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【新型モデルY日本上陸!】イメージと違う?最新モデルに見る、着実に進化を果たしたテスラの実像

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【新型モデルY日本上陸!】イメージと違う?最新モデルに見る、着実に進化を果たしたテスラの実像

現行モデルYを公道で試乗しながら

テスラの新型『モデルY』が日本に上陸した。実車を確認できるとあって期待していたのだが、残念ながら今回はナンバープレートが装着されていない展示車の状態。そのため、現行モデルYを公道で試乗しながら、新型との走りの差を想像した。

【画像】テスラのラインナップから、新旧モデルY、サイバートラック、そしてサイバーキャプ! 全141枚

場所は、JAIA(日本自動車輸入組合)が行う恒例のメディア試乗会だ。毎年2月上旬を目処に神奈川県内で実施されるもので、輸入車ブランドを多くが最新モデルを取り揃える。

では早速新型モデルYの実車を見てみよう。配布された資料によれば、『エクステリア、インテリアのみならず、乗り心地や効率性を向上させて生まれ変わった』とある。

現行モデルと新型を並べてみると、明らかに違うクルマに見える。現行モデルではガッシリとした筋肉質のイメージなのに対して、新型はスゥっとして見えるが力強さがある。ボディ寸法は、全長4800mm、全幅1920mm、全高1625mmで、ホイールベースは2890mm。

テスラのデザインは直近で、量産されている『サイバートラック』と、昨年10月に米ロサンゼルス郊外で実施したテスラ独自イベント『We,Robot』で初公開した完全自動タクシー『サイバーキャブ』に、直線基調のデイタイムランニングライトを採用している。これを新型モデルYにも取り入れたということは、まさにこれがテスラの新たな論とるデザインアイコンである証明だと言える。

リアビューもかなり印象が違う。拡散反射技術を採用したボディパネルテールライトとした。先進性と独自性が一気に増した印象だ。ルーフガラスには、シルバーメッキコーティングが施され、遮熱効果が26%向上した。

気になる乗り心地の進化

次にインテリアだが、すぐに分かるのはリアシートだ。座面が1.5cm伸びて、またヘッドレストは幅が1.7cm広がっている。また背もたれが電動調整可能となった。機能的には、テスラ独自の特許技術を用いたエアフローシステムによる前席のベンチレーションが標準装備となった。

こうして新型モデルYをじっくり見た後、現行モデルYで走り出した。改めてだが、一般的な自動車メーカーが造るEVとは明らかに違う設計思想を感じる。試乗したのは前後にモーターを持つデュアルモーターだったこともあるが、ハンドリングについてはクルマの動きをモーターが主導するイメージが強い。

しかも、加速は強烈だ。『モデル3』でも言えることだが、外から見た印象より実際に走ってみると、その速さに驚く。また、乗り心地については、モデル3とモデルYそれぞれがこれまで、段階的に向上してきたことを、テスラを定点観測しながら実感してきた。

その経緯を振り返ってみると、特に初期のモデル3は路面からクルマに対する入力に対してダイレクト感が強かった。簡単に表現すれば、足が硬かった。また、並走した状態で外からその動きを見ると、短い周期での上下動が大きいことがひと目で分かるほどだった。

次の段階では、路面からの入力に『角(かど)』がなくなり、クルマ全体としてドッシリ感が増した。そうした改良がモデルYにも反映されていく。現行モデルでは、乗り心地が硬いという感想はないのだが、直近で登場している欧米各社の新型EVと比べると、「もう一段、マイルドさが出ても良いかもしれない」という印象を筆者は持っていた。

着実に進化するのが、テスラの実像

そうした要望を新型では実現したという。サスペンションを全面的に改良したことで、走行条件が厳しい悪路では振動吸収性能が51%向上しているとのことだ。

あわせて、遮音性も上がっている。風切音が20%、ロードノイズが22%それぞれ低減された。グローバルでのEV競争環境を考えると、こうしたモデルYの技術進化は当然だと言える。

筆者は2003年のテスラ創業時からこれまで、アメリカを中心にテスラに関する取材を続けてきた。2000年代は、まだ小さいベンチャー企業であり、創業者のEVに対する熱い思いと経営状態が上手く噛み合わなかった。

それが、オバマ政権でDOE(米エネルギー省)が実施した、アメリカ国内で次世代車を生産するための補助により、数百円規模の低利子融資を受けたことが、テスラ事業の転換点となった。トヨタとGMによる合弁企業が作った北カリフォルニアの生産拠点をテスラが買い取り、EV向けに大幅な改造を加えている様子を現地でじっくり見てきた。

当初、『モデルS』を安定的に生産できずバックオーダーを抱えていたが、『モデルX』、そして大ブレイクした『モデル3』へとモデル拡大が進みながら、テスラの開発・生産能力も段階的にレベルアップしていった。

一般的に、テスラは革新的な企業として急激な技術進化を遂げたイメージがあるかもしれない。だが実際には、市場の声をしっかり聞きながら丁寧に技術を積み上げていく企業だと思う。そうした開発姿勢が、新型モデルYでも見て取れる。近い時期に、日本で新型モデルYの乗り味とハンドリングをチェックしてみたい。

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みんなのコメント

17件
  • ***********
    今朝のことだが、
    前方のテスラはウインカーも出さずに右折していきやがった。
    故障してるのか?運転手が馬鹿なのか?
  • *******
    新型発売一カ月で17万台も売れたEV
    EVなんて使えないとか言ってたのは日本のEVだけで使えるEVはめちゃくちゃ売れることをそろそろ理解しろよ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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