50年後に振り返って欲しいと思えるか
今から50年後、クラシックカーとして価値を高めるモデルとは? 悩ましい選考が終わり、今後コレクションしておきたい5台が選ばれた。
【画像】50年後に価値上昇のモデルは? ジュリア・クアドリフォリオ GTAmも 全84枚
この選考企画は2021年の夏に始まった。開業から50周年を迎えた、英国のビューリー国立自動車博物館を祝う目的で。同時に、魅力的なクルマを再確認し、後世へ大切に残すために。
候補として最初に挙げられたモデルは、100種以上。アバルト595やボルボXC40、ジープ・ラングラー、ロールス・ロイス・ファントムなども含まれた。日本では馴染みのない、ダチア・ダスターといった実用車も加わっていた。
2022年の英国で購入できる、ニューモデルたちが中心だ。またそこには、ポルシェ911やフォルクスワーゲンUp! GTI、マツダMX-5(ロードスター)など、10台の特別候補も含まれていた。
そして今回、AUTOCAR英国編集部も協力し、ビューリー国立自動車博物館の審査員によって最終的な5台が選び出された。選考基準はシンプル。50年後に振り返って、まだ欲しいと思えるかどうかだ。
選出されたモデルは、英語表記のアルファベット順に、アルファ・ロメオ・ジュリア・クアドリフォリオ、アルピーヌA110、BMW i3、ランドローバー・ディフェンダー、トヨタGRヤリスとなった。
今回は、その5台をご紹介したいと思う。恐らく、読者も同感するという1台が含まれているのではないだろうか。
この企画へ協力してくださった多くの方へ、この場を借りてお礼を申し上げたい。
ソウルフルなジュリア・クアドリフォリオ
希少性だけが、将来のクラシックとしての有望性を高めるわけではない。だが、強く後押しする要素にはなる。
この選考でアルファ・ロメオ・ジュリア・クアドリフォリオが勝ち残った理由は、現在販売されているモデルのなかで、最もソフルフルな存在だから。素晴らしいドライビング体験を享受でき、特定の人から溺愛されている。そして、珍しい。
BMW M3も素晴らしいクルマではある。だが、これまでにも多くのM3が生産されてきた。数年おきに、より良く速いM3が入れ替わるように登場してきた。
一方のジュリアはブランドの再興を目的に、まっさらな状態から生み出されている。過去のアルファ・ロメオは、ルックスが良くても運転すると今ひとつ、という例も少なくなかった。
ジュリアのために新設計された後輪駆動のジョルジオ・プラットフォームには、一節によると40億ポンド(6680億円)という開発コストが投じられているという。複数モデルへ展開することを前提に。
ところが、電動化という未来が追い越すようにやって来た。ジョルジオは、現世代モデルで役目を終える可能性がある。ジュリア・クアドリフォリオのようなモデルも、今後生まれる可能性は極めて低い。
アルファ・ロメオが電気自動車になっても、高性能版にクアドリフォリオという名前が与えられるだろう。しかし比較的軽量なシャシーと、心が奪われるパワートレインを得る見込みが、高いとはいえない。
公道で許される速度で明らかになる本性
ジュリア・クアドリフォリオは美しい。アスリート的な雰囲気を醸し出しているが、必要以上にアグレッシブではない。とてもユニークだ。造形的な美しさというだけでも、将来のクラシックカーとしての価値は保証されている。
さらに、見るよりも運転した方が素晴らしい。英国はイタリアに似ていると思う。一般道の、悲しい状態という点で。
そのため、イタリアで開発されたモデルは、英国の一般道とも相性がいい。実際、ジュリア・クアドリフォリオも、平滑ではないアスファルトを不気味なほどしなやかにいなしてくれる。
それ以上に印象的なのが、超を付けたくなるほどクイックで正確なステアリング。コーナーへ飛び込めば、僅かにボディをスライドさせながら食らいつく。ドライバーに不安は与えず、とても機敏。シャシーの能力を掴みやすい。
アルピーヌA110も同等の身軽さがある。多くの高性能モデルは、高性能過ぎることに悩んでいる。備わるポテンシャルを発揮させるには、公道で許される速度以上での運転が求められる。しかしジュリアは、もっと手前側で本性を明らかにしてくれる。
Dセグメントの上級サルーンという評価軸で比べても、ライバルより勝る部分は多い。サルーンとしての機能性へ、50年後に関心が向けられるとは思いにくいが。
アルファ・ロメオ・ジュリア・クアドリフォリオは、ドライビング体験が素晴らしく、今後登場する可能性が低く、生産台数が少ない。日常的な利用にも困らない。誕生自体を祝いたいモデルでもある。
アルファ・ロメオ・ジュリア・クアドリフォリオ(英国仕様)のスペック
価格:7万299ポンド(約1137万円)
全長:4635mm
全幅:1865mm
全高:1435mm
最高速度:307km/h
0-100km/h加速:3.9秒
燃費:10.0km/L
CO2排出量:227g/km
乾燥重量:1580kg
パワートレイン:V型6気筒2891ccツイン・ターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:510ps/6500rpm
最大トルク:61.1kg-m/2500rpm
ギアボックス:8速オートマティック
この続きは中編にて。
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みんなのコメント
50年後とは言わないがせめて20年後にでもその価値が見直される時が来ると期待したい。