【MotoGP】王者になってライバルへ移籍！ マルティン「ドゥカティは後悔してるに違いない」

　MotoGPの新チャンピオンに輝いたホルヘ・マルティンは、2025年シーズンからはアプリリア陣営の一員として戦に挑むことになる。頂点に立ったその直後にドゥカティ陣営を去ることになるわけだが、ドゥカティが自らを登用しなかったことを悔やんでいるかもしれないとマルティンは語る。

　マルティンは2023年もドゥカティ・ファクトリーチームのフランチェスコ・バニャイヤを相手にタイトル争いを展開した。その際は惜しくも敗れたが、2024年のマルティンは序盤戦からバニャイヤらと再びトップ争いを展開し、最終的には悲願のチャンピオンを獲得することになった。その活躍から、今度こそファクトリーチームに昇格するのではないかと見られていた。

　しかしドゥカティは、今年から陣営に加わり、型落ちのマシンでパフォーマンスを発揮したマルク・マルケスを昇格させることを決断。この事態を受けマルティンはドゥカティ陣営を抜け、アプリリア移籍を決断した。

　ドゥカティは陣営内でチャンピオンに輝いたライダーに“出ていかれる”ことになったわけだが、マルティンはドゥカティが「今は後悔しているはずだ」と語った。

「アプリリアは僕の第一選択というわけではなかった。ドゥカティのファクトリーチームに行くことを望んでいたけど、いろいろな状況でそれは不可能だったんだ」

　スペインのTV番組に出演したマルティンはそう語った。

「その後はアプリリアが第一希望になって、僕はそこが心から幸せになれる場所だと感じられたんだ。来年に向けては様子を見よう。これは挑戦だし、特に最初は簡単じゃないだろう。でも僕はアプリリアのことを信じているし、彼らは心を砕いてくれると思っている。とても上手く行くと思うよ」

「あの（ドゥカティの）決定が下された時、僕はまだチャンピオンではなかった。簡単なことじゃないけど、今彼らはきっと後悔しているだろう。聞いてみないとわからないけどね。でも僕は僕自身の事を考えているし、人生では時に思いもよらないところへと連れていかれることもあるんだ」



　一方でマルティンは、幼い頃からの夢だったMotoGPチャンピオンとなったことについては、一生の思い出になったと語った。

「世界選手権で王者になれたのはとても名誉なことだし、僕の人生で一生心に残るモノだ」

「恐れや不安に苛まれた瞬間は何度もあったけど、成し遂げることができた。今後何が起ころうとも、それは贈り物だね」

「少しずつ噛み締めているけど、とても幸せだし満足している。周りの人達とこの瞬間を楽しんでいるよ」

「MotoGPチャンピオンになることは幼い頃からの夢だった。Moto3でタイトルを獲得したけど、MotoGPでは獲り逃していたからね。多くの努力と犠牲を払ってきたけど、ついにチャンピオントロフィーに僕の名前のプレートを追加できた。本当に嬉しいね」

　そしてマルティンは、2024年シーズンはバニャイヤだけではなく、マルケスやエネア・バスティアニーニ（ドゥカティ）といった数多くのライバルが存在したことで、チャンピオンの価値がさらに高まり、ライダーとしてもより成長できたと語った。

「ペッコ、マルク・マルケスそしてエネア・バスティアニーニ、彼らが僕のことをより優れたライダーにしてくれた。全力を尽くさせてくれたんだ。この相手のうち誰かが勝てなかったときは、別の誰かに勝つチャンスがあった。僕はその戦いに常に加わっていて、それが違いを生み出したんだ」

「タイトルを獲得するのは本当に大変だったけど、ポイントでは歴史的なモノを達成したし、その事が競争力の高さを物語っている。彼らを相手に勝てたのは信じられないほど凄いことだ」

「僕のバイクはペッコと全く同じだった。でもファクトリーと（サテライトチームで）扱いは違う。ファクトリーチームにいれば、勝利するために周囲も一丸となる。僕のチームは（ファクトリーチームの）数百人を相手に、12～3人で立ち向かっていたようだった。そこはより難しかった」

「でもドゥカティは僕たちの不利になるようなことはしなかった。それには感謝している。誰も予想していなかったし、終盤戦では何か変なことが起きると予想もされていたけど、ドゥカティはとても正々堂々と対峙してくれた。賞賛に値することだ」

Comments

[ext********]

アプリリアでもチャンピオンを獲って、本気で後悔させてあげてください

[you********]

本当に良かった！
難しいと思うけど来期も連覇して欲しいね。