2025年6月27日(現地時間)、パリ・ファッションウィークにてジョナサン・アンダーソン率いるディオール初のメンズウェアコレクションが発表された。
ジョナサン・アンダーソン率いるディオール初のショーには多大な期待がかけられていたと言っても過言ではないだろう。アンダーソンがメゾンの全コレクションを手がけるクリエイティブ・ディレクターに任命されたことが発表されると、彼のデビューショーがファッション界にとって大きな事件になることは間違いないと思われた。
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その理由のひとつは、アンダーソンがメンズとウィメンズ、さらにはオートクチュールまで、すべてのコレクションを統括する責任者になったということ。これはクリスチャン・ディオール以来メゾンの歴史で初めてのことであり、それだけでも一大ニュースなのだ。
第二に、アンダーソンが彼の世代で最も才能のあるファッションデザイナーのひとりと見なされていること。そして最後に、クワイエット・ラグジュアリーの台頭によってファッション業界が停滞気味になっていたこと。アンダーソンのデビューはその流れを変えると期待されていたのである。
いつものように、ディオールはゲストをオテル・デ・ザンヴァリッドに招待した。しかし今シーズンは観覧席に並ぶ大群衆はなく、小規模なゲストの数がより静謐な雰囲気を醸し出していた。会場となった美術館の一室には、シャルダンによる本物の絵画が2点飾られている。ファッションショーには遅延が付き物のため、そのつもりで遅刻をしてくる人も多いが、今回のショーに限っては誰もが時間通りに到着したようだ。
そこにはドリュー・スターキーやジョシュ・オコナーら、ジョナサン・アンダーソンの熱心なファンがいた。リアーナとエイサップ・ロッキーも駆けつけた。ファレル・ウィリアムス、ドナテラ・ヴェルサーチェ、そしてディオールの元メンズ・クリエイティブ・ディレクターであるクリス・ヴァン・アッシュなど、トップクラスのファッションデザイナーたちの姿もあった。錚々たるゲストたちは3つの卵が載った皿を象った陶器製の招待状を受け取り、ジョナサン・アンダーソンの新たな作品をこの目で見ようとここに集った。
「ディオールを解読し、プログラムし直す」
ディオール新時代のファーストルックは、ブルース・スプリングスティーンのトラックに合わせて登場した。XXLのカーゴショーツに「バー」ジャケットの組み合わせで、オスカー・ワイルド風の蝶ネクタイ、ソックスとサンダルでスタイリングされている。
ジョナサン・アンダーソンと前任のキム・ジョーンズのスタイルギャップは、これ以上ないほど大きいものに感じられた。アンダーソンは新旧を融合させ、秘訣を知っているのは彼だけではないかと思わせる遊び心をちりばめる。
クリスチャン・ディオール時代への言及は誰の目にも明らかで、カラフルなジャケット、柄物のケープ、テールコートなどアイコニックなアイテムの数々に、アンダーソンは英国貴族のタッチを楽しく添えてみせた。
67のルックを通して、アンダーソンはクラシックに立ち返ることでシンプルさを手にし、そこから新しいアティチュードを生み出すことでディオールの新たな時代を告げた。「すべては自ら生まれ変わらなければなりません」。アンダーソンはショーの後でそう話したが、すでにその日、同じことを別の言葉で記者に語っていた。「私がやろうとしているのは、ディオールを解読し、プログラムし直すことです」
そして、彼はコレクションを通してそれを楽しんでいる。トレンチコート、デニムパンツ、ひねりの利いたニット、ダブルブレストスーツはすべて、その同じ使命を負ったものだ。それでも、ボリュームを見直し、巧みなカッティングや色彩を加えることで、決して飽きさせることはない。
ジョナサン・アンダーソンは自分の役割を、そして自分の現在地を間違いなく理解している。メンズウェアのエッセンシャルだけでなく、ピエール・ショデルロ・ド・ラクロやブラム・ストーカーといった作家の著作に生まれ変わった「ブックトート」バッグのようなクラシックの再解釈を楽しんでもいる。
このデビューコレクションの目的は、新しいスタイルを確立し、ジョナサン・アンダーソンが考えるディオールらしさを明らかにすることにあった。その意味で、彼はしっかりとした基礎を築くことに成功したと言えるだろう。あとは、この成功の上に築き上げるだけである。
【写真67枚】ディオール2026年春夏メンズコレクションのルックをすべて見る:From GQ France
By Adrien Communier
Translated and Adapted by Yuzuru Todayama
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