量産車をベースにNISMOがチューン
日産自動車直系のワークスチームとしてスーパーGTをはじめ、各種レースに参戦しているNISMO(ニスモ)。レース活動だけではなく、モータースポーツ用パーツや車両の開発、また製作及び販売も行っていて、日産の量産車をベースにNISMOバージョンのロードカーも手掛けている。そうしたNISMOバージョンの中でもちょっと異色の5台をピックアップして紹介していこう。
お願いだから日本で売って! 国内導入されなかったニスモのロードカー3台
1)270R
NISMO設立10周年を記念して、S14シルビアの前期型をベースに30台限定で製作されたコンプリートカー。コンピュータ、ハイカム、大型インタークーラー、吸排気系などのチューニングで車名「270R」と同じエンジンの最高出力は、270馬力までパワーアップ。
タワーバー、強化ブッシュ、強化マウントなどボディ剛性を向上させ、オリジナルのサスペンションで、スポーティーなハンドリングとなった。ブレーキもGT-R純正の大径ローターを流用し、エクステリアもNISMOのフルエアロキット、インテリアにも一式手が入っている。
R33GT-RベースのNISMO400Rというコンプリートカーがあったが、このNISMO 270Rはその弟版ともいえるだろう。新車の販売価格は450万円! 非常にレアな1台だ。
2)サニー305Re NISMO
6代目サニー、通称「トラッド・サニー」のハッチバックベースのコンプリートカー。エンジンは1.5リッターのE15E型で、82馬力と非力だったが「306 TWINCAM NISMO」には、サニーでは初めてのDOHCエンジン=CA16DEが搭載された。
前後のバンパーなどは専用のエアロパーツで、タイヤ(185/60R14)ホイールもサイズアップ。サスペンションはスポーティーにチューニングされ、スタビライザーも追加。NISMOのメーター、ハンドル、スポーツシート、フットレストなどが与えられたが、覚えている人は少ないだろう……。
3)スカイラインGTS NISMO
GTS NISMOは、7代目スカイライン=R31のスポーツバージョン。スカイライン生誕30周年モデルで、「2ドアスポーツクーペ GTS ツインカム24V ターボ NISMO」の名で、1000台限定で販売。トピックは当時、新開発のセラミックターボが採用されたこと。タービンの羽根を軽くして、ターボラグの少ない、レスポンスのいいターボを目指していた(パワーは180馬力)。
このセラミックタービンは、のちにR32GT-Rにも採用されることになる。イタルボランテのステアリングやバケットシート、専用タイヤ(205/60R15)・専用リアスポイラー、専用バッジ、NISMOデカール、GTオートスポイラーなどがアイデンティティだった。
GTS NISMOのデビューは1987年の2月で、その半年後、グループAのホモロゲーションモデルとして「GTS-R」(800台限定)、1988年にオーテックが独自のチューンを施した「GTS オーテックバージョン」、国内初の公認チューニングカー「トミーカイラ M30」などが発売される。
4)セレナNISMO
セレナNSIMOは、NISMOのロードカーとしては初めてのミニバン。ベースはC27の「ハイウェイスター」。ボディを補強し、スポーティーなサスペンションを与え、NISMOの名に恥じないミニバン特有のフワフワ感をなくした、切れのあるハンドリングを目指している。インテリアもバックスキン調の素材を多用し、赤のステッチや挿し色でNISMOらしさを表現。
エアロパーツも少しだけ派手目で、揚力を低減させる本格的な空力チューン。タイヤやホイールも専用で、エンジンもECUと排気系チューンでレスポンスアップ。なかなか評判も上々だったが、2017年にデビューして2019年のマイナーチェンジで、カタログから消えてしまった……。
人気のe-POWERとNISMOチューンあるいはNISMOブランドの相性が……という説もあるが、リーフNISMOだってあるわけで・・・・・・。いずれにせよ、短命に終わってしまった一台だ。
5)パトロールNISMO
日産パトロールNISMOは、UAE(アラブ首長国連邦)専用モデルとして2019年に登場した一台。パトロールは、日産のSUVトップモデル“サファリ“の海外モデルで、同車のベースは6代目のY62型。インフィニティQX80と共通設計で、中東諸国の富裕層をターゲットにした高級SUV。
エンジンは、インフィニティM56用に開発された5.6リッターのVK56VD型(400馬力)。それをNISMOの手で428馬力にチューニングしている。サスペンションは、パトロール/サファリ史上初つの独立懸架=四輪ダブルウィッシュボーンになったが、パトロールNISMOには、ビルシュタイン製の専用ダンパーが与えられ、ホイールもRAYS製22インチ鍛造軽合金ホイールという特別な仕様。
空力的にもNISMOのチューニングが加えられ、SUVながらゼロリフトを達成! プレミアムSUVにふさわしいハイパフォーマンスモデルになっている。国内では、スーパーGTシリーズの「FRO(ファーストレスキューオペレーション)」用の車両として日産から提供されているので、サーキットで見ることができる。
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
【超速報】ランクル250は520万円スタート濃厚!! 「価格も原点回帰」って聞いたけどやっぱり気になる最新情報
日産が新型「和製スーパーカー」初公開へ! 1300馬力超え&ド迫力ボディの「Hフォース」! 新たなコンセプトカーとともに中国登場へ
トヨタ新型「カローラ“クロス”」発表! 斬新「レクサス顔!?」が超カッコイイ! もはや“小さな高級車”な550万円仕様もある「コンパクトSUV」越で登場へ
免許の「更新講習」がオンライン化! 「ゴールド免許」以外でも対象、エリアは? 反響は? 24年末にエリア拡大へ
“400万円超え”のスズキ新型「カクカク”SUV”」実車公開! 5速MT設定&鮮烈レッドも用意! 待望の「ジムニー“5ドア”」比に登場
みんなのコメント
CA16DEは決してパワフルではないが、当時としてはレスポンスが良く、扱いやすかったです。