スバルの主力モデルのひとつとなるインプレッサ。今回は、そのライバルとなるモデルを選び出して、その内容を比較検討してみます。どのような違いがあるのかを解説します。文・鈴木 ケンイチ/写真・PBKK
インプレッサのライバルとなる3モデルとは
2016-2017 日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞!新型インプレッサのキーワードは「安全性」
スバルの新型インプレッサ。サイズ&カテゴリー的に言えば、全長4.2~4.6mのいわゆるCセグメントのハッチバック車となります。このクラスの国産ライバル車といえば、トヨタでいえばカローラ・スポーツ、ホンダでいえばシビック、マツダではマツダ3が該当します。
インプレッサのデビューは2023年春。カローラ・スポーツは2018年6月。シビックは、エンジン車が2021年9月、ハイブリッドが2022年7月に発売になりました。マツダ3の発売は2019年5月。発売順に並べると、カローラ・スポーツ、マツダ3、シビック、そしてインプレッサとなります。インプレッサが最も新しいモデルです。
続いて、それら4モデル、それぞれの特徴を解説します。
安心と愉しさを掲げるインプレッサ
インプレッサは「スバルのスタンダード」とも言われるモデルであり、その特徴は、スバル車全体に通じるもの。水平対向4気筒エンジンを縦置きにして、その後ろにCVTのリニアトロニックを置く、四輪駆動(スバルは4WDではなくAWDと呼びます)を基本とするレイアウトは、シンメトリカル・レイアウトと呼び、他のメーカーにはないスバル独自のものとなります。四輪駆動を基本としており、雪道などに強いのが特徴です。
また、「安心と愉しさ」をブランドの価値として掲げており、「2030年、スバルは死亡交通事故ゼロへ(スバル車に乗車中の死亡事故およびスバル車との衝突による歩行者・自転車等の死亡事故ゼロを目指す)」を掲げるように安全への強いこだわりも特徴となります。
キビキビとした走りを特徴とするカローラ・スポーツ
1966年に初代登場から50年以上にわたってベストセラーカーとして人気を集めてきたのがカローラです。セダンを基本としますが、ステーションワゴンやハッチバックなどの派生モデルも用意されています。
その最新カローラのハッチバックモデルとなるのがカローラ・スポーツです。スポーツとの名前が付けられたように、キビキビとした走りの良さが特徴。現在は販売終了となりましたが、一時期はMT仕様も用意されていました。
ホンダのスポーティな走りのイメージを牽引するシビック
1972年に初代モデルが登場し、ホンダの屋台骨を支える人気ハッチバックがシビックです。ただし、近年は日本よりも海外市場での人気の方が高く、車格と価格帯が以前よりも上になっています。ただし、ホンダのスポーティな走りのイメージを牽引するという役割は健在。今も、ハイパフォーマンスモデルであるタイプRが用意されており、こちらも非常に高い人気を誇っています。
引き算の美学を採用したマツダ3
かつてのファミリア、その後継のアクセラ、そして現在のマツダ3へと続くのが、マツダのCセグメントハッチバックの歴史です。現行となるマツダ3の最大の特徴は、そのエクステリアデザインでしょう。躍動的な魂動デザインをさらに深化させ、引き算の美学をもって車から不要な要素をそぎ落としたデザインは「ワールド・カー・デザイン・オブ・ザ・イヤー」を獲得するほど、世界でも高く評価されています。
4モデルのサイズ比較
同じCセグメントのハッチバック車となる4モデルですが、実際の寸法は、どれくらい違っているのでしょうか。
インプレッサの寸法は、全長4475×全幅1780×全高1450mm。これに最大215/50R17のタイヤを装着します。
カローラ・スポーツの寸法は、全長4375×全幅1790×全高1460mm。これに最大225/40R18のタイヤを装着します。
シビックの寸法は、全長4550×全幅1800×全高1415mm。これに235/40R18のタイヤを装着します。
マツダ3の寸法は、全長4460×全幅1795×全高1440mm。これに最大215/45R18のタイヤを装着します。
全長を短い順に並べると、カローラ・スポーツ、マツダ3、インプレッサ、シビックとなります。全幅はインプレッサ、マツダ3、カローラ・スポーツ、シビックの順。最もサイズが大きいのはシビックになりますが、全高だけはシビックが最も低くなっています。
4モデルのパワートレイン/駆動方式の比較
インプレッサは、2リッターの水平対向4気筒エンジンと、2リッターの水平対向エンジンを使うe-BOXERのハイブリッドの2種類。どちらもCVTを使っており、前輪駆動と四輪駆動の両方が用意されています。
