現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 渋滞対策、燃費対策にも効果的!行楽シーズンのロングドライブを快適にするACCの活用法

ここから本文です

渋滞対策、燃費対策にも効果的!行楽シーズンのロングドライブを快適にするACCの活用法

掲載
渋滞対策、燃費対策にも効果的!行楽シーズンのロングドライブを快適にするACCの活用法

今年の春の行楽シーズン、ゴールデンウイークに高速道路を使ったロングドライブに出掛ける人も多いと思う。そこで、高速道路を走るロングドライブをより快適に、より低燃費で走る方法を伝授したい。

ゴールデンウイークのドライブを快適に楽しむ方法とは?

ランドローバーが「DISCOVERY」2025年モデルの受注を開始、ディーゼルのみの4グレード展開に

その方法が、すでに使い慣れているドライバーにとっては釈迦に説法だが、先進運転支援機能のひとつ、ACC(アダプティブクルーズコントロール)を使うこと。今では軽自動車にも採用されているACCとは、高速走行でペダル操作から解放され、ロングドライブや渋滞で威力を発揮してくれる機能で、高速道路の走行中、設定した速度を上限に一定の速度で走行してくれるだけでなく、前車がいれば追従し、前車が車速を落とせば自動でこちらも追従(減速)する加減速をクルマが行い、カーブをスムーズにトレース(ステアリングの支援)してくれる機能もあるため、運転にかかわるストレスが低減するのだ。これは長時間、長距離の運転ほど、威力を発揮してくれると言っていい。

しかも、加減速をクルマに任せることで、下手にアクセル、ブレーキを踏む運転よりずっとスムーズに走ることが可能。つまり快適で車酔いしにくい走行になりうるのだ。

ACCはゴールデンウイークのドライブにつきものの渋滞にも効果絶大!!

ACCは渋滞追従型も増え、渋滞時に自車が停止(保持)したあとも、一定の時間内なら自動再発進してくれるから便利この上ない。自動再発進機能がなくても、あるいは停止保持時間をすぎても、アクセルペダルをチョンと軽く踏めば、ACC機能が復帰してくれるのだ(停止保持時間は自動車メーカー、車種によって異なる。国産車の場合、約3秒~約30秒と差がある)。行楽シーズン、ゴールデンウイークのドライブにつきものの渋滞時でもこれなら疲れにくい。

また、高速道路の渋滞の原因となる、知らず知らずのうちに起こる速度低下を防いでくれる効能もある。つまり、目視的には平たん路に見えても、じつは緩い上り坂になっていて、自然に速度が低下してしまうことがある。そんな場所には標識で「速度低下に注意」、「この先上り坂」、「速度回復願います」などの案内があるものの、意味をよく理解していなければ、自然と速度が落ちてしまい、それが渋滞を招く原因のひとつになったりする。が、ACCを例えば80km/hにセットしておけば、上り坂だろうと、下り坂であろうと、ACCが80km/hをずーっと保つように走行してくれるため、気が付かないうちに速度低下することはなく、全体的な交通の流れに悪影響を及ぼさずに済むことになる。

もちろん、前車との距離を一定に保つこともスムーズな交通の流れに寄与し、さらに前車に近づきすぎることもないから、あおり運転と勘違いされることもなくなるというわけだ。

すでにACCを駆使して高速走行をしている人はともかく、ACCをまだ使っていないドライバーも、事前の機能認知、ACC走行慣れは必要ながら、高速走行ではACCをぜひとも活用してほしい。そのスイッチはほとんどの場合、ステアリングの左右のどちらかにある(国産車は右、輸入車は左が多い)。

国産車のACCスイッチの一例

輸入車のACCスイッチの一例

さらに、JAFのユーザーテストでも明らかにされたように、ACCを使って走ると高速燃費が向上する可能性もある。そのテストでは、同車種のハイブリッドミニバンで新東名高速道路のテスト区間(東名高速道路御殿場IC~新東名高速道路新城IC間の約162km走行)を100km/hで走行したとき、ACC不使用時の実燃費は19.1km/L。ACC使用時は20.7km/Lの実燃費となったというデータがある。燃費面でACC=コンピュータによるアクセル、ブレーキ操作を行った走行に軍配が上がったというわけだ。もっとも、同区間でもっとも燃費が良かったのはACC使用で80km/h走行だったというデータもあり、速度増による燃費低下が見られた事実も併せて報告されている。なお、同区間をACCで80km/hにセットして走った時と、100km/hで走った時の所要時間差は約15分だったそうだ。一方、新東名高速道路の120km/h制限区間でACCを使い、120km/hで走った時の所要時間は100km/hで走った時より約28分速かったそうだが、当然、燃費は17.1km/Lに悪化。所要時間か燃費(ガソリン代)のどちらを優先するかは人それぞれ、状況にもよるが、いずれにしてもACCが高速走行で威力を発揮し、低燃費で走ることが可能で、ドライバーの運転ストレス低減、乗員の快適性にも効果的と言えるだろう。目的地に到着したときのドライバーの疲れ具合がまるで違うことにもなりそうなのである。

