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【試乗】メルセデスAMG C43 4マティック クーペは強い趣味性を求めるこだわりのユーザーにふさわしい

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【試乗】メルセデスAMG C43 4マティック クーペは強い趣味性を求めるこだわりのユーザーにふさわしい

2018年7月25日に発表された新型メルセデス・ベンツCクラスは目に見えない部分までを含めて約6500カ所が変更されたというのがニュースとなっているが、それはセダンとステーションワゴンと同様に改良されたクーペとカブリオレにも言える。では実際にどうなのか。今回はメルセデスAMG C43 4マティック クーペに試乗した。(Motor Magazine 2018年12月号より)

さらに個性を強調する進化ぶり

メルセデスC220dステーションワゴンは日本にジャストフィット!

エクステリアデザインの変更や、LEDテクノロジーを駆使したヘッドライト機能の強化、さらには12.3インチディスプレイを採用した“コクピットディスプレイ”の採用拡大や運転支援/コネクティビティ機能の大幅な充実など、様々なリファインのメニューが当てはまるのは、Cクラスセダン&ステーションワゴンだけではなくクーペとカブリオレの場合も同様である。

ただし、メルセデスAMG 43シリーズが搭載するツインターボ付き3L V6エンジンで出力向上が図られたことを除けば、48V電源システムを用いたマイルドハイブリッド式新パワーユニットの新規導入やディーゼルエンジンの刷新といった、セダン/ステーションワゴンでは“主役級”となるパワーユニットに関する新メニューは、クーペとカブリオレには適用されていない。

ラインナップの過半がAMGバージョンで占められるクーペとカブリオレの日本導入モデルが、同じCクラスのなかでも「より強い趣味性を求めるこだわりのユーザーに対する回答」を目指した存在であることは明らかである。

ありあまる力感を感じさせるC43

今回テストドライブしたのは、C43 4マティック クーペ。グレード名の数字がエンジンの排気量とリンクをしなくなって久しいが、このモデルの排気量も前述のように3Lである。

「ターボチャージャーの大型化と制御の改良で、さらなる高出力を達成」とアナウンスされる新しいツインターボ付きの3L V6ユニットが発する最高出力は、従来型比を23ps上回る390ps。一方、520Nmと自然吸気のガソリンエンジンであれば5L級のユニットが発する数字に匹敵する最大トルクの値は、実は従来型と同様だ。

ただし、それが発せられる回転数は2000-4200rpmから2500-5000rpmへとやや“上ずれ”をしているから、スペック上は「これまでより高回転好みになった」と想像できる。

もっとも実際に走り始めてみれば、どのような場面でもありあまる力感が味わえ、「AMG」の名に恥じないダイナミックな加速力を堪能することができるのは従来型と同様だ。

Cクラスクーペの頂点には、ツインターボ付きの4L V8エンジンを搭載するメルセデスAMG C63シリーズが君臨するが、8気筒の記号性やサウンドにこだらないのであれば、日本の日常のシーンでパフォーマンスを無理なく味えるのはC43というのが実感でもある。

31:69と後輪側にエンジントルク配分のバイアスが掛けられたシステムを採用するゆえに、日本の山岳路でたびたび遭遇をするタイトなターンでも“FRライク”な自在なハンドリング感覚が味わえる一方、滑りやすい路面上でも安心してアクセルペダルを踏み込めるのは、Cクラス中でも数少ない4WDモデルならではの特典である。

フロントにドリルドベンチレーテッドディスクが奢られたブレーキは、ペダルにタッチした瞬間にレスポンス良く減速Gが立ち上がる、信頼感に富んだ効き味を提供してくれた。これは日常シーンでも大いに好感が持てた部分だ。

一方で惜しむらくは、本来はCクラス特有のアドバンテージとなる小回り性の高さが、大径のタイヤ&ホイールを履いたAMGモデルには当てはまらないこと。かくして、流麗なシルエットにこそ魅力を抱きながらも実用本位でクルマ選びを行いたいという人に好適なのは、564万円という価格で設定された「C180クーペスポーツ」ということにもなりそうだ。(文:河村康彦)

メルセデスAMG C43 4マティック クーペ 主要諸元

●全長×全幅×全高=4700×1810×1410mm ●ホイールベース=2840mm ●車両重量=1720kg ●エンジン=V6DOHCツインターボ ●排気量=2996cc ●最高出力=390ps/6100rpm ●最大トルク=520Nm/2500-5000rpm●トランスミッション=9速AT ●駆動方式=4WD ●車両価格=950万円

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