カローラ・スポーツは、2リッターの4気筒エンジンと、1.8リッターのハイブリッド。現在は前輪駆動のみで、四輪駆動はラインナップされていません。
シビックは1.5リッターの4気筒ターボと、2リッターのハイブリッド。これもカローラ・スポーツと同様に前輪駆動のみとなっています。
マツダ3は、1.5リッターの4気筒エンジンと、2リッター・エンジンのマイルドハイブリッド、1.8リッターのディーゼル・エンジン、そして世界で初めてガソリン・エンジンでの圧縮着火を実現した2リッターのスカイアクティブXエンジンを用意します。1.5リッター・エンジン車は前輪駆動のATのみですが、2リッターのエンジン車には前輪駆動と四輪駆動、ATと6速MTを用意。1.8リッターのディーゼルは前輪駆動と四輪駆動でAT。スカイアクティブXは四輪駆動で、ATとMTを用意します。
パワートレインの多彩さはマツダ3が抜きんでています。
4モデルのパワーと燃費の比較
インプレッサのパワートレインのスペックは、2リッターのエンジン車で、最高出力が113kW(154馬力)で燃費性能は前輪駆動車で14.0km/l(WLTCモード)、四輪駆動車で13.6km/l(WLTCモード)となります。ハイブリッドのe-BOXERは、エンジンの最高出力107kW(145馬力)にモーターの10kW(13.6馬力)を組み合わせたもの。ハイブリッドの燃費は前輪駆動車で16.6km/l(WLTCモード)、四輪駆動車で16.0km/l(WLTCモード)になります。
カローラ・スポーツは、2リッターのエンジン車で最高出力125kW(170馬力)に、燃費性能が18.3km/l(WLTCモード)。ハイブリッドはシステム最高出力103kW(140馬力)で、燃費は最高30.0km/l(WLTCモード)。すべてが前輪駆動車です。
シビックは1.5リッターターボのパワーは、134kW(182馬力)で燃費性能は16.3km/l(WLTCモード)。ハイブリッドは駆動用モーターの出力が135kW(184馬力)で燃費性能24.2km/l(WLTCモード)となります。これもすべて前輪駆動です。
マツダ3は、1.5リッターのエンジン車の最高出力は82kW(111馬力)で、燃費が16.6km/l(WLTCモード)。2リッターのエンジン車は最高出力115kW(156馬力)に5.1kW(6.9馬力)のモーターを積み、燃費性能は前輪駆動車で最高17.5km/l(WLTCモード)、四輪駆動車で15.9km/l(WLTCモード)となります。1.8リッターのディーゼルは、最高出力95kW(130馬力)・270Nmで、燃費は前輪駆動車で21.2km/l(WLTCモード)、四輪駆動車で20.0km/l(WLTCモード)。スカイアクティブXでは、最高出力は140kW(190馬力)・240Nmに4.8kW(6.5馬力)のモーターを追加。燃費性能は最高で17.7km/l(WLTCモード)になります。
4モデルを比べると、最もパワフルなのが140kW(190馬力)・240Nmのエンジンに4.8kW(6.5馬力)のモーターを組み合わせるマツダ3のスカイアクティブXでした。そして、最も燃費に優れるのは、30.0km/l(WLTCモード)のカローラ・スポーツのハイブリッドとなりました。
4モデルの価格比較
4モデルの価格を比較してみます。
インプレッサの価格はエンジン車で229万9000円から251万9000円で、ハイブリッドは278万3000円から321万2000円という価格帯になります。
カローラ・スポーツは、エンジン車が220万円から264万円。ハイブリッドで246万円から289万円となります。
シビックは、エンジン車が324万0600円から359万0400円、ハイブリッドが398万0900円です。
マツダは1.5リッター車が228万8000円から259万6000円、2リッターのエンジン車が259万3800円から306万6800円。ディーゼル車が286万8800円から334万1800円。スカイアクティブXが314万9300円から382万5800円となります。
インプレッサのライバルとなるのが、カローラ・スポーツ、シビック、マツダ3の3モデルです。同じCセグメントのハッチバックとはいえ、その内容は、それぞれに異なっていることが分かります。特に際立った違いは、パワートレインの内容でしょう。水平対向エンジンのインプレッサに、燃費の良いハイブリッドを持つカローラ・スポーツ、1.5リッターターボとハイブリッドのシビック、そして4種ものパワートレインを持つマツダ3です。
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