ただし、ACCはあくまでドライバーの”運転支援”でしかなく、自動運転ではない。各機能の能力に限界があるため、機能を過信することなく、周囲の状況に気を配り、安全運転を心がけ、ドライブを楽しんでいただきたい。

文/青山尚暉 モータージャーナリスト
写真/雪岡直樹 青山尚暉

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

プラグインハイブリッドの利便性と力強さを手にいれたメルセデスAMGの最強セダン「E53 ハイブリッド4MATIC+」
プラグインハイブリッドの利便性と力強さを手にいれたメルセデスAMGの最強セダン「E53 ハイブリッド4MATIC+」
@DIME
「信号待ちでNレンジ」なぜやっちゃダメ? 知らずにやってる操作がクルマを傷める原因に!? AT車でNGな「意外な行為」とは!
「信号待ちでNレンジ」なぜやっちゃダメ? 知らずにやってる操作がクルマを傷める原因に!? AT車でNGな「意外な行為」とは!
くるまのニュース
フォルクスワーゲンのベストセラーSUV「ティグアン」はどう進化を遂げたのか?
フォルクスワーゲンのベストセラーSUV「ティグアン」はどう進化を遂げたのか?
@DIME
「熟成ターボの実力は期待以上」新型フォレスターで南房総ドライブ:ロングドライブで体感した想像以上の進化と余裕の走り!
「熟成ターボの実力は期待以上」新型フォレスターで南房総ドライブ:ロングドライブで体感した想像以上の進化と余裕の走り!
月刊自家用車WEB
BYDの最新SUV「シーライオン7」で1000kmロングラン! ちょっと気になる点はハイスピード電費と急速充電性能!!
BYDの最新SUV「シーライオン7」で1000kmロングラン! ちょっと気になる点はハイスピード電費と急速充電性能!!
THE EV TIMES
こだわり派のヤングファミリーにおすすめの「MINI COOPER 5ドアモデル」
こだわり派のヤングファミリーにおすすめの「MINI COOPER 5ドアモデル」
@DIME
無意識で「あおり運転」してない? 「やってないです!」も通用しない!? 前の車を「気付かず煽ってた」ケースとは
無意識で「あおり運転」してない? 「やってないです!」も通用しない!? 前の車を「気付かず煽ってた」ケースとは
くるまのニュース
全長は5m超!プラグインハイブリッドへと進化したBMWのハイパフォーマンスモデル「M5」の実力
全長は5m超!プラグインハイブリッドへと進化したBMWのハイパフォーマンスモデル「M5」の実力
@DIME
キャデラック初のEV「リリック」にみる自動車販売の変化
キャデラック初のEV「リリック」にみる自動車販売の変化
@DIME
「時代が変わった!」 クラッチ操作なしで渋滞も楽々!! 「つぐみライダー」がホンダ「レブル250Eクラッチ」に試乗
「時代が変わった!」 クラッチ操作なしで渋滞も楽々!! 「つぐみライダー」がホンダ「レブル250Eクラッチ」に試乗
バイクのニュース
EVって最高速度が低いのはなぜ? 答えは「できないじゃなくあえて低く設定している」だった
EVって最高速度が低いのはなぜ? 答えは「できないじゃなくあえて低く設定している」だった
THE EV TIMES
BYDの最新車種シーライオン7で1000km走行チャレンジ! 雨でもキチンと働く「ADASの進化」が凄い
BYDの最新車種シーライオン7で1000km走行チャレンジ! 雨でもキチンと働く「ADASの進化」が凄い
THE EV TIMES
乗ってわかったミニの最新BEV「MINI ACEMAN SE」の長所と短所
乗ってわかったミニの最新BEV「MINI ACEMAN SE」の長所と短所
@DIME
突然「バッテリー上がりました…」 いやいや「使用者の義務」サボってたでしょ! 「クルマユーザー」が“やらなきゃいけない”「日常点検」見るべきポイントは?
突然「バッテリー上がりました…」 いやいや「使用者の義務」サボってたでしょ! 「クルマユーザー」が“やらなきゃいけない”「日常点検」見るべきポイントは?
くるまのニュース
現代の“街の遊撃手”──新型日産ノートオーラオーテックスポーツスペック試乗記
現代の“街の遊撃手”──新型日産ノートオーラオーテックスポーツスペック試乗記
GQ JAPAN
8年目の集大成──マツダCX-5 20S Black Selection試乗記
8年目の集大成──マツダCX-5 20S Black Selection試乗記
GQ JAPAN
【試乗】都会派も泥派も満足できる「クロスオーバーSUVの完成系」! 新型SUBARUフォレスターに乗ったら完成度に衝撃!!
【試乗】都会派も泥派も満足できる「クロスオーバーSUVの完成系」! 新型SUBARUフォレスターに乗ったら完成度に衝撃!!
WEB CARTOP
夕夜に「無灯火」で走っているクルマが「いまだに存在する」ワケ 知らせる方法は? 実は法律も変わった!
夕夜に「無灯火」で走っているクルマが「いまだに存在する」ワケ 知らせる方法は? 実は法律も変わった!
くるまのニュース

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村