念ながらその走りはまだ体験できていませんが、4WDスポーツカーのような走りなのでしょうか。RAV4も走りは相当楽しめ、評判がいいクルマです。意外にもそんなに価格差がないことを含め、この2台を比べてみるのはおもしろいかもしれません。

気になる充電の方法
このスペック表に載っていないもので気になることは、充電に関する仕様でしょう。どのクルマも共通しているのは、家庭用200V電源で充電可能な点です。逆に、街中やサービスエリアなどでよく見かける、CHAdeMO方式の急速充電には対応しているクルマがほとんどなく、この方式に対応するのは5台のなかではエクリプス クロスのみです。

●3008も充電は200Vのみの対応

「まあ、走行中にもエンジンから充電できるから問題ないでしょ」とお考えになった人は、PHEVの仕組みをよくわかっていらっしゃる! と言いたいところですが、じつはその考えは合ってもいますが間違ってもいます。というのは、欧州メーカーのPHEVには走行中に充電できないものもあるからです。

今回の5台のなかでは国産の2台と、ボルボ XC40が走行中でも充電できるタイプに該当します。この方式ですと、例えば長距離ドライブならこんな乗り方ができます。エンジンのほうが効率よく走行できる高速道路などでは、エンジンのみで走行しながら充電。いざインターを下りて市街地に入ったらモーターでEV走行という、一番効率のいいPHEVならではの走り方です。

●3008のエネルギーフローのイメージ

対して、ジープのレネゲードは走行中に充電ができないタイプとなります。バッテリー内の電気を使い果たすと、エンジンで走行しながら発電するチャージモードにはできます。しかし、発電した電気はそのまま走行用モーターの電力として使われてしまうので、充電して電気を蓄える仕組みにはなっていないのです。

このような方式は、欧州メーカーのPHEVに多く見られます。日本で販売されている他社のPHEVですと、レンジローバー系のPHEVもこれと同じ方式です。では、今回の主役であるプジョー 3008は、どちらに該当するのでしょうか。

●3008のメーターパネル表示

その答えは、「まだわからない」としか現在は答えようがないみたいです。と言いますのも、新型3008はまだ日本未上陸。グループPSAジャパンの方々も含めて日本仕様を乗ったことがある人が誰もいないからです。販売は開始したものの、第1号車が日本に入ってくるのは4月初旬ごろ。たとえ走行中に充電できるタイプだったとしても、その充電能力がトヨタや三菱と同じレベルであるのか、それともそこまでのレベルではないのかは、実際4月以降に走行をしてみないとわかりません。

●3008のエンジンルーム

ただ、一つだけはっきりしていることがあります。それは、トランスミッションです。今回の3008の8速ATは、モーターを組み込んだPHEV専用の設計ですが、ほかのICE(エンジン)車と同様に日本のアイシン製だということです。そして、アイシン勢のPHEV用8速ATは、じつはボルボも60・90シリーズに採用しています。まったく同じ製品ではないにしても、おそらく3008も同じような構造や仕様になってくるでしょう。このことから、3008のプラグインハイブリッドシステムも充電しながら走れるタイプではないかと予想ができます。

●3008のPHEV専用AT。アイシン製のPHEV用8速ATを採用するのは、ボルボも同じ

いずれにせよ、今までのガソリンとディーゼルのICE仕様だけでなくPHEVも加わった新型3008は、国産ライバル車でも見られないほどラインアップが充実しました。CセグメントのSUVを探す人にとっては、魅力的な選択肢になりそうです。

<文=ドライバーWeb編集部・青山>

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みんなのコメント

7件
  • PHEVプラグインハイブリッド電気自動車を名乗るなら、急速充電(日本ならデャデモ)対応は必須。V2Hと連携できない。
    停車中でもエンジンを回してチャージ出来る事。
    エクリプスクロスPHEVのみだな。
    これは、元を正せば2012年に発売のアウトランダーPHEVと言うことになる。
    それ以外は、CAFE逃れ車。 未だに8年前の車に追いつけないとは。 まあ規制値に合わせてくるのは仕方ないけどね。ユーザーにツケを回している。ちょっと期待したけど残念。
  • カタログ記載の装備の充実さに目を奪われ、その装備一つ一つの機能や精度等に他メーカーとどれだけの違いがあるか判らず購入してしまう人がどれくらいいるかを考えると本当に恐ろしい。。長めの試乗をし、安全装備も含めて各装備の色々なチェックをすることを声を大にしてオススメします。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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